都立中受検対策の基礎の基礎

今回は適性検査対策の基礎の基礎と題して、特に小学校低学年~中学年において将来的に都立中受検を検討されている方向けに普段の学習で意識した方が良いと思う内容を記載します。先にサマリーとして箇条書きしますと以下です(内容が想像される方は読み飛ばしてください)。
・【算数】の計算力を養う。図形の問題に慣れる。
・短い文章を書ける力を養う。
・学校の理科の観察、または実験の考察結果を親子で見直す。

よく都立受検を目指される方は、科学館や博物館に行って理系的な素養を磨けのようなことを書かれているケースも見ますが、それはあるに越したことはありませんし否定しません。キャンプや登山に行って自然に触れたり、または鉄道が好きなお子さんなら山手線1周したり地下鉄使って目的地に行く方法をお子さんに考えさせて実際にでかけたり、生きた教材はいくらでもあります。ただここでは純粋に勉強として役立つと思う方法を記載したいと思います。

①【算数】の計算力を養う、図形の問題に慣れる
まず計算に難がある場合に合格確率は0%と思ってください。呼吸と同じくらい当たり前のことです。従って早くから計算は速く正確に行える練習をしていただければと思います。計算については子供が通っていた都立受検塾の●naも日々学という計算問題集で鍛えるようにさせてました。それだけ当たり前の素養ということだと思います。できれば中学受験勉強を始める前までには四則演算(整数だけでなく小数計算、分数計算まで)は行えるようにしておきたいところです。塾に通わなくとも市販の計算問題で十分です。親子で取り組まれてください。そろばんもとても良いかと思います。
そして都立では図形問題は頻出であり、図形を苦手とするのは厳しくなります。これは積み木だったりレゴだったり遊びの中から覚えることもありますので勉強しながらぜひ立体の勉強になる遊びを入れることで取り組んでいただければと思います。

②短い文章を書ける力を養う
実はこの対策がしっかりできていれば都立中試験対策の半分は終わっているのではないかと思ってます。逆にここがクリアできなければこれまた合格確率は0%だと思ってください。小学生、特に男の子だと思いますが、なかなかここをクリアできない子供も多いと思います。何かをテーマにお子さんに4-5行程度の文章を書かせてみてください。以下はいかがでしょうか。
・主語、述語、目的語がしっかり書かれているか。
・そもそも文章の意味が通っているか。
だいたい主語が無い文章で、誰が行ったのかが意味不明だったり。でもご安心ください。多くのお子さんはそんな状況だと思います。そこを補正できるだけでも学力アップとしては大きいくらいです。より実試験的に言えば適性検査Ⅱの社会、理科、適性検査Ⅲの理科などでは分析内容などを数行で説明する必要があります。上記の訓練はまさにここにそのまま直結します。

「Bのビーカーよりも食塩水が濃かったから。」

これだけだと何がBのビーカーに入っている食塩水より濃かったのかが不明です。もっと言えばビーカーに入っている食塩水であり、ビーカーでもありません。もっといえばどのくらい濃かったのか、2%なのか10%なのかも分かりません。何が何をどうしたかをしっかり明示できる文章を書く能力はこうして本番に活かされます。

ではどうやって鍛えるか。ここはぜひ親子で行っていただければと思います。以下の2案を記載します。
・毎日2~5行日記を書く(特に低学年のお子さま向け)
・毎日テーマを決めて2行~5行書く(できれば一緒にニュースを見て何かの話題がいいですが、ゲームでも音楽でも趣味の内容でも良いです。学年が上がるにつれて社会や理科に関連する方がより良いです。)
上記を書いた後に親子で文章添削。子供が書き直したらそれを3回音読する(ここまでで完成です)。

上記の時に以下をご注意ください。上記に書いたとおりですが、
・主語、述語、目的語がしっかり書かれているか。
・そもそも文章の意味が通っているか。

これを徹底して身に着けることで適性検査Ⅱ、Ⅲで文章を書く基礎力は十分つきますし、もっと言えば適性Ⅰの作文における構成作成にも役立つと思います。必ず親子で添削をして文章を書きなおして正しい文章を書く力を身に着けるようにさせてください。地頭力トレーニングにもなるかと思います。

③理科の実験考察を親子で見直す
学校の授業参観に参加された時に教室の後ろや廊下などに、生物の観察レポート、その他実験考察メモが貼られていることもあると思います。あの観察、実験考察、まさに都立中受検の頻出問題です。学校から持って帰ってくる時期がだいぶ後になることもあるので難しい面もありますが、ぜひ授業参観の後にでもこんな会話でもOKです。
・あの理科の実験ってどんなことをしたの?
・その実験からどんなことが分かったの?
・その実験がうまくいかなかった班はあった?(もしあれば)何が原因でうまくいかなかったの?

そして理科の復習で教科書に書いてある問いを3-5行程度実験結果として記載する練習をする(上記のテーマ作文としてでもOKです)、または教科書ワーク的なもので大丈夫ですのでその実験が該当する箇所の問題を解く、できれば考察を文章で書く問題があればいいんですけどね。

要するに実験から何が分かるのか、なぜその実験をするとこの結果が分かるのかというプロセスを親子で復習していただければと思います。繰り返すことでより感覚も身についてくるかと思います。

なお家で理科の実験的にお風呂で石鹸水でシャボン玉を作るとかそういうのもいいですが、手っ取り早いものとして親子で料理という方法があります。当たり前のことですが、
・水を入れ過ぎてお米を炊いたらべちゃべちゃになっちゃった
・砂糖を少し多めに入れすぎたら甘くなりすぎた
・きゅうりを半分に切ったら1/2、さらに半分に切って4等分にしたら1/4。それよりも1/3や1/5ずつに切る方が何となく難しいねなど。

継続して行うことで工夫を知ることもできると思います。生活の知恵からの問題も過去記載されてますが、そこまで受検的でなくても地頭トレーニングにもなるかと思います。

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