最近よく目にする「日本企業の社員の賃金が他の先進国と比較して上昇していない件」について
タイトルの件、新聞やテレビ局などのメディアを中心によく見かけます。この件で議論されるときに肝心なことが欠けていると感じました。それは前提として、どんな国家を目指そうとしているのか、そして国民が認識して納得しているか、です。企業に例えると、ビジョンがなく、経営計画が無いまま、「競合と比較して自分たちはここが劣っているけどどう思うか」を会議している状態に近いと思います。それについて個人的には、今のままでは議論しても、ずっと空中分解で終わると思います。会社の中でも自社の方針に納得いかないまま組織のために仕事を進めることはあるかもしれませんが、ビジョンがないという組織はあまり見かけません。ではそのような組織はどんな未来になると思いますか?みんながバラバラのことを考え、主張し、どこに向かうか分からないまま生きる、そんなイメージでしょうか。色んな意見があって、主張が対立しながらも、最終的には投票数を民意として前に進めるのが民主主義の基本構造だと思いますが、いまはそのビジョンがないので、誰もがどこに向かおうとしているのか理解していない状態です。ビジョンを示す、組織に浸透させる、計画を実行する、という順番ですすめるべきだと私は思います。なので、目の前の事象(賃金の議論)に時間を費やす前に、なぜ日本はこの方向へ向かうべきなのか、を話し合うことに時間を費やした方がいいと思います。
Best Regards,