スーパースターは試合だけではなく時間の奪い合いをも制する
今週WBCが開幕した。僕もご多分にもれず大谷選手ファンだ。打って投げてメジャーリーグで結果を出す二刀流の彼は漫画ですら描くのを躊躇うほどの活躍している。しかも相手に常に敬意を表す好青年である点も見逃せない。元々野球好きだからWBC1次リーグの試合をテレビで見た。
30代後半より上の世代の人にとってテレビのゴールデンタイムと言えばプロ野球中継だった。週に5回も19〜21時までプロ野球中継をしていたなんて隔世の感がある。VHSビデオでテレビ番組を予約するときプロ野球中継が延長したがためにうまく録画できなかったのは誰もが経験した平成あるあるのひとつ。
そんな懐かしいことを思いながらテレビを見ていて思った。野球の試合時間、長い!いつまでやっているんだ!今日までの3試合は19時にスタートして22時過ぎまで試合をしていた。試合内容はとてもエキサイティングで日本が勝った最高のものだったが長い。長すぎる。びっくりした。去年、W杯でサッカーをかなり見たけどこれは基本は90分。僕の大好きなラグビーは80分。スポーツごとの試合時間をまとめたサイトを見ても野球は190分程度とかなり長いことがわかる。
NetflixとかYouTubeが報道記事なると必ず「時間の奪い合い」がキーワードになる。1日の時間は24時間と限られているからコンテンツを提供する事業会社は常に厳しい戦いを強いられる。僕もそうだけどNetflixだろうがAmazonPrimeだろうが面白いコンテンツがあればどこでも良いので心理的なスイッチコストは結構低い。つまり視聴者の心はどこまでもうつろいやすい。そのことを考えるとルール的に制限時間がなく攻めと守りを9回繰り返さないと試合が決さない野球は圧倒的に不利だ。1時間番組ですら長くて何分から何十分のYouTube、さらには何秒の世界であるTikTokに若者の関心がいくなかで野球中継が少なくなるのは無理もない。結果、競技人口は減少していく。そんな悪循環が野球を襲っている。
でも、大谷選手というスーパースターが野球が持つ悪循環をぶち破るかどうかにとても興味がある(村上選手やダルビッシュ選手など超一流の選手はいっぱいいるけど、ここは無視させていただく)。特に若い層の人たちがWBCをどれだけ楽しんでいるのかでコンテンツ消費のいく末が見えてくる気がしている。実際、初戦の対中国の世帯平均視聴率は41.9%とすごい数字を叩き出している。これはすごい。願わくば若者が見てプロ野球人口が少しでも増えることを。
話は一気に飛ぶが、、朝の時間も奪い合いだ。朝はとかく時間がない。その中で、身だしなみを整える、朝ごはんを食べる、着替える、情報を仕入れるなど様々なことを短い間で行わなければならない。その中で洗顔が入り込む余地があるだろうか。顔を洗ってシャキッと目覚めたい、顔を洗って清潔に保ちたいなどなど色々なモチベーションがある。時間の奪い合いは洗顔も同じだ。限られた時間をどう過ごすかは常にトレードオフだ。同業他社の洗顔料だけではなく朝の他の雑事も弊社の商品BespokeWash-ビスポークウォッシュのライバルなのだ。ライバルを乗り越えるだけの魅力がないといけないが、それは今の商品に備わっているだろうか・・オーストラリア戦を手に汗握りながら観戦しながら思った。
大谷選手の特大ホームランはすごかったけど、自分が写っている広告看板に当てるあたりやっぱり漫画の世界を超えている。