なんで僕は起業したんだろうVol.9〜男性の数だけ人生があって、男性の数だけ肌がある。夢と目標が決まると人生の速度が前のめりことに気がつく〜
みなさま、こんばんは。
僕が広告代理店からスキンケアメーカーを起業する前夜の話。
コロナ禍を機に、自分のやりたいことがカタチになっていった、
そんな時期。夢と目標が決まると人生の速度が前のめりになる。
自分の肌の汚さに初めてのリモート会議で愕然としてからスキンケアというものに俄然興味が湧いてきた。知り合いの男性の顔を思い返すと、そこには様々な肌があった。僕はチェーンのカフェ※1に行くのが好きだのだけど、そこにいる男性たちを思い返してみると色々な肌があった。ふーむ、なるほど。男性ひとりひとり、キメの細かいひと、荒れている人、脂ぎっている人、くすんでいる人、ひとりとして肌の状態が同じ男性はいないのではないか。そして、頭に浮かんだ男性の中でも、自信を持って仕事をしている人や人生を謳歌している人はだいたい肌も艶やかで整っていることにも気がついた。
そういえば、前に男性スキンケアの市場が広がっているという記事を日本経済新聞で読んだっけな。でも男性がスキンケアのことをあれこれ言うのってちょっと恥ずかしい。それにスキンケアの情報もあまりないし。そもそも女性と違って男性はそもそも化粧しない。スキンケアと言っても風呂やシャワーのときにささっとお湯やボディソープ、せっけんで済ませている男性も多いはず。何だか皮膚科に行く以外で友人や恋人、家族に相談するのもちょっと想像がつかない。でも肌の状態って男性の自信に直結するはず。肌の状態が悪いと人に会ったり話したりするのは億劫になるはずだし、肌の状態が整っていると気分が良いし行動的になって前向きになれる。肌の状態が悪いと老けて元気なく見られるし、肌の状態が整っていると若く精力的に見られる。
でも、男性の肌は繊細でわがままだ。何せひとりひとり全然違うのだから。そして女性の肌と比較すると皮脂量は3倍にもかかわらず水分量は2分の1だということがわかった。さらに年齢を重ねるほどにますます皮脂は増えて水分は減っていくことも。そして普通肌、脂性肌、乾燥肌、混合肌とまったく個性の違う肌質というものがあることも知った。
男性は20代後半から30、40代と仕事でもバリバリ責任のあるポジションについたり家庭をもったり上がり調子になることが多いけど、肌をはじめ太ったりハゲしてしまったり見た目は下降線をたどることが多いことも改めてわかった。
そんな働き盛りの男性ひとりひとりの肌質と肌悩みにあったようなスキンケア商品ってないかしら。たぶん、ない。というか、ない。簡単に自分にぴったりなものが手に入ればあれば、毎日のスキンケアが清潔感をもたらし、その清潔感が自信に満ちた毎日へ導いていけるのではないか。スキンケアを通して多くの男性がよりアクティブな毎日を過ごせるようになるのではないか。自分が幼少期から悩んでいた問題と、出向のときから思い焦がれていたモノ作りが初めてがっちり握手した。
仮説にもならない妄想は独身中肉中背35歳、うだつのあがらないサラリーマンを動かすには十分な燃料になった。気がつけばパワポを開いていた。この数年、いや入社以来、自発的にパワポを起動させるなんて初めてじゃないか。情けないけど心の芯からサラリーマンだったことがわかった。0→1なんて経験はないけど、やってみよう。どうせ、コロナ禍なんだ。家にいる時間が増えるということは暇な時間も増えるということだ。書いていけば理屈はいくらでも後からついてくる。理屈と言う名の言い訳でここまで過ごしきたんだ。いっちょ企画書を作ってみよう。昔、作家の高橋源一郎は「世の中の99%の詩の読者は作者だけだ」的なことを書いていたが上等だ。まずは自分の気持ちを書き殴ってみよう。
※1チェーンのカフェ・・ガヤガヤした空間で物思いにふけったり、本を読んだりすると妙に集中できるんです。雑音が集中力を研ぎ澄ませるのでしょうか。とにかく仕事の拘束時間が長かった頃、睡眠時間を削って朝7時の開店とともにカフェに行き勤務時間までは自分の時間と心に決めて本を読んだり英語の勉強をしたりNetflixを観たりしていました。あの時間がストレス発散になって心の均衡を保つことができました。あのとき、僕にとってチェーンのカフェはサードプレイスではなく心のファーストプレイスでした。