秒速で人を動かす
今回の記事は、「人を動かすのが苦手」や「人をどうやって動かすの?」という方向けの記事です。
結論から言うと、人を動かしたいのであれば危機感を煽って人を動かせばいいのです!
多くの方は「数字を含んだデータを使ってプレゼンするときには、見やすくするためにグラフ化することが大事である」と考えてしまいがちです。これは正しい考え方ですが、これだけでは不十分です。
そもそも、プレゼン資料を作る目的は、相手に何らかのアクションを取ってもらうためです。
読み手・聞き手へあなたの主張を伝え、彼らを動かすことがゴールです。経営陣に対して何らかの提案をして承諾してもらうため、部下に本気で動いてもらうためなど、あらゆる資料は、読み手に何らかのアクションを起こしてもらうことを期待してつくられています。
つまり、プレゼン資料をつくりデータをグラフで表現するという行為は、人が動くことを期待して数字をビジュアル化しているのです。
人を動かすカギ
そして、人を動かすカギとなるのが「差分」です。多くの人は、「君は人並みの成果をあげている」と言われれば安心してしまい、苦労をしてまで新しく何かに取り組もうと考えることはないかと思います。
ですが、もし上司から「他の皆よりもお前はこんなにもできていない」と指摘されデータを提示されたら、どうでしょう?
危機感を覚えて皆に追いつこうと頑張って改善活動に取り組むと思います。
例えば経営陣を動かしたいのであれば、経営陣に対して、「弊社は競合他社に後れをとり、差を広げられてしまっている。その差分を埋めるために、会社としてアクションをとる必要がある」と働きをかければ、経営陣は危機感をもってあなたの提案に耳を傾けてくれることでしょう。
あなたは「基準値よりも劣っている」、「基準値を差が開いている」と強調して伝え、危機感を与える
見た目が美しい資料をつくることにのみこだわりながらビジュアル化(グラフ化)しようとしている人がいますが、このような考え方はよくありません。
なぜかというと、きれいにデータを表現することにばかり意識をとらわれてしまい、「資料をつくる本来の目的は自分の主張を相手に伝えて、相手に動いてもらうこと」という重要な考え方を忘れてしまうからです。
そして、人を動かすビジュアル化の方法の一つに、「相手の現状と基準値との差分を表現(=例えば基準値よりも劣っていると表現)して、相手に危機感を持たせ、改善への取り組みを真摯に行うように促す方法」があります。
それは、動いてもらいたい相手ができてないことをあらわにするために、基準値をリーダーが恣意的に設定し、基準値との差分を示して「あなた基準値に達しておらず、早く動かないとマズイ」と伝えるのです。危機感を演出するつもりでビジュアル化を行うと良いです!