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趣味:歌を詠むこと、ってかっこいいよね
最近、短歌にハマっています。
穂村弘さんの『短歌ください』ぐらいしか読んだことなくて、短歌の素養はあまりないのですが、すきだなあと思うものを3つ、紹介させてください◎
ひとつめは、木下龍也さんの歌。
短歌好きの同期が、現代歌人の本をたくさん持ってきてくれて色々紹介してくれた結果、ハマってしまったんですよね。
(同期曰く、「彼はちょっとカッコつけすぎなんだよねえ〜って思う時もある」らしい)
彼の歌集、『つむじ風、ここにあります』『きみを嫌いな奴はクズだよ』から、すきな歌を数首、紹介させてください。
とりあえず別れ話は後にしてドリンクバーに行ってきますね
立てるかい 君が背負っているものを君ごと背負うこともできるよ
花瓶 その花の終わりにふさわしくまた美しいお墓でしたね
中でも特に好きなのは、この二首です。
ハンカチを落としましたよああこれは僕が鬼だということですか
レシートも袋もカバーもいりませんおつりもいいです愛をください
絶妙な字余りとテンポ感がとてもすき…
言葉をうまく操れるひと、本当にすきだなと思います。
言葉が美しいひと、すきになりがち。
知らなかった、現代短歌の世界。
二つめに紹介したいのは、『愛×数学×短歌』です。
コンセプチュアルでおもしろいんです、とっても。
数学にまつわるあれこれが散りばめられた短歌。
わたしは理系出身ではないのですが、高校時代は一番数学を勉強した記憶があり、色々懐かしさが込み上げる作品も多く。
好きなのは、これ。
割り切った関係だからこの胸に潜む余りに気づかないふり
いままでの想いを全部かけてある「好き!」に付いてる階乗の記号
ケンカ中嫌いは好きの絶対値 どちらの思いも同じ大きさ
うまいなあ〜って思わず顔がほころぶ。
原案の横山明日希さんは、「数学を楽しく伝える」をモットーに活動されているそう。
みっつめは、現代短歌ではないんだけど。
北原白秋のこの歌。
君かへす朝の舗石さくさくと雪よ林檎の香のごとく降れ
雪の降る季節になると、毎年この歌を思い出します。
この歌に詠んでいるお相手は隣家の人妻で(いわゆる不倫)、姦通罪で訴えられることになるんだけど、こんな美しい後朝の文見たことないな、と最初読んだ時に思ったんです。
(この後、その隣家の女と結婚するんだから凄いよねえ…)
「さくさくと」という擬音語が醸し出す雪を踏む音と、禁断の果実である「林檎」がモチーフになっているところが本当に美しい。
奥が深い短歌のこと、これから色々知っていきたいなあと思うところです。
創作も始めてみようかな。