2020年6月2日、すべての酒場が営業可能に!
「ベルリン酒場探検隊レポート」
酒場を愛する皆へ!
ベルリン州政府が、すべての酒場に営業再開を許可した! 再開可能となるのは2020年6月2日からだ。
もうすぐベルリンに酒場が戻ってくる。体調を整え、その日を迎えたい。
レポート提出者:久保田由希
「ガチな酒場」も再営業へ
前回のレポートでお伝えしたとおり、料理主体の「酒場なレストラン」は既に5月15日から再開できている。しかし、アルコール中心の「ガチな酒場」は、相変わらず閉店を余儀なくされていた。
個人的には「レストランと酒場と何がそんなに違うんだ」と思うが、レストランは店内禁煙でお客はテーブル席で食事をする。しかし酒場は一人客も多く、カウンターに集まってわいわい話したり、サッカーの中継を見て盛り上がる場だ。それに、喫煙者が新型コロナウイルスに感染した場合、非喫煙者よりも重篤化するケースが多いとのことで、特に喫煙酒場は分が悪かっただろう。シーシャ(水タバコ)バーもこれまで閉店中だったが、やはり6月2日からの営業再開が可能になった。
酒場再開を求めたデモも行われた
「酒場なレストラン」が再開できても「ガチ酒場」はダメだった時期は、酒場店主たちも焦燥感を抱いていたはずだ。その表れだろう、今月25日には酒場デモが行われた(デモはベルリンでは頻繁に行われる。この日は既に、屋外でのデモは人との距離を取れば可能だった)。その様子をrbbベルリン・ブランデンブルク放送協会のニュースサイトが動画(以下参照)で紹介している。
酒場だって州の求める衛生条件(人と最低1.5mの距離を取ることや、室内の十分な換気など)を守れるのに、なぜ営業できないのだ、酒場は市民の大切な場所だ、という主張だ。
動画では「料理を出さない酒場も、ソーセージとかを出せばいきなりウイルスが変わるのか」と酒場店主がコメントをしている。レストランは営業できるのに酒場はダメという州政府の判断を理不尽だと感じていた人はいるだろう。
ただし条件付き
6月2日からはすべての酒場が営業できる。めでたい。しかし、再開にあたっては条件がある。
それはテーブル席に着いて、給仕を受けること。カウンターは不可だ。
店側はテーブル席の間隔を1.5m以上あける義務があるので、すべてのテーブルに座れるわけではないことも留意しておくべきだろう。
なお、接触制限(他人とは最低1.5mの距離を保つ、3世帯以上は一緒にいてはならないなど)は続行中であるから、大人数での乾杯はしばらく先になりそうだ。
われわれベルリン酒場探検隊の活動も忙しくなりそうである。引き続き応援のほど、よろしくお願い申し上げる。