好きな漫画がドラマになって
「ミステリと言う勿れ」がすごく好きだ。細かいことを言うと、田村由美先生の作品が大好きだ。
小学生の頃、親戚に「BASARA」を貸してもらって読んでから、ずっと先生の作品を読み続けている。新刊が出るたびにワクワクと読んできた。
「ミステリと言う勿れ」が実写になるという情報を見たときは、正直微妙な気持ちだった。漫画でも小説でもドラマや映画などで実写になる際には、原作が改変されたりストーリーが省かれたりするものだと思っている。時間の制約もあるから仕方ない。でも田村先生の作品ではそんなことして欲しくない。だから微妙な気持ちでいっぱいだった。この気持ちはなんなんだろう。作者でもなくただ読んで楽しんでいるだけのいちファンでしかないのに「そんなことしないで欲しい!」なんて自分勝手な。でも思ってしまうのだからしょうがない。思うだけは許して欲しい。
と、思ったところで中止になるわけでもなく、ドラマ化は進んでいく。どんな作品になるのか、見たい気持ちと見たくない気持ちの間でモヤモヤしていた。そんな時期に9巻が発売された。表紙カバーの折り返しの作者コメントで田村先生がドラマ化について触れられていた。そのコメントで、先生が喜んでいらっしゃることを感じて、やっとこれはやっぱり喜ばしいことなのだろ腑に落ちた。腑に落ちれて良かった。見よう。それで合わなかったら見るのやめれば良いんだもの。そうだそうだ、見守ろうじゃないか。
10巻の作者コメントでも田村先生はドラマについて触れられていらっしゃった。パイロット盤を見られたんだろうか。ドラマの仕上がりが期待できるようなコメントだった。見るぞ見るぞ、ちゃんと見守るぞ。
1月にドラマがスタートして、毎週月曜9時にテレビの前にいた。思った以上に楽しんでいた。さすがに全部が原作と一緒と言うわけではなく、ちょこっとしたアレンジはあったけれど、嫌な感じはしなかった。原作の悲しいところも優しいところもきちんと立体になって時間が流れて毎週楽しくさせてくれた。
ふと10巻を読み直した。青砥さんがとても笑顔のシーンがある。筒井道隆さんで見たい、と思ってしまった。話数的に今回のドラマには入らないのはわかっているが、見たいと思ってしまった。そのくらいにドラマを楽しんでいた。
明日で最終回なのかと寂しくなっている。でも原作は続くのだから楽しみも続くのだ。幸せだ。ドラマで興味を持った人がコミックスも見てくれると良いなぁ。
そして私は、手元になかった昔の田村先生のコミックスを電子書籍で買い直した。龍三郎シリーズ。久しぶりに読み直しても優しい作品なので、読んだことない方はぜひどうぞ。長編行ける方は、7SEEDやBASARAもどうぞ。
最終回も見守るぞ。