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PCオーディオに挑戦⑥分解能か、外来ノイズか、定在波か

☆分解能?


tagがついておらず、画像もないホルモンの「予襲復讐」のroon画面は、一応紫色のlosslessで、roonには曲順が分かるみたい。一緒にtagも付けてくれたらいいのに。1番下のDynamic rangeの√2というのは、私のストレージに入っている音源の中で最小です。ラブ、ホルモン。(^^) リッピングソフト変えたら、数字が変わったりしてね。

どっかの馬の骨ソフトでリッピングしたマキシマム・ザ・ホルモンの「予習復習」であるが、下の写真を見てほしい。アキュフェーズのステレオパワーアンプP-4600のパワーメーターで、100%を超えないボリュームにしたのだが、常に100%である。頑張るよね、ホルモン。ダイナミックレンジなんて存在しない。常にフルスロットル。(^^) いつか跳ね上がるんじゃないかとひやひやするが。 

レッドゾーンを常に維持するマキシマムザホルモンの漲るパワー(爆)

ホルモンのCDはメディアプレイヤーでリッピングし直すとしても、ナオのドラム、タムかな、気になるな。AVアンプにHDMIで突っ込んだときの、あのきっつい音に似てる。HDMIケーブルなのか、AVプリのDACとDSPの問題なのかはわからないが、分解能の低さがゆえの尖ったきっつい音。解読しないままリリースされてしまったノイズすれすれのバキバキ音だな。至近距離の銃弾とかはこれが面白かったりもする。映画とかロックとかね、しかし、実は分解能の低さが故だと早晩分かる。はて。


☆外来の?

「傘がない」のロック調のアレンジは至高だと思う。後年のライブでもエレキのアレンジを強化した演奏をしているが、元々が立派であったことを192/24のwavで知った。表示が切れてしまったが、こちらのダイナミックレンジは√9であるとroonは言っている。

ラインケーブルがパワーアンプの筐体に触れていたので、当たらないようにしてみた。少しましになったかな。それで、「傘がない」の192kHz/24bitのWAVをかけてみた。その演奏はホルモンと比べるのは間違っているかもしれないが、凄まじい技量である。で、ホルモンのリッピングで気になったドラムは尖ったところはない。AMAZONプライムでのストリーミングは今もそうなのか知らないが、天井から歌いかけるような地に足がついていない再生でうんざりしたが、そういう感じはない。このリマスター版のWAVはとても1972年の楽曲には思えない、重厚でミュージシャンの技量がひしひしと伝わる再生音である。

しかし、そのドラムはなんぼ素晴らしい演奏の素晴らしいリマスターであるとはいえ、古い録音によるもので、緩いは緩い。古い録音は低域がどうしても弱い。


☆定在波?

オーディオマニア御用達の山本剛の「MISYTY」。これはダイレクトカッティングするために一発録りしたレコードが本懐なのだろうが、それを同録していたDSD音源があり、このDSDを元にしたCD化もされている。その同録されたDSD256、11.2MHz/1bitのダウンロード音源を再生してみた。

音質は一旦置いて、演奏の評価だが、最初は慎重だなと思った。全曲を通して2周目は、慎重や緊張などするようなレベルではないかと思い直した。オリジナルは半世紀前のこと。26歳だった若い頃のイメージが飛来するだろうセルフカバーのダイレクトカットの一発録りに、73になって挑むというのならば、よもや、、、などと余計な勘ぐりをしたのであった。

オリジナル版(1974)とは曲数が違うのは45回転の容量に合わせてということか?roon上のダイナミックレンジは√11と表示される。

凄いね。圧倒的な生々しさ。実際の録音セッションが理想としたであろう架空のジャム・セッションの形象を、音のエネルギーが強烈に描きだす。11.2MHzのDSDが私の音源ストレージ内に4つのレーベルの楽曲があるが、だいたい同じ定位になるのが面白い。ミュージシャンも楽器もそれらの数も、さらに録音の仕方もそれぞれ異なるはずなのにね。何かおかしいわけ。

私のシステムは後方定位が強い。我ながら、Z軸(奥行き感)はかなり立派に表現する。だから映画でセンタースピーカーは要らない。しかし、それはそうなっているだけで、自分で選択したのではない。強いて言えば、背後壁との距離を多く取っているのと、定在波の物理的な緩和に強くコミットしている。11.2MHzのDSDは前後に重量感のあるリアルな音像を定位させ、躍動する。Z軸にピアノ、ベース、ドラムと並ぶ。ベースとドラムはピアノの奥のほぼ同じ位置に聞こえる。シュルシュル渦巻くエネルギーの塊のようになって、ベースだ、ドラムだと姿はちゃんと見える。しかし、近い。幅が出ていない。

以下はphilewebに掲載されている山本剛へのインタビューを終えた鈴木裕氏の録音についての感想である。

「この取材を終えて、やっぱり山本 剛は天才だ、という思いを新たにした。・・・・・・録音は、山本のピアノを中心として、ジャズの定石であるそれぞれの楽器に近いマイキング。興味深いのは基本的にはピアノの右手が左ch、左手が右ch側にいて、弱く弾いているときはちょっと離れて見えている音像。強く弾いて左手の役割が上がってくるとその音像が一体化してくる。これについては1974年収録の『Misty』も、今回の『Misty for Direct Cutting』も同様だった。」

響板で反射したピアノの音がステレオシステムの作り上げる音楽空間を突き破ってくるのだろう。ステージの全景を山本のピアノがたっぷりと覆いながら、「右手が左ch、左手が右ch」から炸裂する。いや本当は、左chから右chへ、右chから左chの方へと炸裂したピアノの打鍵が空間的調和を突き破っているだけなのかもしれない。

上で書いたように、奥行き方向ではなく、前と後に向かって音像が形成され、ドラムとベースの姿がピアノと別の位置に浮かび上がる。しかし、左から音楽空間を占拠しにかかる山本のピアノで混濁することなく、ベースとドラムが交互にあるいは同時に出来して、これまたステレオ空間を飛び出すくらいに鮮烈な音を発出する。しかし、ドラムとベースのX軸上の距離が近いのが気になるのだ。トリオの前と後は良くでているのだが、横方向の空間が狭いのだ。定在波だろうか?

PCオーディオをやっている人というのは上流にやたらと拘る人が多い気がする。で、返す刀である。カテゴリー・ミステイクのように不思議なのだが、上流によってルームという最・下流の諸問題を一定程度は制圧できるからなのだろう。ただそれはルームの諸問題というゴミ箱に、蓋をしただけだろう。そこでだ、もし定在波というのであれば、まず5分割の法則を念頭に処置するべきだが、なるほど覚えがある。センターラインと側壁との中間のラインであろうな。

良い音源は聴いて楽しく、勉強になる。(爆)



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