見出し画像

時計が水没したときの対処法と修理費用の目安


愛用の腕時計が水に浸かって動かなくなってしまった! そんな思いがけないトラブルは、一般的な腕時計でもロレックスなどの高級モデルでも起こり得ることです。しかし、焦らず正しい処置を行えばダメージを最小限に抑え、修理にかかる費用を軽減できる可能性があります。

この記事では、水没した際に取るべき初動やよくある故障リスク、時計が止まってしまったときのチェックポイント、水没修理の大まかな費用、高級ブランドであるロレックス特有の注意点、そして普段からできる水没予防策などを分かりやすく解説します。


1. 水没してしまったときの初期対処

時計が水に浸かってしまったことに気づいたら、なるべく早い段階で次の手順を実施してください。これにより故障の拡大や修理費用の増大を回避できるかもしれません。

  1. 水中から素早く引き上げる
    落としてしまった場合は、できるだけ短時間で回収しましょう。海水に落としたときは、表面の塩分を真水で軽く洗い流してから取り出すと、金属腐食の進行を抑えやすくなります。

  2. 柔らかいタオルで水気を拭き取る
    時計本体やベルトに付着した水を、布やティッシュなどで丁寧に拭き取りましょう。強く振って水を飛ばそうとすると、内部へ余計に水が入る場合もあるため注意が必要です。

  3. リューズ(竜頭)を引き、内部を開放する
    ほとんどの時計はリューズを引き上げると時間合わせの状態になります。リューズを引くことでケース内部の湿気を逃がしやすくする効果が期待できます。

    • ねじ込み式の場合は、ねじをゆるめて慎重にリューズを引き上げます。

    • ボタンなどの操作は避けてください。余計な動作がかえって不具合を誘発する恐れがあるためです。

  4. 乾燥剤とともに密封容器へ
    すぐに修理に出せないなら、ジップロックやタッパーなどの容器に時計と乾燥剤(シリカゲル等)を一緒に入れ、数日間放置して水分を吸収させましょう。

    • 裏ブタを開けて乾燥させるのがベストですが、専用の工具や知識がないとパッキンを傷つける可能性があるため、自信がなければリューズを引く程度にとどめてください。

  5. ドライヤーの使用は避ける
    早く乾かしたいあまり、熱風を直接当てるのはNGです。パッキンや内部の潤滑油が熱で劣化し、故障の原因となります。どうしても使う場合は冷風や低温設定、距離を離すなど、短時間にとどめてください。

初期対応が終わったら、なるべく早めに修理専門店かメーカーへ点検・オーバーホールを依頼しましょう。内部に水が残った状態で放置するとサビや腐食が広がり、修復にかかるコストも膨れ上がります。


2. 腕時計の水没で起こりうる故障

わずかな浸水でも、時計内部は非常に精密な構造であるがゆえ、次のような不具合が生じる恐れがあります。

  • サビの発生
    金属パーツが水に触れると錆びが発生します。歯車やネジ、軸受けなどが錆びると、動作に支障をきたすだけでなく、最悪の場合は部品交換が必要になります。

  • 潤滑油の変質・流出
    機械式時計には潤滑油が使用されていますが、水と混ざると乳化や流出を起こし、部品同士の摩擦が大きくなります。その結果、部品が摩耗しやすくなり、精度不良や動作停止の原因となるのです。

  • 電子回路のショート(クオーツ式やスマートウォッチ)
    基板が水分でショートしたり腐食が進んだりすると、電池交換だけでは復旧しません。電子回路が故障すると、基板交換が必要になる場合もあります。

  • 文字盤や針の変色・腐食
    風防ガラスの内側が曇ったり、水滴が文字盤まで到達するとシミや変色、夜光塗料が剥がれるなどの被害が発生します。見た目だけでなく、針やインデックスの故障リスクも高まるでしょう。

  • リューズやボタンの動作不良
    パッキンの劣化や内部のバネが錆び付くと、操作がスムーズにできなくなるうえ、防水性もさらに低下してしまいます。

こうした症状は、すぐに表面化しない場合も少なくありません。一度水没した時計は、たとえ動いているように見えても、早めに専門家に点検してもらうことが賢明です。


★東京で時計修理を依頼するなら?

東京で時計修理でお困りの方は「はらじゅく時計宝石修理研究所のお任せ!

国家資格を取得している時計修理技能士による、ロレックス、オメガ、タグホイヤー、セイコー、エルメスの修理を始め、アンティーク時計やどんなブランド時計の修理、電池交換、ベルト調整、オーバーホール・分解掃除を専門で承っている、東京初・創業200有余年スイスの老舗時計工具ブラン「BERGEON」(ベルジョン)とのコンセプトショップです。また、ジュエリーアドバイザーによるジュエリー修理(ネックレス修理、指輪のサイズ直し、ピアス修理、ブレスレット修理、etc)、ジュエリーリフォームなど、お客様の「想い出ストーリー」を蘇らせるプロフェッショナルなサービスを自信をもってご提案致します高級時計、ジュエリー修理専門店で御座います。ご来店お待ちしています。

所在地: 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前1丁目22−1
電話: 03-3478-8288
はらじゅく時計宝石修理研究所
URL:http://watch-jewelry-repairlab.co.jp/shop/harajuku/


3. 「動かない」ときにチェックすべきポイント

「水に落ちてしまった後から時計が止まってしまった…」という最悪の状況では、以下を確認してみましょう。

  • ガラスの裏側が曇っているか
    ガラスの内側に結露や水滴が見えるなら、かなりの量の水が侵入している証拠です。自己流で直そうとせず、専門業者へ相談するのが無難です。

  • リューズ・ボタンの位置は正常か
    リューズが引かれた状態のままでは多くの時計は止まります。しかし、水没トラブル後はリューズを戻しても正常に動かないことがほとんどです。

  • 電池切れ・ゼンマイ切れとの違い
    クオーツ時計の場合、「実は電池切れだった」という可能性もないわけではありません。ただし明らかに水が入ったと分かる状況であれば、単なる電池交換だけで済む可能性は低いです。

  • 無理に動かそうとしない
    分解や強い衝撃などはパーツを痛める原因になります。停止した状態のまま、すぐにプロに見てもらいましょう。

もし水没が原因であるなら、迅速に修理に出す以外に回復への近道はありません。特に錆が広がるのは時間の問題なので、「一時的には動いている」という状態でも放置しないようにしましょう。


4. 水没した時計の修理費用はどれくらい?

水没修理の費用は、時計の種類(クオーツ、機械式など)、ダメージの程度、交換が必要な部品などによって異なります。以下はあくまで目安となる金額です。

  • 簡易乾燥・点検のみで済む場合
    浸水量がごくわずかで、早期に応急処置ができたときは、分解して乾燥させる程度で数千円〜2万円前後におさまることも。修理店によっては、見積もり無料の場所もあります。

  • オーバーホール(分解掃除)が必要な場合
    水が深く侵入している場合は、分解して内部を洗浄・注油するオーバーホールが必須です。

    • クオーツ式で3万円〜

    • 機械式で3万〜9万円
      錆びたパーツを交換する必要があれば、そこに追加料金が発生します。

  • 部品交換を伴う修理

    • 防水パッキンの交換:数千円〜1万円前後

    • ムーブメント交換:数万円単位になることも

    • 風防(ガラス)交換:3万円〜(サファイアガラスの場合)

    • リューズや針の交換:パーツによって数千〜数万円

  • 高級ブランド・複雑機構モデル
    ロレックスなどのハイエンド時計やクロノグラフ搭載モデルは、オーバーホールだけでも数万円〜10万円以上かかることがあります。正規サービスに依頼する場合は、より高額になるケースもあるため、事前に見積もりをよく確認しましょう。

まとめると、水没修理には安くても1〜2万円、ケースによっては数十万円に達する可能性もあります。ですが、早期対処や信頼できる修理店の選定によって、費用を抑えられる余地もあります。


5. ロレックスが水没したときの注意点

高い防水性能を誇るロレックスですが、リューズの締め忘れや長期間メンテナンスをしていない場合など、思わぬタイミングで水没することがあります。そうしたときは以下の点に注意してください。

  1. 一刻も早く水を拭き取り、リューズを開放
    ロレックスの場合、ほとんどのモデルがねじ込み式リューズを採用しています。リューズを緩めて空気を通し、外装を優しく拭いて余分な水分を取り除きましょう。動いているかどうかはともかく、故障リスクを減らすためにもそのまま使用を続けないことが大切です。

  2. 正規サービスか信頼できる修理店へ
    ロレックスは精密度が高く、純正部品での修理が望ましいため、日本ロレックス(正規)に依頼するのが最も安心です。しかし、費用や修理期間が長めになる傾向があります。
    信頼できる専門修理店を選べば、費用負担が抑えられたり、修理期間が短縮できる可能性もあります。どちらを選ぶにしても**「水没の経緯」をしっかり伝える**ことが重要です。

  3. 水没後に動いていても放置しない
    一時的に正常に見えても、時間をかけて錆や腐食が進行するケースがあるため、早めにオーバーホールを受けましょう。高級時計であるほど内部構造が複雑なため、水分によるダメージには細心の注意が必要です。


6. 水没を防ぐための日頃のメンテナンス

最終的にもっとも重要なのは、「時計を水没させない」こと。普段の使い方やメンテナンスで、かなりのリスクを抑えられます。

  • 定期的な防水検査
    防水パッキンは年月が経つと劣化します。2〜3年に一度の点検やオーバーホールの際にパッキン交換を行いましょう。特にダイバーズウォッチなど、水辺で使う機会が多いモデルはこまめな検査が欠かせません。

  • リューズや裏蓋の締め忘れに注意
    日付や時刻を合わせた後は、しっかり最後までねじ込んでおきましょう。電池交換後などに裏蓋の閉まりが甘いと、それだけで浸水のリスクが高まります。

  • 水回りや急激な温度差には要注意
    日常生活の中で最も多いのは「洗濯してしまった」「お風呂や手洗いで濡らした」といったうっかりミス。防水性能があるからと過信せず、入浴やサウナなどの高温・高湿な環境では時計を外すのがベターです。
    また、炎天下から冷房の効いた室内に移動するなど、急な温度差がある場合も結露が起きやすいので留意してください。

  • 日頃の掃除と保管環境
    リューズやボタン周りに汚れが詰まっているとパッキンに悪影響を及ぼす恐れがあります。柔らかいブラシなどで定期的に清掃しましょう。保管は湿度が低めの環境が理想です。大切な時計には乾燥剤入りの専用ケースを用意するなど、カビやサビ対策を徹底してください。


まとめ

時計の水没トラブルは突発的に起こることが多いですが、正しい応急処置早急な修理対応を行うことで、被害を最小限にとどめられます。

  • 水没に気づいたら、まずは拭き取りとリューズの開放

  • 乾燥剤を活用してできるだけ内部の湿気を除去

  • それでも動かない(または動いていても不安)なら、プロによるオーバーホールや点検を実施

  • 日常的に防水検査やパッキン交換を行い、水没しないよう注意を怠らない

ロレックスをはじめとする高級時計のオーナーは特に、修理費用や修理期間の面でも慎重に選択する必要があります。修理はコストがかかりますが、大切な資産を長く使うための投資ともいえるでしょう。日頃のメンテナンスと正しい知識を身につけて、時計を末永く愛用してください。


★東京で時計修理を依頼するなら?

東京で時計修理でお困りの方は「はらじゅく時計宝石修理研究所のお任せ!

国家資格を取得している時計修理技能士による、ロレックス、オメガ、タグホイヤー、セイコー、エルメスの修理を始め、アンティーク時計やどんなブランド時計の修理、電池交換、ベルト調整、オーバーホール・分解掃除を専門で承っている、東京初・創業200有余年スイスの老舗時計工具ブラン「BERGEON」(ベルジョン)とのコンセプトショップです。また、ジュエリーアドバイザーによるジュエリー修理(ネックレス修理、指輪のサイズ直し、ピアス修理、ブレスレット修理、etc)、ジュエリーリフォームなど、お客様の「想い出ストーリー」を蘇らせるプロフェッショナルなサービスを自信をもってご提案致します高級時計、ジュエリー修理専門店で御座います。ご来店お待ちしています。

所在地: 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前1丁目22−1
電話: 03-3478-8288
はらじゅく時計宝石修理研究所
URL:http://watch-jewelry-repairlab.co.jp/shop/harajuku/



いいなと思ったら応援しよう!