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アタランタ 24-25 基本戦術


24-25シーズンの基本システム

これはアタランタの試合、戦術、メンバーについての感想を端的にただ書き綴るブログである。1本目のこの記事は、アタランタの基本情報と基本戦術について述べたものである。

セリエAに所属するアタランタ B.C. (Atalanta Bergamasca Calcio)は、イタリア、ロンバルディア州のベルガモ (Bergamo) に本拠地を構えるサッカークラブである。ベルガモはミラノから電車で約50分の場所に位置し、その人口は約12万人である。実際に街を訪れてみると人口以上には大きい印象を受け、空港など非常に整備された設備を持ちながら、景観は美しく雰囲気も落ち着いた素晴らしい都市であった。

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それでは、戦術について見ていこう。基本システムは3-4-2-1で、守備時にはゾーン基準のマンツーマン、攻撃時には左右のCBが相手のペナルティエリア (PA) 内に飛び出していくことが特徴である。ここからは攻守それぞれに注目する。

守備時のシステムは5-2-3で、敵陣だけでなく自陣でもマンツーマン志向が強いことに最も大きな特徴を持つ。敵陣ではセンターハーフ (CM) やセンターバック (CB) が躊躇なく列を飛び越えてでも敵を捕まえに行く。


敵陣でのプレッシング

上図では左CMのエデルソンと左CBのコラシナツが1列前に出ることで、相手のフィールドプレイヤ―全員をマークしている様子が示されている。

自陣でもその志向は強く、5バック+2MFの形はほとんどの場合で保たれているものの、マーク仕事を請け負っていない選手は、 たとえCBであってもボールホルダーに対して1stDFとなることが求められる。

自陣での守備


続いては攻撃である。基本システムは3-2-5だが、見方によっては1-4-5ともとれるほどの左右のCBの攻撃参加が特徴である。その際にはCMがCBの居なくなったスペースに近づいてバランスをとることが多い。CBの攻撃参加はボールサイドでのアンダーラップに留まらず、逆サイドからのクロスに飛び込んでいくケースもある。

敵陣での動き

また、中央突破を多用しないことも特徴であり、2シャドーもハーフスペース外寄りもしくは大外レーンに立つことが多い。これとWBの内側へのポジションチェンジを組みわせることでシャドーの突破力を生かしつつ、被カウンターのリスクを避けることに成功している。

自陣でのビルドアップ時には、主に右CMのデローンの列落ちとそれに呼応した右CBのSB化を多用する。これにより相手のMFに迷いを生じさせるとともに、相手の1列目とDFラインの噛み合わせを解消しプレッシングを剝がしていく。


自陣からのビルドアップ

相手のプレッシングの強度が高い場合には、左右のCBからセンターフォワード (CF) のレテギまたはスカマッカへロングボールを送ることが多い。彼らはポストプレーに優れており、準備が整っていればボールがクリーンな形で相手に渡ることは少ない。

以上がアタランタの基本戦術であるが、相手によってはこれらに当てはまらないケースもある。今後は、試合ごとに相手との嚙み合わせを考慮しつつマッチレポート形式で記事を掲載する予定である。