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学びを行動に変える実践ノート、バレットジャーナルのはじめ方 〜振り返り編〜

SAKURACO

Hello folks! 『SAKURACO’s こなれ英語LESSON』の著者、日本人初のバレットジャーナル®︎認定トレーナー、SAKURACOです。

前回の記事ではたったの5分あれば完成しちゃうバレットジャーナルのセットアップ方法と、具体的な書き込み方をご紹介しました。

実用的でとことんシンプルなバレットジャーナルはすぐに日常に取り入れられるのが魅力。

しかしその反面…「振り返り方がイマイチわからなくてただのTodoリスト化してしまう」「振り返りをしようとすると自己批判になってしまう…」といったお悩みを抱える方も多いようです。

今回はそんな「振り返り」を気張らず、楽しく習慣化するアイディアをシェアしていきます!🖊️✨

振り返ることの目的と楽しさ

語学学習でも、振り返りや復習することの大事さはよく強調されますよね。学んだことをしっかりと自分の知識として定着させたり、自分の伸びしろを可視化したり…と振り返りで得られるメリットはたくさん。

他にも、
 ●     ひたすら忙しい日々を一旦ストップして思考の自動操縦をオフにする
 ●     自分の方向性を確認しながら、行動の舵を切り直す
 ●     自分にとって本当に大切なものは何?という確認作業
 ●     アイディアの種にお水を与えたり雑草を抜き、育ててあげながら形にしていく

…などなど、今すぐ暮らしが充実し始める予感たっぷりの「効果」ばかりです。

だからこそ振り返りがすごくハードルの高いものに感じてしまって、なかなか習慣化できなかったり、苦手意識を持ってしまうのではないでしょうか。

でも、振り返ることの本質と楽しさって、シンプルに「新しい発見をする悦び」にあると思うんです。

振り返りを通してその時には見えなかったことが見えてくると「へえ〜そんな風に思ってたんだ、自分。」とか「そうか! だからあの人はこんな気持ちであの行動を取ったのかも。納得〜。」とか「わ! この出来事って自分にこんな影響があったんだ! びっくり!」みたいな、ちょっとした発見や驚きを得られるので、それってすごく知的好奇心が刺激されますよね。

だから振り返るときは「自分の自己成長のため!」とか「学びを定着させるため!」という目的だけに捉われすぎず、一旦肩の力を抜いてみましょう。

水族館や動物園に行った様な気持ちで「わあ!」とか「へえ〜」とか「あ、アイツ、お腹丸出しで寝てる、かわいいな」位のテンションで始めてみるのも良いかと思います。🍌🦍

振り返りの基本3点セット

バレットジャーナル術では次の3つを振り返りのセットとして、定期的に行っていきます。

  1.  記録の更新
    日々の具体的な出来事を記録する

  2.  アクション項目の移行
    本当に大切なことに集中し、不要なものを手放す

  3.  振り返り
    記録を基に学びや気づきを得る

振り返るタイミング

基本のタイミングは一日の終わり、週末、そして月末です。

…が! 毎日しっかり振り返ろう!とか週末は時間をとってガッツリ振り返るぞ!と思うと構えてしまうと思うので、まずは一日の終わりにバレットジャーナルを開く癖をつけるというところから始めてみましょう!

まずは夜歯を磨いたら、とか、ベッドに入ったら、22時になったら、など、タイミングを決めてとにかく「開く」までをゴールにしてみてください。時間になったらとりあえず今日のデイリーログページを開いてみる。

1. 記録のアップデート

さあページを開いたらこっちのもの。今日起きたこと、考えたこと、思ったこと、こなしたタスク、気づき、を思い出せる範囲でメモしてみます。

…と言うと簡単に聞こえますが、これって、<それができたら苦労してないんだわオブザイヤー🏆>受賞できると思いません?

そもそも今まで日記や手帳が続かなかった経験がある私のような人は、「何も書くことがない…」と感じがちだと思うんです。

これって解きほぐしてみると「何も”書くに値するようなことが” ない」と思い込んでいる、つまり特別なことを書かなきゃ!とプレッシャーを感じてしまっているんだと思うんですね。まずはその壁を取り払って、記憶を呼び起こすキッカケ作りをしてあげましょう。

私の個人的なお気に入りの方法は ①気持ちのハイライト回想法 と ②セルフ密着24時 の2つ。

①気持ちのハイライト回想法

嬉しかったこと、悲しかったこと、ビビったこと、ムカっと来たこと…など、自分の感情の変化やハイライトをキッカケに、今日の出来事を芋づる式に思い出していきます。
こちらの記事でさらに細かい感情のトリガーリストをご紹介しています!

②セルフ密着24時

今日一日の行動を一時間ごとに書き出してみます。イベントバレット(○)を使って箇条書きにしてもよいですし、画像のように小さなタイムラインを作ってみるのも◎

📍これは毎日やる必要は勿論ありません。「はて…? 今日私は一日何をしてたんだっけ…?」というときに記憶を呼び起こすツールとして、必要に応じて使ってみてください。

マンスリーログのアップデート

次はマンスリーログのカレンダーページ(左のページ)をアップデートします。今日の出来事で特に印象に残ったものや、未来の自分に「今日これしたよ」と伝言として残しておきたいものを、今日の欄に書き込んでみてください。

具体データ収集は振り返りの大事な一部

これじゃあただの日記というか、日誌じゃん!と思うかもしれません。でも、具体的なデータがないことには、発見や分析ってできないじゃないですか。

なので研究者がまずデータを集めるように、あなたもバレットジャーナルの中に「暮らしの中のあれこれ」を記録しながら学びの素材になるデータを集めてみてくださいね!(もちろんタスクや出来事だけでなく、考えたことや感じたこともこのデータに含まれるので、基本記号の4つ:NAME を使うのがオススメです◎)

2. アクション項目の移行

次は未完アクションアイテム(タスク)をふさわしいページ(ウィークリーログ/マンスリーログ/フューチャーログ)に移行させます。一日の終わりにこの作業をすることで未完アイテムが溜まってしまう心配もありません☝️

この時未完のタスクすべてを移行せずに、前回の記事でご紹介したフィルターでふるいにかけて、自分にとって本当に大切なものだけを移行します。
このプロセスを踏むと「なぜ自分はこのアクションを取るのか」という確認にもなるので、より自分の行動に満足感や心地よさを感じやすくなります。

“バレットジャーナルのアクションアイテムが、自分の人生の台本になる。” 
-Ryder Carroll

私たちの人生は選択と行動の積み重ねで作られています。そしてタスクも人生を左右する重要な行動のうちの1つ。バレットジャーナルでタスクをあえて「アクション」と呼ぶのは、そのためだそうです。

語学学習でも、有名な学習法を使えば誰でも英語力が伸びるか?と言われたらそうではない。そのアクションが自分の方向性に合っているのか、とか伸ばしたいスキルに効果があるのか?というのを逐一吟味していく必要がありますよね。それと同じように、日々のアクションも丁寧に選び取ってあげましょう💐

3. 振り返り

デイリー編

  1.  まずは今日の自分を労う
    こなしたタスクや今日一日の出来事を眺めながら「今日も一日よく生きのびた!」と自分にお疲れさま〜の気持ちを向けてあげましょう。

これは語学学習でもとても大事なステップです。結果だけでなく、自分の努力や、やろうとした気持ち…などの過程をきちんと認識してあげることは、自分の自信やモチベーションに繋がり、最終的には努力を継続するための最強の燃料になります。

 2. プラスで思い浮かんだことがあれば書き出す
一日の終わりの振り返りは無理に「気づきを探すぞ!」「学びを得るぞ!」と思わず、ログを更新しているときに追加で思い出されることを書いておくだけでOK。

💡学びを深める活用アイディア:

●     今日やった学びにまつわる行動を書き出して(大好きな英語系YouTuberの動画見た!など) 自分の行動(と意欲)を労ってあげる
●     今日学んだこと(新しい英単語、イディオム、豆知識など)のメモ

週末・月末編:ズームアウトする

週末と月末はいわゆる「振り返り」の作業をしていきます。一週間分(または一ヶ月分)の記録を見て、自分がどんなことをして、どんなことを考えていて、そしてどんなムードで過ごしていたかを観察しながら書き出してみます。

振り返る内容として、まずはこんな問いを使ってみるのがおすすめです◎

●     What went well? What didn’t go well?
  何が上手くいって、何が上手くいかなかった?
●     What gave you energy? What drained your energy?
  何が自分のエネルギーを満たしてくれる/奪ってる?
●     What were you feeling this week (month)?
  今週(今月)はどんなことを感じたり考えてた?
●     What patterns do you see?
  自分(や周囲)の思考・行動にどんなパターンがある?

💡学びを深める活用アイディア:

上記の問いは自分の学習の指針や、今の自分のスキル(と伸びしろ)をクリアにしていくのにも、とっても役に立ちます。

自己分析を上手く利用して英語のスピーキング力をUPさせる練習方法はこちらからチェックしてみてくださいね!

大反省会を避けるヘルシーな振り返り方法

このような「ザ・振り返り」トピックを使って書いていると、どうしても自分の至らないところばかりが目に付いてしまって、なんで自分で決めたことができないんだろう…とか、他の人に比べて自分は要領が悪すぎる…とか、自虐祭りになってしまうことも…。

せっかく自分の暮らしをよくしたい!という気持ちで始めた Bullet Journal がいつのまにか “Bullying Journal” (イジメ日記)になってしまったら、開く気持ちが萎んでいってしまいますよね。

そんなときは振り返りの視座を変えながら、自分に対して優しいケアの気持ちを向けられる[おてがみ方式]の振り返りがおすすめ。

おてがみ方式 💌
https://www.instagram.com/p/C8xhDsov2PQ/?utm_source=ig_web_copy_link
この振り返りの方法は【信頼している友人に宛てて手紙を書いている体で書く】たったそれだけ。

すごくシンプルなアプローチにもかかわらず、対象の出来事(や感情)を俯瞰的に見ることができるようになります。さらに、単なるダメ出しではなく、ケアする気持ちをベースに自分の身の振り方を考えることができるので、とてもおすすめです。

詳しいやり方:

  1.  振り返りのターゲットを決める。「今週一週間」などの期間で括ってもよいですし、特定の出来事や思ったことをターゲットにしてもOK!

  2.  背景情報や、ことの顛末などの詳細情報を、その場にいなかった友人に伝わるように、順を追って説明する。そのときに自分が思ったこと、取った行動、感じたこと等も一緒に書き出す。

  3.  書き出して、今思うこと、感じることは? また、そのときは見えなかったけれど、今振り返ってみて見えてきたことは?

  4. 友だちになったつもりで、自分の振り返りを読んでみる。友だち目線で、どんな共感の言葉やアドバイスをかけてあげられそうか、書いてみる。

💡学びを深める活用アイディア:

「スピーキングに伸び悩みを感じている」「今の学習方法が自分に合っているのかわからない」などの漠然としたお悩みは、特に【おてがみ方式】で紐解いてみると、かなり冷静で的確なアドバイスが出てきて自分でもビックリしちゃうかも? ぜひ試してみてください。

*「なんでこれができなかったの?(怒)」と自分に詰め寄りがちな努力家さんにぜひ使ってほしい振り返り用のトピックはこちらの記事でもリストアップしています。

STEP 4: 行動に移す

振り返りで得た学びや気づきを実践に落とし込んでいくために、アクションバレット(・)を使ってデイリー(またはウィークリーor マンスリー)ログに書き込んでいきます。

例えば「英語のスピーキングに頭打ち感を感じている」というお悩みを持っていたとします。それを振り返ってみたら「少し負荷の高い練習方法にトライしてみたい気分だ」という気づきに発展したとしましょう。

ここで、

・負荷の高いスピーキング練習をやってみる

というアクションアイテムにしてもよいのですが、ここでもうワンクッション置いてアイディア出しをしてみるとより効果的です。このときに役に立つのが、この2つの質問です。

①  How?(それをどうやってやるの?)
②  What do you need?(それを実行するには何が必要?)

例えば「負荷の高いスピーキング練習」に対して “How?” と自問してみると…

How? ↓

●     同じ単語は2回使っちゃいけないルールで話す
●     新単語を必ず3つ使わなきゃいけないルールで話す
●     自分が普段話さないトピックについて話す
●     限られた時間の中で、必要な情報を話す
●     まったく知らない人との会話をリードする
●     自分の情報は一切出さずに、相手の話を引き出す
●     30分以上話す

このように具体的な行動アイディアが出てくると思います。ここで必要に応じて ”What do you need?” も合わせて聞いてみましょう。すると…

●     会話相手
  ○     添削してくれる
  ○     面識がない
●     他の練習アイディア

などの案が出てくるかもしれないですよね。そうしたら例えば
・英語の練習相手を探してみる
・他の練習アイディアをチャットGPTに聞いてみよう🤖
といった具合に、自分の次の一歩がさらにクリアに。

ここまで来たら忘れずにデイリー/ウィークリー/マンスリー/フューチャーログの何処かに書き込みましょう。こうすれば、ただの概念だったものが、着実にあなたの生活に行動の種として植えられていきます🌱

振り返りの習慣化には、バディを見つけよう!

筋トレや学習習慣なんかもそうだと思いますが、いくら自分にとってよいもの!とわかってはいても、やはり自力で習慣化するのって大変ですよね。

そんなときに心強い味方になってくれるのが仲間の存在です🤝(この仲間のこと、英語では ”Accountability”  と ”Buddy” を合体させて “Accountabilibuddy” と言うらしいです)

●     友だちや家族を誘って一緒に
●     カフェに行って周りの人を勝手にAccountabilibuddy認定しちゃう
●     Journal With Me 動画を見ながら振り返る

など、誰かと一緒にやりながら振り返りを「作業」から「ちょっと特別な時間」化してみると楽しくなるかもしれません。

またバレットジャーナルの公式コミュニティBujo-Uでは毎月末、発案者Ryder Carroll氏がオンラインの振り返り会を開催してくれています。世界各地からの参加者と一緒に、振り返り会に参加してみるのもオススメです。

習慣化の仕組み作りをもっと知りたい!という方はこちらから詳しくお読みいただけます!

次回はバレットジャーナルのカスタマイズ術を大公開!


いよいよ次回は最終回! このシリーズの締めくくりとして、私がこれまで試してきたバレットジャーナルのカスタマイズを一挙ご紹介。

運動習慣やメンタルヘルスをサポートするトラッカー、仕事や学習に特化したレイアウト、そして自由にアイディアを出すための使い方や行動計画のための戦略ページなど、実際の写真を交えながら詳しく解説していきます。

あなたのバレットジャーナルがもっと楽しく役立つものになるヒントが満載ですので、お楽しみに〜!💐

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『SAKURACO's こなれ英語LESSON』【発刊1周年記念企画】として、ただいまPart1(第1~3章)を無料大公開中です! よかったら、こちらも併せて是非ご覧ください!!

過去記事【英語でセルフケア:心も頭も整える英語活用術】
https://note.com/beret_gogaku/n/n67b5aafa6e99
【SAKURACOのStudy Routineコラム】
https://note.com/beret_gogaku/n/n0ac3ce03e63b

この記事を書いた人:SAKURACO
日本人初のバレットジャーナル®︎認定トレーナーであり、2014年からアメリカ西海岸を拠点に活動するフリーランス英語コーチ。
自身の海外生活経験を活かし、独自の視点で開発したオリジナル教材や講座を通じて、効果的かつ楽しい英語学習法を提案。多くの学習者の夢の実現をサポートしている。
著書『SAKURACO's こなれ英語LESSON』では、日常会話で即使える表現や英語の ”コミュ力” を高める実用的なコツを紹介。さらに、学びとウェルネスをテーマにしたコンテンツを通して、日々の暮らしを豊かにするヒントも発信中。
言語とデザインの力で人々の可能性を広げることを探究している。

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