自分の手話に自信が無い
手話の世界の常識をSwitch?!
ありそうでなかった視点で考える手話の魅力
「手話を発信する勇気がない、怖い」という何十人もの人に
「なんで手話をやっているの?」「どうして自信失くしたの?」
って聞いてきた。
そういう人に話を聞くと、自分の心と行動が合っていない事が多い。
「ネイティブになんて、難しくてなれない」って思ってるの
にネイティブを目指して勉強したり、
「難聴ろう者さんの役に立つんだ!立たねば!」って
「ねば」思考だったり。
手話じゃないと、ダメなの?
それ自体は素敵で素晴らしい事なんだけど
「なんで “手話” なの?」
(手話以外の事で難ろうの役に立つ考えはないの?)
「どうしてやってるの?」 「手話のどこが好きなの?」 …と
掘り下げて質問すると、自分でも思いもよらなかった答えが出てくるみたいで、最終的には、自分で答えを見つけて楽しく手話やってる。
手話は楽しいしみんな頑張り屋さんしかも優しい。だからこそ、手話の魅力にハマって目的を見失っている人が多い世界だと思った。
発信する勇気がない人たちの本音は…?
誰を、何を、怖がっているのか
手話や手話歌を発信している人は多いようで、実は
発信する勇気がない、発信するのが怖いという人も、たくさんいます。
手話に関係なくSNS上に顔を出したくないというのはわかりますが、
「本当は誰かに見て欲しいけど、自信がないから怖い」
という人が多い事を知りました。
また、以前は発信していたという方の中にも、その発信が「自信を失くす」事に繋がったために発信を辞めてしまった…という人も。
なぜか、苦しみながら手話をやっている。
理由はどの人も大体同じで、発信はし続けてはいるものの
実際に「自信を出したり失くしたり」しながら、
楽しいハズの手話を「苦しい」と思いながら発信している人も多く。
「え? 誰に対しての "自信の有る無し" なの?」と思いますが、
みなさんの周りにも、いませんか?
楽しいはずの手話が苦しくなる。なぜ?
楽しいはずが、苦しくなる理由は、誰もほぼ同じで
「頑張ったのに、伝わらないって言われるのがヤダ」
「伝わって当然、みたいな空気が手話の世界にある」
「手話警察、なんなん?見たくないなら見なければいいのに」
これまでのコラムでも書いてきたけど、
手話に本気の人こそ、すごーーーく学習意欲を削ぐらしい。
「ネイティブに手話が敵うワケないじゃん」
という不真面目な私とは意識レベルが違くて頭が下がりますm(__)m
苦しくなるような指摘があった際に「タダでご指摘ありがとうって思えないの?」と聞いてみましたが、どうも、そういう類の話ではないらしい。
自分の手話、自分の頑張りを評価するのは、「ネイティブさん」であって「自分ではない」という世界が出来上がってる
ネイティブさんが発信するSNSなどの内容にも敏感に反応しながら、
なんというか
対等になりたいハズのネイティブさんに対して「おもねりながら」手話をやっている人が多いことを知りました。
逆に、聴者に対して遠慮して、モヤモヤしても 何も言えない難聴ろう者さんもいるようです。
こんな事を、ずーーーーーっと繰り返して、前に進まないのが手話の世界。手話を使う方も、学ぶ方も、お互い考え方を、どこかでSwitchしないと、
なーーーーーんにも変わらない。
それで「解り合いたいんです~」とか言うの、なんで?どうして?
…と、手話そのものではなく「手話の世界」に興味を持ち始めました。
手話を辞めちゃう人 と その理由
手話を始めて8年・動画の発信を始めて半年、という女性が
「もう手話の動画は辞める」と泣き言を言って来た時の話。
「ネイティブにならないと意味がない」というバイアスを捨てて、自分の中に本当の理由を見つける
なんで、どうして、を繰り返して
「で、結局自分はどうなりたいの?」
「どこが自分の手話の100点なの?」
と聞いてみたら…この女性が、手話をやる本当の理由が見えてきました。
手話に自信がない事をネイティブかどうかを理由にするのではなく
自分の内側に向けてみたら、あっさり解決した例です。
手話の事をまだあまり知らない頃の会話だから
今となっては、女性の怖さもわかるような気がします。
この「怖さ」「苦しさ」を感じている人が、一人や二人ではないなら、
それはもう個人のレベルの問題じゃなくて「手話の世界全体の課題」ではないでしょうか。なのに、個人的に指摘されるから、嫌なんじゃない?と。
手話カウンセリングの誕生
その後、手話の楽しいトコロや、苦しいトコロ、どうやって乗り越えて来たか、どうして乗り越えられないのか、など多くの方に話を聞いて、自然発生的に「手話カウンセリング」のような事をするようになりました。
どうやら、手話は特に「誰かの為になりたい、難聴ろう者さんの役に立ちたい」という思いが強い、優しい人が多く、だからこそ
「手話をやりたい本当の理由」が自分の内側ではなく、
外側(難聴ろう者さん)に向いてしまい、
いつの間にか、手話をやる意味が自責ではなく他責になっちゃうようです。
カウンセリングシートの開発
ネイティブさんも、手話未熟者も、この「本当の思い(手話をやる本当の理由)」を自覚できるようになると、どんなフェーズの方でも、自信をもって手話が出来るようになる事が多くなったという経験を経て、いろんな視点のメンバー数名で「カウンセリングシート」のような雛型を作り、一部の方にテスト運用をしてきました。
手話の世界のインフラ整備
決めるのは「自分の手話は、ここまで出来たら自分で100点をあげちゃう♡」という、自分のゴールを決める事だけなんですけど、まー…なんというか、凝り固まったバイアスを捨てきれない人の多い事。
こうあらねば、こうあるものだ、という思い込みが
ネイティブ側にも学ぶ側にもあって、なかなか剥がれない。
しかしバイアスに気付き始めて「ハっ?!」とした時、視野が広がります。凝り固まってるからこそ、自分一人では気付けないみたいでカウンセリングに需要が出てきました。
様々な、手話関連の「教える側」の方にも、ぜひ参考にして頂きたいですし、ご意見を吸い上げてアップデートの参考にさせて頂ければ嬉しいです。
*
こうした「手話の世界の、時代に合った整備」のような事を、多くの経験・知見のある方々と、一緒にやれたらいいな、と思っています。
『どうやって?』➡それを、これまでにない視点で「手話歌を上手く使って行こう」というのがこの「ハニポ」と名付けたコミュニティの誕生です♪
だからこそ、手話に縁のあった人もなかった人も、ネイティブも初心者も
みんなで一緒にインフラ整備を考えて行けたらな~とワクワクしてます♪
ぜひ、周囲の、手話仲間にどうぞ、シェアしてくれたら嬉しいです♡
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