「カラーマゾフの兄弟」の続編
石井逸郎弁護士が、以下のようにツイートしています。
AIの技術の進展はスゴい。「カラーマゾフの兄弟」をAIに学習させて続編を作れ、と指示すると、今やドストエフスキー顔負けの続編を作るのでは。それはクリエイターにとっては脅威だ。教育・研究分野はさておき、芸術・芸能分野の著作物の学習利用は、そのクリエイターの同意を必要とすべきだろう。
クリエイターの同意、どうやって取るのですかね。
音楽著作物についてはJASRACという加入率の高い権利集中管理団体がありますけど、他の著作物類型については、加入率の高い権利集中管理団体が日本にはないので、「クリエイターの同意を必要とする」=「芸術・芸能分野の著作物の学習利用を日本で行うことは諦める」と言うことになりますけど。そして、「芸術・芸能分野の著作物の学習利用」を行った成果物としてAIが国外で製作された場合に、その公衆による利用を禁止することは困難なので、AIによる表現物創作という新しいビジネスによる利益を国外企業に掠われてしまうだけに終わると思いますけどね。
そもそも、人間が「カラーマゾフの兄弟」について「ドストエフスキー顔負けの続編」を創作することを著作権法によって禁止することはできないのに、なんでAIが「ドストエフスキー顔負けの続編」を創作できないようにするために芸術・芸能分野の著作物の学習利用を禁止することが許されると思うんですかね。