充分に性暴力に関して信頼の出来る場となっていないという現実?
東京大学大学院教育学研究科教授の隠岐さや香先生が次のように述べています。
草津町長に関する強制性交被疑事件において(町長側の反論を聞いてなお、その告発が正しいと思った人はほとんどいなかったと思います。)なお告発者に寄り添うという立場を貫いた方々に敬意を表明する理由となるほどの、「まだ充分に性暴力に関して信頼の出来る場となっていないという現実」とはどのような「現実」をいうのかが分かりませんし、そのような現実が「日本の司法」にあるという根拠が思いつきません。
日本は、先進国では希なほど、性犯罪事案では起訴率も有罪率も高い国です。男尊女卑的な観点から不当な無罪判決が下されたなんて例は、聞いたことがありません。したがって、さらに起訴率、有罪率を高めるためには、少なくとも西側先進国ではどこも起訴しないし、有罪判決が下されることもないであろう、証拠が乏しく、自称被害者の供述にも信頼が置けないような事案についても、検察はがんがん被疑者を起訴し、裁判所は被告人をがんがん有罪としていくことが必要となります。
もちろん、性犯罪に関しては、政敵を追い落とすための誣告であっても疑わず、全て起訴し、全て有罪とする司法というのは、フェミニズムの観点からはとても望ましいものだとは思いますが、望ましいものではないということと、信頼できないということは、別物だと思います。