インタビューの公正性と信頼性

 小川たまかさんによる「【暇アノン懺悔録】「暇アノンの姫」だった40代男性」という連載が、Yahoo! Japanニュースで行われていました。

 で、私が目を疑ったのは、以下の部分です。

 Colabo側は和解の条件に、指名したライターによるA氏へのインタビューを盛り込んだ。A氏がこれを了承し、筆者とジャーナリストの安田浩一氏が都内でインタビュー取材を行うこととなった。インタビューが行われたのは9月中旬。取材には、Colabo弁護団の弁護士2名が同席した。

 紛争の一方当事者の代理人たる弁護士が2人も同席していたら、インタビュイーが、当該一方当事者に阿った受け答えをするリスクが高まるので、まともなジャーナリストならそれは避けるのではないでしょうか。同席していた弁護士がインタビュー中どういう態度だったのかわかりませんが、自分たちの意に沿わない発言をインタビュイーがした場合に「違うではないか」と声を荒げた場合はもちろん、表情等で不満の意を示しただけでも、インタビュイーは発言を撤回し、または、同席した弁護士の意に沿うだろう方向で受け答えを行うようになるのではないかと思ってしまいます。

 そうでなくとも、4人(うち2人は紛争の一方当事者の代理人たる弁護士)で1人を取り囲むインタビュー自体が異常です。

 安田さんは、ジャーナリストとして功績の高い人であっただけに、このような企画に乗ってしまったのが残念でなりません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?