10月16日勉強カフェLetter ☆勉強カフェコラム☆ 勉強には3つの“Put”が大事
勉強カフェをご利用されている皆さま
こんにちは。
今週は私用のため連休を取って広島県にある実家の方に帰省しておりますが、勉強カフェLetterは休まず配信します、勉強カフェLetter編集長の長谷川です。
本日まで実家の方で少し休養して、また今週末から勉強カフェに戻って参りますので、今週末も皆さまのご来店を心よりお待ちしております。
さて、今回の勉強カフェLetterは久しぶりの勉強カフェコラムといたしまして、勉強には3つの“Put”が大事という内容でお送りいたします。
今回このコラムで皆さまにお伝えしたいことを一言でざっくりとまとめるなら、
勉強はインプットだけでは不十分である!
と、なりますね。
勉強はテキストを読んだり、講義を聴くといったインプットだけでは不十分であり、そこからさらにインプットした知識を自分の言葉で咀嚼し、熟考することで自分の頭の中に落とし込む“スループット”、そして自分の頭のなかにある知識を外に発信することで頭の中を整理する”アウトプット”、この2つのPutを行うことで、知識がより深く定着する。。。
ここを理解いただければ十分です。
日々勉強に取り組んでおられる皆さまにとって、僅かながらもお役に立てる情報かと思いますので、今回も最後までお読みいただけますと幸いです。
1.Input
インプットとは、普段皆さまが行われているように、テキストを読む、講義を受けるなど、学生時代からずっと取り組んでこられたものとなります。
なので、勉強=インプットだと思われる方も多いことかと思います。
ただ、以下の表をご覧ください。
この表をご覧になったことがあるという方も多くいるかもしれませんが、これは「ラーニングピラミッド」といって、アメリカ国立訓練研究所が発表した研究結果で、どの勉強方法がどこまで頭に残っているかをまとめたものとなります。
この表を見ますと、講義を見るだけでは5%、テキストを読むと10%、視聴覚教材を使って勉強すると20%しか頭に残っていないことが分かります。
つまり、これらの勉強法だけではせっかく勉強しても学習したことのほとんどは忘れてしまい、頭の中には残らないということです。
もちろん、決してこれらの勉強法を否定するわけではなく、勉強した知識をしっかりと自分の頭の中に定着させるにはインプットに加えて、もう一つ二つのアクションを起こす必要があるということですので、そこは予めご理解ください。
2.Throughput
テキストを読んだり、講義を聴くだけでは勉強したことのほとんどのことは忘れてしまっているというのは先ほど説明しました。
では、どうすれば勉強した知識はより深く頭の中に定着するのか?
そのカギの一つが、スループットにあります。
スループット(Throughput)を簡単に言うならば、インプットで得た知識を基に自分の頭の中で咀嚼して考え、じっくりと自分の頭の中に落とし込むことになります。
また後ほど説明しますが、勉強するにあたってはインプットと合わせてアウトプットも非常に大事ではありますが、インプットした知識をそのまま直ぐアウトプットしても、インプットした知識が自分の中で十分に理解してなければ良いアウトプットは生まれません。
インプットとアウトプットの間にスループットの段階を経ることで知識がより深く定着していくわけです。
このスループットをするにあたって大事なことは、勉強した知識に対して「なぜ」という問いを重ねて熟考することだと僕は思っています。
覚えた知識に対して「ふ~ん、そうなんだ」とただ素通りするのではなくて、「なぜこのような事象が生まれたのか?」、「この言葉の定義はどうなっているのか?」など様々なことに自分で問いを立てて思考を巡らせる。
こうすることで、覚えた知識が少しずつ頭の中に根付いていく。これこそが正にスループットであると思っています。
勉強して触れた知識に対して常に問いを立てることを習慣化すれば、自ずと知識は定着していくものですので、是非このスループットは実践してみていただければと思います。
3.Output
アウトプットは皆さまもよくご存知の通り、勉強した知識を他人に話たり、文章にして発信したりするなどといったことを指します。
実際に勉強カフェにいても、勉強しているテーマについて他の会員さまと話し合ったり、メンバーズサロン内で勉強したことを自分の言葉で発信されている方がいるなど、アウトプットを意識されている方もよく見かけます。
冒頭で示したラーニングピラミッドをもう一度見ていただきたいのですが、ラーニングピラミッドによると他者と議論すると知識の半分は頭の中に残っていて、他者に教える場合はなんと90%も覚えた知識が残っているなどアウトプットは知識の定着率が非常に高いことが伺えます。
ただ、こうしたアウトプットをするにあたっては、その前の段階にインプットとスループットがあるということを忘れてはなりません。
インプット、スループットとこの2つの階段を着実に踏んでからアウトプットに進まなければ他者と議論することも、ましてや他者に教えるなんてことはできませんから、インプットとスループットが無ければアウトプットは生まれないということはここでしっかり覚えていただきたいと思います。
勉強ではアウトプットが大事という話は僕もよく耳にしますが、これはあくまでもインプットとスループットの経てのアウトプットが大事であるわけであって、ただ闇雲にアウトプットすれば良いというわけではないということはよく理解しておくべきでしょう。
良いアウトプットは良いインプットとスループットから生まれる。
これも大事なことなので、これを機に覚えていただけると嬉しいです。
4.最後に
さて、今回は久しぶりの勉強カフェコラムとして勉強には3つのPutが大事というテーマでお送りしました。
インプットとアウトプットは実践されている方も多いことかと思いますが、よく忘れられがちなのが、2つ目のスループット。
個人的には、1つ目のインプットと3つ目のアウトプットを繋ぐものという意味で、一番重要なものではないかとも思っています。
勉強して得た知識を自分のモノにするためには、このスループットがカギを握っているといっても過言ではないでしょう。
また、インプットとスループットとアウトプットは段階的に進めていくことが大事であることも忘れてはなりません。
何度も言うようですが、良いインプットが良いスループットを生み、良いスループットが良いアウトプットを生む。
これらをインプットから順序を踏んで、着実にこなしていくことが知識をより深く定着させるのに不可欠であるのです。
勉強カフェではこの3つのPutができる環境をご用意しております。
今回お送りした3つのPutを意識して勉強に取り組むためには、設備などといったハード面と同じ勉強をしている勉強仲間といったソフト面の環境が必要となりますが、勉強カフェではどちらもご用意しております。
皆さまには、是非この環境を存分に活用していただけると嬉しいです。
最後に、今回お送りした勉強カフェコラムは立教大学経営学部教授の中原淳教授の著書である『働く大人のための「学び」の教科書』を基に執筆しました。
こちらの本につきましては、勉強カフェうめだの本棚にございます長谷川のオススメコーナーにございますので、気になった方は是非読んでみてください。
今回は久しぶりのコラムとなったので、筆が鈍ってないか不安もありつつ書いた次第でしたが、皆さまにとって少しでも何か参考になれば幸いです。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、失礼します。
勉強カフェ大阪
長谷川 輔