今昔酒物語 -ニコラシカ-
前回に続き、今回酒物語であるが二作目と言うことで方向などが定まっていないこともあり、酒なのか、人なのか、場所なのかはその都度、考えながらやっていく事にしていく事にした。いつも稚拙な文章で申し訳ないと思うが、これから先にご期待していただくしかない。
さて、それで今回は-ニコラシカ-であるが。
それは川崎市にあるPowersというレストランバーでランチタイムに出されたドリンクだ。これはシンプル。ショットグラスにブランデーをダブルでストレート、そのグラスの淵にレモンスライス、その上に粉砂糖。そして粉砂糖をレモンで包んでかじり、何口か咀嚼、その後ブランデーを流し込む といった飲み方であった。味わいもまたグッド。スタイルもグッド。当時若造の私には憧れを抱く一杯になった。いまでも酔っ払って調子に乗ると飲んだりする一杯である。本当はその時は、ランチを食べにいくはずだったのだが、セットでついてくるドリンクにビアーがあったので、連れと一緒にビールを昼からいったのである。店はランチどきのサラリーマンや主婦、カウンターにいる常連さんなどで賑わっている。私たちが頼んだ、ロコモコも生ビール一杯では間に合わないほど賑わっている店だ。どうするか、迷った刹那、すいませーんと、声をかけておかわり。まだまだ若造の私はもちろんこのころから酒天童子。しかしまだまだ若い私二杯目のビールに行くともう歯止めがかからない。日々の少ないバイト代にも関わらず三杯目もおかわり。たしかその頃にはロコモコは手元にあったはず。混んでいるのに、なんと素早い提供だろうか。などと、また嬉しくなり四杯目。その辺りで店長登場。まぁみるからに若造が(それもそのはずその当時大学生だった私とその連れ2人は学校のジャージを着ていたという事もあり)思わず昼間っから酒盛りを始めているから声をかけてきてくれたのだ。フレンドリーで気さくな店長にも乗せられその辺りからハイボールに切り替え、たしか私の記憶ではランチももうワンセットおかわりしたはずだった。いや思うとただの腕白小僧である。あんなに食べれて飲めた自分が懐かしくある。ここまでくるともう昼も夜もあったもんじゃない。みなさまも同様だと思うが、昼から飲む酒は何故あんなに美味いのか、一度なら誰もが口にした事があると思う。酔いたいだけかもしれないが。補足しておくと、今の私も飲むは飲むが流石におっさんと自覚してきており、一応色々と周りに気をつかいながら飲める様になっと思う。まだまだ乱暴な時はあると思うが。
今思うと、アイドルタイム、昼休憩がある店で良かった。かなり出来上がってきている私と連れ。少し声が大きくなり始めたくらいの頃、店長登場。右手左手ニコラシカ。三丁。店長レクチャーしつつ、飲み干し、ついで見様見真似私ら2人飲み干し。「ランチ終わりだから今度夜も飲みおいでよー」と店長一言。さっと退店促され、退店。夏前の昼下がり。すこし汗ばみながら歩く帰路はなんと気持ちよかった事か。