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[ep.6] 自然とは…第2CPまであと少し

【メインテーマ】
100km歩こうよ大会 in 摩周・屈斜路 2019の実行委員がリアルに100kmを歩くことを決意し、実行したらどうなるのか?

●本当はコースの予定ではなかった林道が、100km大会のコースになった経緯

池の湯に向かう未舗装路は、普段は池の湯から南に進むことが出来ません。本来予定していたコースも、池の湯に向かう林道ではなく、道道52号のアスファルト路を歩く予定でした。

そんな裏では、地元の方々が湖畔沿いの林道を整備してくださったおかげで、弟子屈町民以外は歩いたことがないと言われる林道を歩ける手筈が整ったのです。

そんな思いを、facebookで記録された記事がありますので、ぜひご覧ください。大会終了後にこの記事を拝読したのですが、一層の感謝を感じることが出来ました。

とはいえ、せっかく整備していただいた林道ではありますが、土や腐葉土の路面のため、雨が降った後に水分が残ったままだと泥濘んでしまい、歩くには適さないコンディションとなってしまう恐れもありました。

前日の7/5に私を含めた実行委員の数人で現地を視察し、泥濘がないことを確認が出来たことと、大会当日の天気が雨の予報ではなかったため、実際にこの林道を通れることになったのです。

●名前もわからない林道を、遊びながら歩いていく

整備していただいたおかげで通れるようになった屈斜路湖畔の林道を、南に進んでいきます。木の枝のアーチなどもあり、車で通るのは極めて難しそうです。

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まさに、歩けるからこそ出会えた風景です。これから先にも、歩けるからこそのシーンが幾度となく遭遇できます。

屈斜路湖の水に触れられそうなくらい近くまで行けたり、

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林道を歩けるようにするために裁断された木が脇に置かれていたり…

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裁断された木、というよりも、何か別の活動をしていた生命体のようにも見えてしまうのは、3時間ほど非日常の風景を歩いているためなのでしょうか。あるいはかつて幾度も視聴した、国民的にも知名度の高いジャパニメーションの強い影響が、瞬断的に脳裏を掠めているのかもしれません。

それにしても、ほぼ人間の手つかずという場所だけあるせいか、とにかく虫が多いです。私は生物学に相当疎いため何の虫が飛び回っているのかわかりませんが、耳元を幾度となく飛び交う虫の羽音、目に向かって体当りしてくる虫などが多くいました。

木が倒れたところをくぐるような場所もあります。

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さすがにこのくらいの高さだと、車で通るのは不能と申し上げても差し支えないでしょう。バイクの場合でも、一度降りてから斜めにしてやり過ごさないといけません。実際にこの道を通る時に、しゃがんで進まないと頭をぶつけてしまうような高さでした。

そしてさらに、こんなにも野趣あふれる木の枝の垂れ具合にまで遭遇することが出来ます。思わずリンボーダンスをしてしまいました。

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バディであるあいぼん氏は、この木の枝をジャンプでクリアしました。

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ふたたび?みたび?天井制限のある枝が出てきます。

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●「自然」とは?…林道で自問自答を試みてみる

そして、驚くべきは…裁断後を生々しく残している木の幹。

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傍らに、少し前にも見たような、見慣れない木の枝が置かれています。

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これからのお話は、決して何かへの問題提起などではなく、自らの考えに落とし込むための手段について自問自答しているものです。お気を悪くされる方がいたら申し訳ありません、それはきっと捉え方の違いによるものです。

これらの不思議な光景は、自然を整備して満喫していると言えるのか…地元の方々の整備のおかげで体験できているこの景色は、むしろ人工物としての芸術品なのか…自然と人工物のあり方について考えさせられるものでした。

自然至上主義によるためか、手つかずの自然を良しとする傾向を過度に感じてしまい、かつそこに違和感を感じるのは、私がヘンクツおじさんだからなのかもしれません。見えない優しさで人間が心地よいと感じる環境づくりをしている方々が、見えないところで大変な思いをしながらも形造るその美しさにこそ、私には自然たるものの輝きを一層感じてしまうのです。そして、それが今ここにあることを存分に感じているのです。

●10:25、道道52号に戻る

35分くらいであったでしょうか、林道は終わり、道道52号のアスファルト道路に戻ってきました。

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このカラーコーンを右に曲がります。

ここの出口を後ろから撮影してみました。

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林道が好みの方でなければ、決して足を踏み入れるような場所には見えませんでした。大会参加者が全員通り過ぎたら、ここにはロープを張って一般人が入れないようにします。

少し歩くと、砂湯のときと同じように、写真左上に「最高速度40km/h」の看板が出てきます。

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この看板が出てきたということは、この先に集落があることの証明です。

●元・第2CP「コタン共同浴場」に到着

暫く進むと、コタン温泉の集落に到着しました。

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この場所は、2018年までは第2CPとなっていたところです。この写真の場所をさらに右に曲がっていったところにテントを立てて、休憩所としていました。

さらに、湖畔沿いには無料の露天風呂があります。私は昔、冬の時期にこの温泉に入りましたが、白鳥に囲まれて不思議な体験でした。冬場では白鳥も湖面温度が冷たすぎて、温泉の方に寄ってきてしまうのでしょうか。

今回の大会では、この場所は特に何のイベントもありませんので通過します。時間があれば本当は売店などもあるので立ち寄ってみたいのですが、とにかく時間がありません。泣く泣くスルーします。

●弟子屈町屈斜路コタンアイヌ民俗資料館を通り過ぎる

少し南に進むと、アイヌ民俗資料館があります。

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看板には「アイヌ民俗資料館」としか書かれていませんが、あとあと調べてみると、正式名称は「弟子屈町屈斜路コタンアイヌ民俗資料館」だそうです。

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弟子屈町屈斜路コタンアイヌ民俗資料館

・弟子屈町HP
https://www.town.teshikaga.hokkaido.jp/03kyouiku/30syougai/25shisetsu/2009-0317-2216-102.html
・弟子屈なび
https://www.masyuko.or.jp/introduce/ainu_m_s/

もともと気になっていたスポットでしたが、「ゴールデンカムイ」というコミックを読み始めてからは、より一層アイヌに関して興味が湧いてきたこともあり、先日の記事にも書いた仁伏温泉とともに訪れたいスポットの一つに加えました。ちなみに、どんな感じのところなのかは、今のところ全くわかりません。楽しみです。

アイヌ民俗資料館から第2CP「はなこや」までは、あと1.1km程度の距離があるようです。

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第2CPまでは、もうあと少しです。

[ep.7]試される大地、西弟子屈 につづく