Talktuneがリリースされるまで#02
前回:Talktuneがリリースされるまで#01
いつもと違うやり方
作詞作業に難航するbeniwakareであったが、その理由はふたつあった。
ひとつは「もっと良く出来るはず」というこだわりによるものだったが、これはいつだってどんな歌だって立ちはだかる壁だ。
しかし今回はもうひとつの壁があった。それは作詞の順番だ。
過去beniwakareが作ってきた曲は「作詞」→「メロディ」の順で作ることが多かった。むしろ、その順でしか作ったことがないのではないだろうか。
だが今回は真逆だ。
ナカザトトモヤの作った曲、ナカザトトモヤの作ったメロディに合わせて作詞をする。これが、beniwakareの筆をダンベルのように重くしていた。
仕事してる時、通勤中、食事中、入浴中、眠る前…歌詞のアイデアが浮かぶ度にメモ帳に残して行き、その単語単語をメロディに合わせては納得出来ずに消す日々が続いた。
一番最初にできた土台の一部はこんな感じだ。
完成版の歌詞にも含まれるワードがいくつか見られるが、全く無くなってしまったものもある。
「案外すんなり土台出来たんだ」と思ったそこのあなた。この土台が出来たのは2/13だ。既に企画が動き出して1ヶ月以上も経っている。この期間で、beniwakareの苦悩を察していただければ幸いだ。
いつもと違う方法での作詞は、しかしてゆっくりではあれど確実に進んで行った。
どの目線からの歌詞なのか
今回のテーマは「音声配信」だ。配信は、話し手がいて聞き手がいる。
beniwakareは長く「話し手」として配信に身を置いていたが、歌詞は聞き手側のものにしたかった。そのせいで大きく遠回りした。
ナカザトトモヤとの会話の中で「どっちの目線も入れていいんだ」と気付いてからは、一気に筆が軽くなった。
何よりも、ナカザトトモヤの助言や、音楽センスを信頼していたので好き勝手書けたというのが大きい。
語感の悪いところや言い回しは、2人で話し合って決定して行った。
このタイミングで、歌詞の構成を
視聴者視点→配信者視点→両方の視点
とすることが決まった。
視聴者であるとき、配信を待っている時、どんな気持ちで待っているか。
配信者であるとき、配信を始める前、何を考えているか。
悩みに悩み、伝えたい言葉を選りすぐり、一行も無駄な所がない歌詞が出来上がっていく。
この、歌詞が完成していく時の感動というか、快楽というか、この感覚はなんだろうか。クリエイティブな事をしたことがある人なら、経験したことがあるだろう。
私の場合、 一言で表すなら「多幸感」だ。人によっては、快楽であったり、達成感で会ったりするのかもしれない。
とにかくこの脳内麻薬を感じ始めたらあっという間だ。寝る時間も食事の時間も必要なくなる。
さて、この歌詞は、聴いている誰もが「わかるわかる」と思えることを意識して書いたが、ほとんどはbeniwakareが思っていることを書いた。共感してくれる人が1人でも多ければ幸いだ。
歌詞については音声配信アプリRadiotalk内で行った発表会にて話しているのでそちらも聞いて頂ければ幸いだ。
そして、3月初旬、歌詞が完成する。