居酒屋「少女文学倶楽部」同時発売! 少女文学館七号&別館二号 #少女文学館
──ここは居酒屋「少女文学倶楽部」。夜な夜な少女文学の愛好家が集まる店だといふ。ここで見聞きしたことは、決して他言無用のこと。今夜はカウンターの端、二席だけが埋まっていて……。
今日は限界サシ飲み居酒屋
紅玉:したらええと……乾杯のまえに……チョコラBBハイパー二本下さい。
栗原:どうなの、酒とチョコラBBのちゃんぽん……
紅玉:ちがう、これは、酒前酒後の……おつかれさまです! 飲めます?
栗原:飲みます!! 熱があってもワインくらいまではいける!
紅玉:ワインは薬!! じゃあわたしはお茶割で! おつかれさまです!!(乾杯
栗原:デザートワインを紅茶割りして頂きます、お疲れさま~~!! お疲れ……さま……? 終わった……? ほんとに?
紅玉:ほんとに大丈夫かな? 終わった……か……???
栗原:誰も終わりを信じられてないじゃないですか
紅玉:いや、あとは、ここ、居酒屋やったらおわり、のはず……。ひとまず、私達はあとは生きて会場にたどりつくだけ……
栗原:生きる、大事。酒は、薬……(すする)今回は同時刊行お疲れ様です……
紅玉:アスパラ、焼いてもらおうか~~。そう、同時刊行!! シンプルに、作業量が、二倍! いや、みなさまに本当に一緒にご心労をおかけしまして……。いうて今回は他になかったんですけど、もうここまでくると、よく出たね!? いい本だね~~!(並べ
栗原:野菜、大事……洒落でなく、半端なく今野菜を食べている。倒れたくなくて。本はほんといい本です、繋がってる!!
紅玉:どうしてもやりたかったんですよ~。こう、並べるとちょうど境界が滲んでね。遠田さんの美しいイラスト、しかも目が印象的なので、絶対絶対並べて見て欲しいです。写真もとってアップしてね! ほんとによく出た、よく頑張ったよ〜!! それで、今回居酒屋ね、ちょっとさみしいですが、面白メンツ全然呼べてないんですが、進行上限界なので!! 栗原さんとサシ飲みでおおくりしています。
今更競作境界編
紅玉:いや~この美しい表紙で、巻頭ですよ、私達。ありがたい。
栗原:ちょっと珍しいことをしましたね、ふたりで巻頭で、お話もある意味同じお話を、表と裏から。
紅玉:私、あんまり……昔からリレー小説とか苦手で(笑)不自由なの、ちょっとだめなタイプなんですけど、今回やりやすかったですね。こう……あれだ、ひとの話なのに、がっつり勝手に手をいれられるから……。
栗原:どこまで内容話していいのかわかんないんですけど~~、紅玉さんから「ごめん、こっちで××した!(そっちも直して)」って連絡来て笑ってしまった。直しました。
紅玉:いや、言っていいんではないですか? 今回まったく外に出せるかわからないので……。「ごめん、屋敷が、燃えました!!」ですよ
栗原:そう、後から屋敷燃えて笑 そっかー! 燃やしとくね!! って。面白かったですね、今さらやる競作
紅玉:燃えると……綺麗じゃないですか……画面が……。ゆうて相互にこねすぎて、ちょっと、これ面白いのかどうかわからなくなってたんですが、デザイン七木さんが、すごい興奮してくれてたので、よかったですね。
栗原:ある種のヘキの方には刺さると思います! 私は昭和のお屋敷と、悪い男が書けて楽しかった~~
紅玉:その辺お任せできて大変やりやすかったです! ぜひあわせて読んでみてね! それはそれとして……これ栗原さんの巻頭にもいえるんですけども、今回こう……本館と別館が、境界が……(笑)私は最初読んでて、栗原さんのも「本館行けるか!?」ってなりましたよ
栗原:やっぱりテーマが「境界」だから、かな? みんな双方からギリッギリを攻める、みたいな
紅玉:ギリギリテーマに救われました今回は テーマが、こうだから。
栗原:そうそう
紅玉:てか今回、「別館に原稿が偏る」ことを危惧しまして、雌雄鑑別制でやったんですね。つまり、「提出時はどちらと指定せず、編集長が本館と別館に振り分ける」という
栗原:ひよこ鑑定士、紅玉。しかしいっぱい原稿集まりましたね~、はなやか!!
紅玉:別館組が、勝利ポーズしてたのおもしろかったですね(笑)きみら~~~~!! 須賀さんも別館送りすごい喜んでいらっしゃった え、喜ぶとこなんですかこれ!?
栗原:いや、元々さ、これでも少女か?! ってくらいのもんを載せてきたからさ……うちの親「もっとゆめゆめしいのはないの?」って切実に言ってくる。
紅玉:親御さん⁉︎ ゆめゆめしいの、やりたいですよ! 今後に期待ですね。将来の私に。今回のニューフェイス、本館に織守きょうやさん、別館に蒼月海里さん、そして大締めに斜線堂有紀くんにきていただきました!!!! 織守さん、蒼月さん、胸に熱く、かっこいい切れ味にして、最高に優秀な納期でした。コーギー斜線堂くんはえらいおいかけっこになったけど、かっこいいのをいただきました!
栗原:ふふ……本が無事に出来たので問題なしです!この美しい表紙を見て!
紅玉:吹き飛びますね~~!!! 美しい表紙に、美しいデザイン。今回扉デザインは進行上、当社の万能デザイナこと七木さんにお願いしました! すべての扉に、こまやかな魂が刻印されております。ぜひぜひ確認してください! 美しい本が出来ると、すべての苦労が吹き飛ぶ……!! ……いや、うそ、次はもうちょっと、ちゃんと、ちゃんとします……
栗原:じゃあ次は、私もゆめゆめしいやつを……
紅玉:やー、もうちょっと甘い小説、やりたいかもって思いました。よければまた読んでくださいなんですけど、私の今回の本館『融解水平線』、結構びっくりな出来で。自分でもちょっと驚いてて、うーん、これが筆から出てくるなら、今後こういう仕事もやるかも、と思いました。
栗原:少女文学って、そういう場でもありますよね。普段と違うものを書いてみて、仕事に繋がったり。
テレフォンショッキング
紅玉:そうそう、今回居酒屋は短縮版なんで、これから私達の今後の仕事の話もしていくんですけど、せっかくなんで電話かけてもいいです? イツメンにもコメントもらいたいぜ
栗原:かけましょう~~今日は(今日も?)貸し切りだぜ
紅玉:よーしじゃあ、マスターちょっとごめんなさいね! …………もしもし!? もしもし小野上さんですか! 元気にしてますか!? 今回もご寄稿ありがとうございます!! めでたく別館行きです少女とつけばなんでもいいわけじゃないのよ? 今回の作品一言ご紹介と、ここだけの今後の予定ちょうだい!!
小野上:『元気だぜ! 元気な人が元気じゃなくなる瞬間が好きだぜ!! 「タブラ・ラサ」は「何も書かれていない石版」という意味ですが、そこにペンキをぶちまけるのが一番楽しいよね! だからできない!! そういうのが好きな人向けなので、よろしくお願いします。 今後の予定としては、少女小説もがんばりつつ、ちょっぴり別館テイストなお話も世に送り出そうと計画中です。大丈夫、まだ間に合う! ゼロサムオンラインにて掲載中の「今日から悪女になります!」 コミカライズもありますので、そこから小野上ワールドに来てもらってもいいよ! 出口はないよ!!』
栗原:脇から聞いてても、酷いのだけわかる
紅玉:えっちょ、ま、別館テイストってなに!!??? 合法⁉︎ それ合法ですか!!??? もしもーーーし!!!!! きれてる……
栗原:いや、いいものですよ、別館テイストの小野上さんは……
紅玉:世の中に見つかって欲しい気持ちと、見つかってはならない気持ちに……まあいいや、今後の小野上さんに期待しています!!
栗原:応援はしています!! 世界にとって、それが正解かはわかりません!!
紅玉:世界、震えて待て! んじゃ次。……もしもーーーし神尾くん!? 生きてる!? 文フリ新刊上がったんだって!? スペースもすぐ近く! 「うー61 七尾つばめ展示室」さんにて! 本が出ること祈ってるよ! 今回少女文学作品よかったよ!! 作品一言ご紹介と、ここだけの今後の予定ちょうだい!野望でもいいから!!
神尾:『はい神尾です! 生きてますなんとか!! 文フリ新刊……いや、上がるはず、なんですが、まだ、上がって……。私は一応脱稿したのですが、本文組んだり装丁周りを……超多忙七木さんが一手に引き受けてくださっているので、まだ緊迫してます。え、文フリまであと何日かって? 知りたくないです!! 今回書いた『ヴァンパイア・イブ』は、吸血鬼と人間の密室バディものです。行き過ぎた正義を振りかざす青年と、夢のために泥棒になった吸血鬼の行く末をお楽しみください。 あと、そうですね、今後のことですが……とりあえず商業で本出したいですね! 復活できるように頑張ります。本屋さんでまた会いましょう』
紅玉: ななきさんは悪くないです!!!!!!!!(絶叫 後編集中:きちんと綺麗な本が出ました!!
神尾:『わかってます!!ななきさん生きて!!』
栗原:神尾……おまえ、すぐ商業作家だったことを忘れおって……何年目だ!?
紅玉:まあ何度でも立ち上がる……それが神尾くんのいいところですから……ずっと初心忘れずですよこの子は……(切った電話を見ながら遠い目)
栗原:車輪の再発明はしなくてもいいんですよ、ふつうは!!
紅玉:ウォーター!!
栗原:永遠の末っ子、神尾あるみの明日にご期待ください……で締めるしか……
紅玉:そうですね……私達は……私達はまあ……同じ会社にいるのでだいたい、今後の仕事ってか今やってる仕事もシームレスに見え……お互いが……死んでることだけは……わかるわけですが……
栗原:一応、お互いの死について報告はしときますか……?
目標=長生き
栗原:コメントには間に合わなかったんですが、漫画原作が発表になってます。ジャンプTOONさんで「廃棄村」という因習村ホラーです。漫画担当は千江ちかさん! ホラーですが美麗作画なので、読みやすいと思います。読んでみてネッ。その他、ゲーム「魔法使いの約束」のエイプリルフールシナリオも担当しましたし、オレンジ文庫さんの「殺し屋ダディ」もデジタルマーガレットにてコミカライズ中。小説の原稿も文庫1冊書けていて、あとは毛色の変わったもの……以前賞を頂いたものの流れで……
別冊文藝春秋 電子版56号 (2024年7月号)に、書き下ろし文芸ホラー「余った家」掲載中です。
こちらはWeb別冊文藝春秋でも読むことができます。
紅玉:ヒューヒュー! ちょっと今までになかったもの、多いですね
栗原:今までになかったもののほうが、多いですね~。漫画原作は脚本形式で書いています。こういう形のものが、今結構多いですね。でも小説、すき!
紅玉:小説も、やっていきましょうね。まあでもすべてのツクリゴト、ということで。私は~~なん、だ……。まず、ええと、本日一緒にフライヤーをお渡しさせていただきました、令和6年能登半島地震チャリティーの同人誌を来週コミティアにて初頒布させていただきます。通販と詳細は以下!
紅玉:こちらは6/29午後、金沢にてチャリティー同人誌についてのトークイベントを予定しております。
紅玉:こちらの同人誌は、経費以外の収益金は、義援金として石川県に送ります。会社の者にも買ってもらお~。チャリティ、今回は献本なしでいくのでね。
栗原:会社だからこそできたこと、なのかな。もちろん個人で色々と活動されている方もいらっしゃるのですが……尽くさせていただいております!
紅玉:なんとか念願ですね。ありがたい限りです。よろしくお願いいたします。最近の刊行は「少女小説とSF」アンソロジー参加いたしました! 感無量です。絶対少女文学で、SFは出来ないとおもっていたので、お呼びいただけてよかった! あと~~新作用意中です。なんとか……かんとか……。
栗原:私はなんかもう、めちゃくちゃ……これからもめちゃくちゃで行きそうですが、小説ジャンルでも少し毛色の変わったものをやっていければと思います。歳だしねっ
紅玉:色々やっていきましょう! 心を尽くしまして……。あ、次は12月文フリ、個人誌祭りでいくよ! がんばろうね!
栗原:まだ原稿欠片もないけど、六使徒三巻をどうにか! と思ってます!
紅玉:私は今回チャリティで再会したので、「浅野さんと犀川さん」文庫化がんばってみようと思っています! 今年も、株式会社ツクリゴトと少女文学館を、どうぞよろしくお願いいたします!
栗原:よろしくお願いします~~! まだまだやるぞ! かんぱい~~。
栗原:かんぱーーーい!
カウンターの隅、「少女文学倶楽部」の夜は更けていく──