2023年に読んだ商業BL漫画(触手/人外モノ): 志木見ビビ先生、都みめこ先生、tomomo先生(R18)
ここでちょっと脇に逸れて、触手にあらためて開眼した今年、商業BLで見つけた可愛いめなソフト触手モノを紹介していきます。人外モノにも触れます。
↑ こちらで前述した御茶漬わさび先生の『ながいぬるぬるに好かれています』がひたすらに可愛かったので勝手ながら今年の個人的商業触手ナンバーワンとさせていただきます。
同人の触手モノで読んだのも色々あったのですが、さすがにちょっとグロめのものが多かったのでそちらは割愛。強火触手派の方はご自身で探してみてね!
①志木見ビビ『からまり片結び』
【触手度★★★★】
志木見さんの作品は『服従と甘噛み』を読んだ方が多いのではないでしょうか。私もそちらを読んだ流れでこの『からまり片結び』を見つけて「ああ?!触手モノだ〜〜?!」と思ってすぐ買いました。それくらい触手に飢えている。
絵が繊細で美しい〜。もう少し線太め、はっきりめの絵柄の方が好みではあるんですけど、志木見さんの絵はその線の細さがエロさにも繋がっていて良いですね。
どこか異国が舞台のファンタジー設定。
たぶん私がリアリストすぎて、もはや異次元とか異世界とかのファンタジーものが全然頭に入って来ない!ぜんぜん夢が見れない!夢見る少女じゃいられない!…が、故にあんまり読まないのですが(それを言ったら、BL自体がファンタジーですけどね!)、触手を生かすには異世界もやむを得ないでしょう…
にしても最近、異世界モノとか転生モノとか多すぎやしませんか?みんなそんなに現世が辛いということでしょうか。『来世に期待!』みたいな。
それとも現実に夢を見られなさすぎての逃避から来るものですか??私だって辛いよ〜〜?!
さて、話は戻りますが、触手が出てくるだけでほぼ100点です。『からまり片結び』では領主の坊ちゃんで女遊びの激しいマオが、催淫作用のある植物に手を出したがゆえに、それに捕らえられて絡みつかれてえらいことに。いえ、エロいことに。
植物に無理やり種を付けられ、副作用で発情と勃×不全になってしまったマオは幼馴染の薬師・テンマに発情を鎮める(=お尻で気持ちよくなる)手伝いを頼むが、実はテンマはマオのことを幼いころから片想いしていて…。という、実に丁度良いストーリーです!夢が詰まってますね。
この作品の触手は植物の蔓なので細くて気持ち悪くないし、身体にも地球にも優しそうで良いですね。エコな感じがします。
触手に絡まれるシーンはそれほど多くないのですが、ふだんは生意気なマオが蔓に捕えられて可憐に喘ぐところが満点です。そしてマオに劣情を抱くテンマとの絡みも良き。この作者様はあんまり結合部などをはっきりと描かない流派の方だと思いますが、そのやや遠回しで控えめにも見える表現が逆にエロさを醸し出すタイプですね。柔らかそうな身体の線や表情も艶かしくて素晴らしい。これまで見た中では一番美しい触手でした。
そしてこちらも紹介しておきましょう。
②志木見ビビ『服従と甘噛み』
満月になると狼男に変身してしまう入間くん。狼の姿になっていたときに怪我してしまった彼を助けたのが獣医の湊先生で、発情している入間くんのオ◯◯ーを手伝っているうちに入間くんに良からぬ気持ちを抱いてしまう。
すごくケモ耳が好きというわけでもないですが、入間くんは可愛かった〜!尻尾も耳もモフモフだあ!!
ペット扱いしてほしくないのに飼ってるワンコたちと同等の扱いを先生からされているような気がして不服な入間くん。イヤだと思いつつも、流れる犬の血がそうさせるのか、無意識に先生の命令を聞いたりおねだりをしてしまうのですよね…。
先生が優しい好青年ぽく見えるのにナチュラルに変態なのが……うーん、ちょっと引っかかるとこもあるような、いや……結果……悪くない!!入間くんがちょっと可哀想だけど。
個人的に「優しい変態」よりも「変態だけど実は優しい」という方が好きなのかもしれない…微妙な違いではありますが。
二人が初めてセッセした次の回でもうロー◯ーを入れられたまま入間くんが外出させられていて、「あれ?3話分くらい飛ばしたかな?」って目を擦りましたけどね。聴診器をお腹に当てたりして先生はやっぱり変態だあ。
2巻になると入間くんに意地悪ばかりしていた先生が少し反省する場面も出てきて良かったです。
* * * *
そういえば触手モノを探しているなかで『アサリと俺』ってう作品も気になってたんですけど、アサリかあ〜。
私、貝類は苦手なんですよね……形状も食べるのも……広島弁の牡蠣も出てくるって書いてあったんですけど、牡蠣も苦手なんだよな〜。カキフライなら何回か食べたことあるんですけどね…。
という謎の心の迷いでまだ未購入ですが、〈ちるちるBLアワード2019ノミネート〉って書いてあったので名作かもしれません。たぶんそのうち読んでしまうでしょう。
③都みめこ『未熟な獣の子供たち』
触手度★★
触手とケモ耳のコンボだ!すご〜〜い!と思ったけど、案外触手の活躍が少なくて残念…!!もっと触手と狼化した主人公の絡み、見たかったよ〜〜。
こちらは魚の種族の子から出る触手でした。貝類よりは魚の方が好きなのでそこは良かったです。
それほど獣化と触手に重きが置かれてないように感じたこの作品ですが、しかし私の心を満たしてくれた別の要素がありました…!!
華奢で綺麗な方が攻で、黒髪でバッキバキの筋肉質でガタイのいい方が受でした〜〜!!一見、逆っぽいのにね?
やったー!!それだけで100億点プラスです。
都みめこ先生の性癖はガタイがいい受みたいで他の作品も何作か読みましたが、ほぼデカい受でした。良いご趣味ですね。
みめこ先生の作品なのに、たまにガタイのいい方が攻だと「み、みめこの描きたいのはそっちじゃないだろお〜〜?!なあ?!本当のこと言ってくれよお〜〜〜!!」って気持ちになりましたね。まあどちらもいいんですけど……
みめこ先生のガタイのいい受作品はなにかと最高なものもあったので、そちらはまた別のときに紹介できればいいなと思います。
④tomomo『龍王様は娶りたい!』
触手度★★
まず展開が早い!ヤンキーくんだった主人公・ヒカルが就職の面接会場に行くと、実はそこは龍王様とその従者が花嫁にヒカルが相応しいかどうかを見極めるために設えられた場所だった!花嫁として認められたヒカルは龍王様が国を統べる異世界に飛ばされ…?!
て、そこからが早い!「え?俺って男だけど?」みたいなセルフツッコミも何もないまま割とすぐ主人公が現状を受け入れ始めます。
これは…!!
アダルxビデオの冒頭のダルいドラマパートを全てすっ飛ばしたような…。
『MEG ザ・モンスター』みたいな映画のどうでもいい人間ドラマ部分を早送りしたみたいな…。
「やるなら早くやれ!」もしくは「サメを出すなら早く出せ!」みたいな……
そんな展開の速さッッ
当然、途中で「こんなところ出て行ってやるー!」みたいに主人公がなるシーンもあって、案の定ザコキャラに襲われたりするのですが、その中で触手にも絡まれる。出たよっ!触手!
やったー!触手だ〜〜!!と喜んだのも束の間、割とあっさりそのシーンは終わってしまいます。何故…?!!!
私が編集担当だったら「ここはもっと20ページくらい使ってじっくり描きましょう、いや40ページまるまる行きましょうか」と言ってると思います。
あ〜〜いい展開だったのに…!!
非常に残念…無念…泣
でも主人公も可愛いし(ヤンキー設定は要るのかナ〜?という気もしたけど)、龍王様のちっさいときの姿がとてもめんこいのでオールOKです。触手が出てきたので100億点ボーナスポイントもお付けします。
あまりにもサクサクとあっさり展開していくのでもう少しドラマをじっくりエモく、そして龍王様のスパダリ感をもう少し多めに描いて欲しかった気もしますが、スピーディで無駄のないストーリーとも言える。絵柄もとっても見やすい。難しいこと抜きで気軽に異世界エロを楽しみたい方にはおすすめです。
また良い触手&人外作品を見つけたら都度レビューして行こうと思います。