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【体験談】不妊治療の全体感をザックリ紹介〜治療方針の決め方や体外受精からはじめた理由や仕事との両立〜

「不妊治療について経験談を公開している人が少ないので、シェアして欲しい」と友人から話をもらい、話した内容をYoutubeにアップしてもらいました。

動画ではなく、テキストで読みたい方もいるかと思うので、どんな内容をお話ししたか紹介します。

ザッと不妊治療についてわかるYoutube動画を作成

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(写真:友人と普段の調子で話して、それを編集してもらいました)

不妊治療は、みんな時間とお金とメンタル削ってやってるので、経験談が出回ってないわけではないんですが、どれもエモくて(※)長くなりがちな傾向があります(気持ちはすごくわかる)。

※エモい=「エモーショナルな感じがする」「グッとくる」の意味

私も治療をやりながらnoteを書いていたら、治療していた期間(=2年ちょい分)のエモが詰まった内容になっていたと思います。

エモい文章は、治療を今経験している人たちにとっては、「こういう気持ちになるんだ」「このフェーズの治療時は、こう感じるかもしれないんだ」と参考になります。

ただ、ザックリどんなものか知りたい人には多少長すぎるかもしれないので、今回はサクッと以下について紹介します。

・不妊治療(体外受精)をはじめたキッカケ
・はじめる時に何からすればいいのか
・病院の選び方
・妊娠するまでの治療の流れ
・不妊治療後の妊娠・出産

不妊治療に関するYoutube動画の内容(全4回)

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友人のYoutubeチャンネルは「日本の人口を増やす」ということを、ミッションとしてるそうで、今後も妊活体験談などをアップしていくそう。

今回は、不妊治療体験談の第一弾として、30分ほどインタビューしてもらい、それに編集を加え、10分前後の見やすい長さにしてもらいました。

全4回の内容は、以下です。

【不妊治療(体外受精)経験者インタビュー】
・第一弾:不妊治療のはじめ方や病院選びのポイント(9分50秒)
・第二弾:治療の進み方や仕事との両立、妊娠するまでの期間(9分56秒)
・第三弾:体外受精で体に戻した後、計画無痛分娩(10分00秒)
・第四弾:妊活をする前に夫婦が話し合う事(8分54秒)

なぜ、子供が欲しいと思ったのか

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(写真)4年前の結婚式。挙式後すぐ欲しいな、と気軽に考えてました

結婚したら自然に子供ができるものだと勝手に思っていたので、子供を産もうと思うというよりは、結婚の先に自然にあるもの、だと思っていました。

私と旦那は7つ年の差があり、結婚当時は私が25歳、旦那が32歳でした。

一般的に、不妊とは、

結婚した夫婦が赤ちゃんを欲しいと思い、避妊を行わず一般的な夫婦生活を行っているにもかかわらず、1年以上赤ちゃんを授かる事ができない状態

のことを言います。

私たちは、結婚してすぐに「子供がいつできてもいいな〜」と思っていたのですが、1年経っても全くできず、次第に焦りを感じるようになっていきました。

不妊治療に踏み切った理由

私は前職が製薬会社の営業(MR)だったので、クリニックや病院の先生方に営業で行かせていただくことが多く、お医者様方と話す機会が多くありました。

営業先の女医先生たちには、結婚前から「1年以上子供ができなければ、早いうちに治療を始めなさい。遅いとリスクが上がるし、疲弊するから」と助言をいただいました。

なので、子供が1年できなかったのを機に、不妊治療に踏み出しました。

病院選びのポイント

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病院を選ぶ際に、まずポイントになるのが治療を「ステップアップ」と「ステップダウン」どちらを選ぶか、です。

ステップアップというのは、体質改善などの軽い治療から治療を開始し、徐々に治療のレベルをあげていくこと。

ステップダウンというのは、体外受精や顕微受精などの比較的高いレベルのものから治療を始めて治療レベルを下げていくこと、です。

私たちは、

・共働きで治療の時間をなかなか取れないこと
・治療のステップが上がるごとに、落ち込んでしまいそうなこと
・一番高いレベルの治療をしてダメであれば、後でできなかった時に、あの時はじめていれば、といった後悔をしなくて済む

という点で、体外受精から始めました。

また、体外受精をやってくれる病院に関しては、「家から通える範囲」「実績がある」「知人が通っていた」と言う条件で、都内にあるレディスクリニックにしました。

レディースクリニックによって治療方針が違うので、方針と合うか心配であれば、各レディースクリニックがやっている不妊治療の説明会に参加したり、まず相談に行ってみる、というのもいいと思います。

病院に初めて行く時の気持ち

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兎にも角にも緊張と不安でした。

前職で毎日病院に出入りしていた私でさえ緊張していたのですから、病院に行き慣れていない方の緊張は計り知れないと思います。

私の場合、旦那が初回の通院時についてきてくれたので、少しは気持ちがラクでした。

初回の通院は、もし旦那さんがいけなくても、母親や親しい友人についてきてもらった方(根拠がなくても「大丈夫!」と言ってくれるような人)がいいのかな、とは個人的には思います。

仕事と不妊治療の両立の難しさ

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(写真)何度も辞めようかなと思いましたが、理解者(旦那)のおかげで続けてこれました

仕事を続けながらできるものではない、と何度も思いました。

というのも、治療のスケジュールは、身体に合わせたものなので、仕事のスケジュールとはどうしても合わないのです。

スケジュール例は、以下のような感じです。

・生理3日目:受診
・生理4日〜10日目:ホルモン剤を服薬
・生理11日目:卵胞の育ち具合を確認して、次回の受診日を決める
・生理13〜15日目:卵胞確認
・生理14〜18日目:卵胞再確認。育っていれば採卵。育ってなければ再度様子見

採卵後は、病院側で受精卵作成→受精卵を身体に戻す→着床するかどうか確認→着床すれば妊娠、といった流れ。採卵が一番辛い。

日によっては「明日きてください」「明後日きてください」と言われ、「その日は出張が入っていて」というと「では、今回の週期は諦めましょう」と言われてしまいます。

私は、不妊治療を始めた当時は、製薬会社からIT企業に転職をしていて、比較的時間に融通が聞きやすい環境になったのですが、それでも何度か会社を辞めて治療に専念した方がいいのでは、と旦那と話し合いました。

通院中の周りの人から言われて嬉しかったこと&悲しかったこと

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嬉しかったことは、会社の身近なメンバーに相談しながら仕事ができたことです。

「明日治療が入っちゃったから、MTGリスケしてもらっていい?」と普通に話せる、しんどい時にしんどいと言える職場環境だったのはありたがたかったです。

悲しかったことは、「私は普通にできたけどね」と言われたり、「子供ができたら気持ちも変わるよ。育休は、仕事してなくてもお金もらえて最高だよ」と言われたことです。

それぞれ意見があるのはいいのですが、相手の価値観や状況、背景なども踏まえた上で対話できる人になりたいなと思いました。

また、不妊治療がうまくいかない時に、SNSで妊娠・出産の報告を見た時も、おめでたいとはわかっていても、100%の気持ちではお祝いすることができない心境でした。

仕事を続けながらの不妊治療について思うこと

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仕事との両立は、ラクではないです。それでも仕事を続けてよかったな、と思っています。

両立するコツは、辛いときに「辛い」と素直に言える環境を作っておくことだと思います。

数人でも自分が弱音が吐ける人がいるかいないかは、だいぶ大きいです。

私の場合、旦那や職場のメンバーに気軽に相談できたのは、両立していく上で、本当に大きかったと思います。

マタニティ期間と計画無痛分娩について

妊娠中や出産については、いままで何回かnoteにまとめているので、ご紹介します。

旦那と一緒に振り返る藤井家の2018年
出産後に慌てないために、妊娠中に夫婦で決めた5つのこと
産休までの仕事に関する価値観の変化と妊娠中やってよかった5つのこと
在宅ワークの旦那と産休中の私の過ごし方
【出産レポ】計画無痛分娩での出産の流れ@山王病院(赤坂)

ちなみに、妊娠中は、妊娠中で辛かったですが(食べづわりで17kg増...)、いつまで続くかわからない不妊治療に比べれば、十月十日と決まっている分、気持ち的にはだいぶラクでした。

さいごに

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私たち夫婦は、体外受精で一度着床し、その後化学流産。結局2年かかって、体外受精で子供を授かりました。

この2年の間、夫婦でいろいろと話し合ったり、自分たちが尊敬するいろんなタイプ(既婚or未婚、子供アリorナシなどなど)のご家族に話を聞きに行きました。

一時は、養子も考えていた私たちですが、そこで出た結論は、「子供はいてもいなくてもいい。夫婦でずっと仲良くいられるのが一番」ということです。

その結論が出る前は、「子供はいて当たり前」という考えに凝り固まっていたのですが、いろんな道が合って、子供がいる幸せもあれば、そうではない幸せもある、という価値観に変わりました。

今回、不妊治療(体外受精)についてご紹介しましたが、少しでも不妊治療について参考になれば幸いです。

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