描いて飾る展
前日の話
展示の前日。休みの前の日なので少ない仕事を早めに終わらせ、明日に備えようと思いながら出勤した。そして現実はそんなに甘くないことを知る。
タイムカードを切ったのは、出勤してから15時間後の23時。これでも急いだ方で、チクチクつついてくる上司が昼頃、早々に帰ってくれて本当に助かった。
初日の朝
前日の帰宅は日付変更線を大股で跨いだ後、くたくたのまま風呂に入り布団に入った所までは覚えている。気がついたら家を出る時間10分前で、何かの間違いだと思った。間違いではなかった。
秒針が動くより早く身支度を整え、音速を越えないように気をつけながら外へ飛び出す。音速を超えるとソニックブームが生まれ、周囲の物を破壊する可能性があるからだ。
デザインフェスタギャラリー
デザフェスギャラリーは今まで何度が行った事があり、建物の外観もしっかり覚えている。外観を覚えていた所で道順は覚えていなかったので、Googleマップをを頼りに歩き出す。何故かいつもと違う道を通ってしまったようで、一度ギャラリーの前を通り過ぎた。
三階へ駆け上がり、少々入り組んだフロアを当てずっぽうで突き進む。方向音痴ではないと自負しているので、当たり前のように会場へ着いた。流石である。
会場には自分以外の人間が全員集まっていた。時刻は十時十分、遅刻である。初めましての方も居るのにやってしまったが、ここから巻き返していけば問題ない。
時間も迫っているということで簡単に自己紹介をさせていただき、各自準備を進めた。時間が進むにつれて四方の壁が作品で彩られ、物販スペースもいつの間にか随分立派に飾られていた。凄い。
始まって
飾り付けも終わり、ペンと紙を装備する。描きやすいように空間を譲り合いながら、全員が紙にペンを走らせていた。主催の梨帆さんはレジテーブルで作業をしている。この光景、昔に見た事がある…小学校だ。
あてもなくペンを走らせていたら、予定より描き込む事になってしまった。もっと考えて描いておけば良かったと少々後悔。描き込んでいる途中で飽きてしまわないか心配になったが、当たり前のように飽きてしまった。
時間も経って
自分はこういう時にコラボするのが大好きで、自分の作品を後回しに他作家様のキャラクターを描いたりする。今回も留まるところを知らず、べらべら喋りながら次々許可なく描いていた(カス人間)。そして作品中の文字もちょっと頑張ってみたのだが、ガチの方々がいるので見られるのが少し恥ずかしい。できは別として、挑戦は大切だと思う。
永遠に描いていたのでスマホをいじる時間はほぼ無く、音楽について講習を開いていただいたりと暇な時間が一切なかった。知識も得られ、非常に有意義な時間だったと思う。音楽は奥が深い。
圧倒的初対面の方々多くいたが全員優しく、頭の足りない自分の話を笑顔で聞いてくれていた。全員の懐が広すぎるのと、その広い懐に胡座をかく自分。どちらが悪かは火を見るより明らかだったが、悪のお喋りは止まらなかった。sorry、sorry。
教師のワタナベヒトミさん、新出単語が出てくる度に困惑する自分。笑う東雲さんとかゆいゆいかさん、更なる笑いに昇華するささきさきじさん。勉強って面白いんだな、と思う。六、七年ぐらい前に知りたかった。ちなみに笑いすぎて涙も出た。
日も暮れて
窓の外は深海のように真っ暗で、さっきまで元気してた太陽は急にどこかへ行ったらしい。一声かけてから行ってくれ。寂しいだろ。
さかもとこのみさんとnouさんに一方的に送り付けたコラボ用紙に、想定とは違うお返しが描かれており気絶するかと思った。ちょっとした(嘘)
本当は即座に一万円札握らせて買い取ろうと思ったが、お二人の人気を考えて今日の所は黙っていた。明日、歩けたら買いに行かないと…。ブランド力を考えると、お二人の絵お目当てに欲しがる方々も片手では収まらないだろうな…と思って日和ってしまった。ピヨピヨ。
気がつくと撤収の時間になっており、途中で来てくださったなずさんも一緒に初日の最後を迎えた。終わる時はあっという間で、電気の消えた部屋を後にした。
終わって
各々向かう駅へ歩き、じわりじわりと一緒に歩く人が減ってゆく。自分は帰るための電車がどれか分からず、東雲さんとかゆいゆいかさんを困惑させた。最後までしっかり醜態を晒す。
帰宅後、すぐに風呂に入る。疲れて帰ってきても即座に風呂に入れる特殊能力持ちなので、今後転職する時は履歴書の欄外にでも書こうと思う。眠いが、全部書いてから寝ることにする。
最後に
主催の梨帆さん、自分のお喋りに長時間付き合ってくださったワタナベヒトミさん、かゆいゆいかさん、東雲さん、ささきさきじさん、超絶失礼なコラボ申請をしてしまった(テーブルに置きっぱなし…)のにも関わらず破かず描いてくださった、さかもとこのみさん、nouさん、展示へ足を運んでくださった皆様。
初日ご一緒する事ができて非常に光栄でございました、生涯において自慢できる出来事の一つとなりましょう。無意識の内に無礼を働いたと思いますが、嫌な顔せず関わってくださった事、感謝申し上げます。
ありがとうございました。
デミ@DEMI_PEN
値段設定については他の方に使う分のお金が減るので最低限にしたいとか、自身のブランド力を考えた結果など色々あるので…何卒…何卒…。
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