kintone show+case unlimitedを振り返ってみる #1「バックグラウンド編」
最初に
今日は2023年11月26日。Cybozudays2023が終わってから17日。もう17日なのかまだ17日なのか。気持ち的にはすでに1か月以上前の出来事のような気がしています。
ようやくアウトプットできるくらいにまで、気持ちと状況が落ち着いてきたので少しほかの皆さんと違った観点で振り返ってみたいと思います。
今回が、初ノートになります。よろしくお願いいたします。
なぜ出たの?なぜファミコン?なぜKFC?
なぜ出たの?
めちゃくちゃよく聞かれるこのお話から。
きっかけは、森田さんと昨年(2022年)のcybozudaysの感想を話しているところからになります。昨年のcybozudaysに一参加者として参加していて「全体的に刺激が少ない」と感じた自分がいました。これは良いとか悪いではなく、自分とkintoneエコシステムの変化なのかなと感じていました。
・kintoneエコシステムが成熟(成長)してきたことで、多くの人が「これは必要だ」と思う汎用的な機能のサービスリリースはひと段落な印象。
・目新しいサービスは、業種など「何か」に特化している印象。
・外部SAASとのデータ連携が始まったが、黎明期的な印象。
・自分自身も情報がそこそこ満たされている状態。
・cybozudaysの中でも”尖ったコンテンツ”という認識のkintone hackが「kintone show+case unlimited」に名前が変わったことで(見る側の意識の変化もあり)以前に比べて「オイオイ、そこまでやるか!?」的な刺激が少なく感じた
ことなのです。
なので「運営変わったのかな?」というのが総括的な印象だったのが2022年でした。そんな会話を森田さんとしていたら、森田さんから「いなざわさん最近ファミコンですよね。それでHack出てみません?」と。私は技術系ではないので「いやいや、出ないよ」だったんですが「最強のプログラマいますから」ということで、「よくわかんないけど、そっすね、なんかできたら面白いよね。」という森田さんが大好きな言葉をここで私が発していたことを今わかりました。(笑)
なぜファミコンなの?
なぜ題材を「ファミコンにしたのか」は、私が子供の頃から今まで、ずっと(初代の)ファミコンが大好きだったからというシンプルな理由です。「時間が出来たら何がしたい?」「ファミコン!」というくらいファミコンが好きなのです。特にファミコンの音が好きなんですよね。疲れたときにはコナミのファミコンミュージックを聞くと充電されると感じるくらい好きです。(ちなみに、お気に入りはマッドシティ、グリーンべレーです)
昨年、昔遊んでいたカセットが欲しくなって買い始めました。とはいってもそんなにゲームをたくさんしているわけではなく、基本はアクションゲーム、シューティングゲーム。ドラクエ3はカンダタで挫折。ファイナルファンタジーや、桃太郎電鉄、ポートピア連続殺人事件などに至ってはしたことさえなかったのです。そんな稲澤が「ファミコン、ファミコン」言っているのに目を付けたのが、森田さんというわけです。
なぜKFCなの?
そしてTEAM K.F.C.の名前の由来は「K=kintone F=fantasitc C=Creators」という名前を後付けで付けましたが、お分かりの方はおわかりとは思いますが改めて。「K=kintone F=Family C=Computer」です(笑)そゆことです。
気づけば合宿が定番に
きっかけは森田さんの「白川町にお連れしたいんです」でした。その合宿が楽しすぎた。これに尽きます。合宿で何をしているかというと大体こんな感じです。
1・美味しいものを食べる
・モーニングに行く
・自分たちでご飯を作る
2・良さげなところに行く
・観光も兼ねて
3・心身を整える
・座禅
・サウナ
4・とにかくワイワイする
・イベント行ったり
・散歩行ったり
・カフェ行ったり
・ゲームしたり
5・いろんな環境でアイディア出し&研究
・コワーキングスペースで作業
6・進捗を進める
(最後にお写真を付けておきますので見てあげてください)
これが楽しいのです。しかしダラダラしていると何の進捗もありませんから「今日はここまで進捗を進めよう」と宣言をみんなでやります。
合宿場所も
・愛知県(名古屋市)
・岐阜県(白川町)x2回
・兵庫県(竹野町、淡路島)
・大阪府(新大阪)
と多岐にわたり、気づけばいつしか「月イチの合宿、次どこにしよう?」で月に一度は合宿をするスタイルになっていきました。この合宿スタイルが自分たちにもたらしたものは日常にも大きく影響していて、お仕事がハードな時や越えないといけない山がある時にも「今週終わったら合宿がある!よしやれる!」的なモチベーションにもつながっていたのは間違いありません。
一番最初にした「ある約束」とは?
X(Twitter)で見る限りは、ずっと仲良くしていたように見える私たちだったと思うのですが、裏ではみなさまのご想像の通り、喧嘩や、方向性の違いで衝突するというようなことが実は…ありませんでした。(笑)ないんかいな…(^ ^ ;)
いえいえそういうお話しではなく、私たちも感情豊かでエゴもある人間なので、だからこそ必ずいつか「不満」や「不安」は生まれます。森田さん、石際さんという穏やかなお二人であっても、私自身がこれまで深く関わってきたわけではありませんので、どこまでお互いに許容できるのか?本音の本音のところはどんな人なのか?がわかりませんでした。そこで、私たちはこのプロジェクトが動き始めた初日に「ある約束」をしました。
実はこのお話し、Cybozudaysの最後の振り返りトークセッションでお話ししようと思って用意していたのですが、登壇してみると内容がまったく違っていたので省きました(笑)
その約束とは
「お互いに不満や気になること、引っ掛かることが生まれた時には、必ず相手に伝える。という約束をしましょう。そしてそれを理由に関係性を断つことはしないと約束しませんか」ということでした。
これを伝えた背景には、私自身が感じていた「不安」がありました。
私自身は、自分自身のエゴやこだわりの強さを認識していますので、この自分とお付き合いをしていただけるのかどうか?「扱いづらいわ~」となったとき離れられてしまうのではないか?という不安がありました。するとお二人からも同じような思いがあると聞き、とても驚きました。これを約束したことで機能することはたくさんあったのですが、その中で特に機能したことを2つご紹介したいと思います。
1つめは、「自分自身の能力を制限せずに発揮することが出来た」こと。
今回、私はとにかく「ファミコン実機相当」に拘りがありました。これは私の中にある「コレじゃない、を感じた瞬間に冷めてしまう」を他の方に感じてほしくない、いや「コレだ!を感じてほしい」というものでした。
音楽の発音数や音色、キャラクタのサイズや色数、画面サイズや表示制限、スクロールスピードやフェードインの粗さなど、ファミコンに対してのオマージュと言えるものはすべてリスペクトしながら、自分の作品として完成度を上げること。ここに徹底的にこだわらせてもらいました。このいなざわという個人の持つ、ファミコンに対してのリスペクトと、今できる自分自身の技術をすべて注ぐことができました。1つの演出を除いては100点です!
2つめは、「3人1チームであり続けることが出来た」こと。
我々は社会人でもあり、日常の業務やプライベートが存在します。すべての業務時間をKFCに充てることが出来るわけではありませんし、日常の業務でもトラブル発生などでメンタルにダメージもあるし、プライベートでいかんともしがたい状態に陥ることもあるわけです。その時に、KFCでのタスクが全く手につかないことが継続することもある。
そんな様々な状態に対して、メンバーが「不満を持つ」場合や、「自分はお荷物だ」「嫌われているのでは…」と思うこともある。
そんな時にこの約束が役に立ちました。伝える側、伝えられ答える側、それぞれがきちんとメンバーからの意見に対して、対等に話をする姿勢を作ることが出来た。それが私たちをチームとして機能させてくれたと感じています。
チームとはなにかを考える機会
上記のことを考えた時、我々はチームとしてどうだったのだろうか?
我々は今回 kintone show+case unlimited に出るにあたり、チームとしてエントリーしました。
サイボウズの企業理念には 「チームワークあふれる社会を創る」とあります。
ある記事に当てはめてみました。
2017年12月18日のサイボウズチームワーク総研の記事に、「チームワークとは」があります。
その中に「チームとは、ある目標に向かって集まった組織体のことを指し、チームワークとは、目標を達成するためにチームメンバーで役割を分担して協働することです」とあります。
1.達成すべき明確な目標の共有
2.メンバー間の協力と相互依存関係
3.各メンバーが果たすべき役割の割り振り
4.チームの構成員とそれ以外との境界が明瞭
さらにその中には以下の項目がありましたので、我々はどうだったのかを当てはめてみました。
1.【理想を創る】 ゴールは何か →
kintone show+case unlimited 本選に出場すること。
2.【役割分担】 強み弱みを活かして役割分担できているか →
私は音楽・グラフィック・プレゼンテーション作りの知識、経験を活かす。
森田さんは、アイディアを発散させ新たなアイディアを生み出し続けるファシリテーションと、冒険内のシナリオ作りや動画編集の技術を活かす。
石際さんは、高度なプログラミング技術を研究・開発・実装する。
3.【コミュニケーションする】メンバー間でコミュニケーションができているか →
月に1度の合宿、2週間に1度のズームミーティングを定期的に実施し、日常はメッセンジャーグループでやり取りをしている。
4.【情報共有】 メンバーが同じ情報やノウハウを共有しているか →
技術詳細は各人の持つものだが、それぞれが研究開発したものは常に共有しあい、進捗に関しては形になったり実装できた瞬間から共有と、フィードバックし続けている。
5.【モチベーション】 一人ひとりのモチベーションは維持向上しているか →
各自の得意分野を実行するだけではなく、それを実装したり研究する目的を事前にブレストしまずは自分たちが「面白い!そうしよう!」になった物事に取り組んだことと、発表を見た人たちが「面白い!」や「驚いた!」と思えるかどうか?の視点を常に3人で検証し、面白さや驚きに対して貪欲に求め続ける姿勢が常にあった。そこに各人がこれまでにやったことがない、やりたかった技術に対してのチャレンジが必ず存在した。
というように、我々TEAM K.F.C.のこれまでを振り返ってみた際に、上記の「チーム」と「チームワーク」がピッタリと当てはまっていることがわかりました。後からの答え合わせなので、ちょっと驚いたのと同時に、やはりそういうことがうまく機能したいたのだなぁ。ということを改めて感じる機会になりました。
そんな中で、今回チームワークとして私個人が、強く実感したことがあります。それは…
自分が走れている時はそれでよい。
全員が同じように走れているなら尚よい。
しかし誰しもに『走れない時』が訪れる。
その時には他の誰かが先頭になって走ることがある。
それを全員が正しく知っておくことが大切。
ということでした。事情により途中でチームから脱落しかけることもあったが、その際には「必ずあなたの力が必要な場面、力を発揮する場面がくる。その自分のステージを自分たちの手で作ろう」と声をかけながら進むという体験もありました。それは「お互いさま」なのか「助け合い」なのか。
私は今回の経験の中で、チームとしての進み方としては「雁のV字編隊飛行」がイメージとして頭にありました。このイメージをしっかりと持つことで、その時々の役割分担を意識することが出来ました。
総括
そんなわけで、この記事を書き始めたのが11月17日。今日は11月26日ということで、Cybozudays2023からずいぶん経ってしまいましたが、まずは振り返り1回目(笑)ということで「バックグラウンド編」として投稿したいと思います。
今回これまでの写真をピックアップしながら見てきましたが、仲良く楽しかった思い出が蘇ってきて涙ぐむことが何度かありました。今回書いたように、仲良く楽しくやってきた3人ですが、もちろん楽しいばかりではなく、しんどい時、苦しい時、うまくいかない時、いろんな時がありました。それでもきちんと仲間や自分と向き合って、コミュニケーションをとることで前に進んできたことを改めて感じます。
次回は予選と本選の登壇の裏側を書きたいと思います。
出来るだけ早く書きますので、お楽しみに!
最後までお読みいただきありがとうございます。感謝!
追伸
TEAM K.F.Cはkintone show+case unlimited登壇の際の技術ホームページを作っています。そちらをご覧いただくと、プログラミングのことや私が作曲したkintonieの楽曲、ドット絵のことなどが描かれています。
また感想を書くスペースも設けています。感想をお聞かせいただけると来年への力になりますので、よろしくお願いいたします。
おまけ。合宿のいろんな風景写真
1・美味しいもの食べる
2・良さげなところに行く
3・心身を整える
4・とにかくワイワイする
5・いろんな環境でアイディア出し&研究
6・進捗を進める