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kintone show+case unlimitedを振り返ってみる #2 「コンセプト&プロセス編」
ようやくVol.2です。CybozuDaysからは1か月以上たち、Vol.1からも20日ほど経ちました。その間に2024年のshowcaseの出し物の打ち合わせも始まり、来年が来るまでに今年の軌跡をきちんと記しておかなくてはと、少しづつ書きました。前回の「バックグラウンド編」に続き、今回は「コンセプト&プロセス編」として、2023年Team K.F.Cは、どうやって進んでいったのか、基本コンセプト、kintoniaの世界観の設定、私たち自身の設定について書きたいと思います。
最初にコンセプトありき
前回の記事の冒頭にあった、森田さんの「最近、いなざわさんファミコンですよね」の話は、2022年11月のお話で、名古屋で有名な台湾ラーメンのお店「味仙」の入店待ち1時間の時に生まれてきた言葉なのですが、その待ち時間の間にイメージの話をしていました。
ファミコンといえばカセット
「カセットを差し替えると、機能が切り替わるのってどう?」
黄色いカセットはkintone。青いカセットはガルーン。水色はサイボウズオフィス。ピンク色はメールワイズ。
カセットを抜き差しすると、ファミコン版のガルーンやメルワイが動くのどうかな?。それぞれのデータも連携できたりして。
ファミコンといえばディスクシステム
ディスクシステムがあるとデータ保存とかできないかな。黄色いディスクを読み込んだらプラグインで機能拡張できたり。あの黄色いディスクってクイックディスクなんだけど、今でも手に入るのかな?ディスクシステムの上のカートリッジ部分に未使用の通信コネクタとかついてるけど、あれってネットワーク使えないのかな?フロントの拡張コネクタをRS232Cみたいに繋いで通信できたんじゃないかな?キーボードもあるよね、ファミリーベーシック。ロボットもあるからRPA?とかとか。こんな会話を台湾ラーメンを待ちながらしていました。
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ファミコンといえばゲーム
TEAM K.F.C.本当の幕開けは、kintone Café HYOGO Vol.1が終わった日だったかも。その夜うちの会社に石際さんと森田さんをお招きして「さぁどうしようか」とブレストするいう時間でした。こんな感じで↓↓↓
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こんな感じで、話をしながらあれこれ模索がはじまりました。3人ともファミコンのゲームを「作る」なんてことを考えながらこれまで遊んでいないので、その視点を持つための調査からはじまりました。
みんなが知っているゲームなら、スーパーマリオかドラゴンクエストだよね。ファイナルファンタジーってどん画面なんだっけ?アドベンチャーゲームはどう?ポートピア連続殺人事件とかさんまの名探偵、たけしの挑戦状は?キャラセレクトがあるゲームはなに?メッセージのウインドウってどんな感じで出てんの?とか、ワイワイいいながら一緒にYOUTUBEを見ながら話しました。でもさ・・・
『ゲームをする行為』が、何を意味するのか?だよね。
その時私の頭の中に、ある1つのシーンが見えました。
それは、会社の一室。
画面を挟んで上司と部下が向かい合っています。
お互い真剣に仕事に向き合っているようです。
でもそれぞれの画面を見ると、まったく違うのです。
部下は、いつものkintoneに情報を入力している。
上司は、ファミコンのコントローラを使って選択している。
遊んでいるのではなく、これが上司にとってのkintoneなのです。
デバイスを変化させると、拒絶感なく取り組むことができる。
下のイラストのような状態が、今回のコンセプトイメージでした。
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この辺のお話は、KFCのホームページブログ「kintone x famicon の生まれたきっかけ」でもお話していますので、よければ見てあげてください。
入力デバイスが変わるだけで、受け入れられることがある。
私が支援する会社の20代の社員さんで、kintoneの入力に抵抗感がある方がいました。その方に「スマホアプリであれば喜んでします!」といわれたことがありました。他社でも「パソコンじゃなくて、スマホなら出来る」と言われた方もいらっしゃいました。システムを変えるのが嫌だとか、入力するのが億劫なのではなく、自分が使いやすいと感じる入力デバイスであれば、抵抗感がなくなるんだとその時知ったのです。
"ファミコンのコントローラ"という魅力
ならば、昭和世代にとって「ファミコンのコントローラで仕事ができるよ」となれば狂喜乱舞するのではないのか?と思ったのです。
一時期私のスマホケースはファミコンコントローラデザインでした。それをストラップにつけて首から下げていたのですが、まるでファミコンのコントローラを首からぶら下げているように見えたようで、すれ違う方でさえも二度見され、知人であれば「触らせて!」と言われ、その時に「やっぱりみんなファミコンのコントローラが大好きなんだな」…と感じる体験がありました。
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kintoniaの世界観
kintoniaがRPGであることになってからは、3人でゲームのバックグラウンドの話をたくさんしました。どんなだったのかを少し書いてみます。
・界隈の方たちが、全員ドットキャラ化して存在する。
・コメントや通知は「コメントの町」に行くと読める。
・コメントを送ると村人が増え、話しかけるとコメントや通知内容を話してくれる。
・町の人たちが、過去のhiveなどで話された名言を言い伝えのように話してくれる。
・質問するとアドバイスをくれる人々がいる町(キンコミ)がある。
・町の中にはいろいろな店や家があり、その中の一つにクイズゲームができる家がある。
・モンスターはメールワイズ関連のモンスターをドット化。
・レジェンドのヤマリュウさんが、すごいカスタマイズをしすぎる危険な博士として登場する。
・コナミコマンドを入れると、画面がファミコン仕様のGAROONに切り替わる案があった。
そしてRPGには物語が必要だということで、初期はこんな物語で「呪われた昭和の神々」と名付けられました。
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たくさんある設定の中でも、石際さんが描いたkintoniaワールドマップは一気にkintoniaの世界を拡げてくれました。(これを運転している車の助手席でサラサラとスケッチしたというのがまたすごい!)
・kintoniaのワールドは広大で、6つの大陸に分かれている。
・それぞれの大陸に主要なキャラクタがいて、連携サービスやプラグインについて話してくれる。
・ワールドマップの桟橋のところにはナナ船長が居て、航海の案内をしてくれて、船で大陸を行き来する。
・ある条件を満たすと、ラジカルブリッジという橋が架かり隣の大陸に渡ることができる。
・OpenAIという潮の流れが速い場所があり、バミューダトライアングルのように通る人みんなが吸い込まれる場所がある。
・山田理さんとヤマリュウさんのいる島では、KintoneのKは大文字らしい。
・そこにはZ〇h〇とか、S〇LESF〇RCEと名付けられた魔物が住む森がある
・なぜか名古屋と名付けられた土地がある(笑)
・Grapecityというブドウの形をした南の島には、krewshipという港がある。
・hiveという名の未知の生物が次々と見つかる秘境(アマゾン)がある。
などなど
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と、こんな世界を妄想しながら、それをどうやって今回のプレゼンの中に落とし込もうか、予選時はどうするか?予選通過した際にはどこまで完成させるのか?何を捨てるか、何を追加するのか?をたくさん議論しながらワーワー言いながらやってまいりました。
その中で、どうしても組み込みたかったもの
個人的にどうしても今回のkintoniaに組み込みたいと考えていたのが「エデュケイション(教育)の要素」でした。それは、ある時石際さんが「これまでのkintoneにはエデュケイションの要素がないんだよね」という言葉を話されていたのを聞いたからでした。
石際さんは、kintone Café GIFU Vol.10でされたLT「それはそうとゲームしない?」の内容をnoteに書かれています。この記事の中で「kintoneをゲームで学ぶ」「業務改善や開発をゲームにする」「業務改善や開発をゲームでする」と書かれていて、そのどれもに「学ぶ」要素があってこの視点は面白いと思いました。
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過去ファミコンでもこういうエデュケイションゲームというのはいくつか出ましたが、まぁ面白くないんですよね。(笑)やりたいと思えないというか… 古くはドンキーコングJR.の算数遊び、ポパイの英語遊び、東京書籍からでているけいさんゲームとかもありました。でも、こういう紙をゲームに置き換えたものではなく、ゲームをしていると知識が増えるような仕組みはできないだろうか?ということで、kintoneアソシエイトのクイズゲームを作る話になりました。
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クイズゲーム本体は、森田さんがpyxelというツールで制作してくれました!さらに中尾さん、斎藤栄さん、松田正太郎さんに特別出演していただいています。ゲームボーイ風にするために色数などを落としているのと、ひらがななので読み取りづらく難易度が高く感じますがなつかしさ満載です。もちろん問題はアソシエイツの問題集から出題されるようになっていますので、そちらは難しさ満載です。
このクイズゲームは、TEAM K.F.Cのホームページで遊べますのでぜひ!
このように、kintoniaという世界は kintoneとは異なる世界線で、パラレルワールドとして妄想していました。もしもkintoniaを1本の作品として製作するようなことがあるのであれば、この世界を実現できたらいいなぁって思っています。
どんな自分たちであり続けるか?
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今回、多くの方から「いつも3人で楽しそう!」「大人になってからも、仲間と一つの目標に向かって全力で取り組めるのっていいですね!」という言葉をいただきました。それは確かにそうでした。いつも楽しかった。楽しいと思えることばかりしていたから。
「プロセスにおけるモチベーション」は何だったの?
今回終わってから3人で確認することがあったんです。TEAM K.F.Cで物事を進めていく上で、それぞれ何がモチベーションになっていたのだろう?と。このモチベーションという要素、普段私は扱わないのですが、今回は少し重要な要素なのではないかと思ったので、一度棚卸的に三人で話をしてみました。
いなざわ・・・純粋にファミコンが好きなので、ファミコンとkintoneとの融合が展開するとんでも感。もともとゲーム業界人&作曲家なので、音楽、グラフィックがファミコン風に制作できるクリエイティブな作業が嬉しくて、常に何をしていても楽しかった。
石際さん・・・技術の方なので、基本的にこれまでにやったことがない技術、新しい技術の中で面白いと思える物事を追求することがモチベーションなのと、今回は「ゲームってどうやって作られているのかを知りたかった。」というのがあった。
森田さん・・・企画パートが大好物で、みんなであぁかな?こうかな?とブレストして案を拡げていくのが好き。ゲームを考えていく中には、オープニングどうしよう、戦い方どうしよう、kintoneとの連動はどうしよう、ミニゲーム要素はどうしよう、プレゼンの内容はどうしよう、と何度も企画的な場面がある。この3人が共通して楽しいと思える物が”なにか”を見つけ出していく感覚がモチベーションだった。
読んでいただくとわかるのですが、それぞれが異なるモチベーションで臨んでいたことがよくわかる部分で、なおかつこれは終わってから気づいたことでもあるのです。
さて最後に、kintone Café HYOGO の翌日まで時間を巻き戻します。その日も3人で、車で神戸や大阪をあちこち回りながら何をするのか議論をしていました。
意図、ビジョン、目標はなに?
その時に「自分たちがhackに出る目的というか、意図を明確にしよう」という話をしました。これは「ただやりたいからやる」ではなく、先に意図やビジョンを決めて実行するとその通りになるということを経験則で知っていたので、意図、ビジョン、目標を達成した状態などあれこれ3人で考えました。しかし何だろう?何だろう?とかなり迷走しながら言葉を探し回りました。その時のメモがあり見てみると…
「大真面目に、馬鹿といわれても、全力で」
「誰も考えつかないことを、真剣にやるから面白い」
「ない、まじ、おもろ」などが書かれていました。
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振り返ってみると、まさにこの通りに進んできたなぁと思います。
大人3人で楽しく、まじめに、バカだわ~って思いながらも、どうやったらみんなが面白そう!楽しそう!やってみたい!って感じてもらえるだろうか?と、非常識な取り組みであっても全力で、真剣に、おもろ~!ってやってきました。
最大のモチベーションはやはりコレ
まぁ、いろいろ深堀りしてみましたがこれだけは言えるのは、「定期的に3人で集まって」「美味しいもの食べて」「景色の良いところに行って」「わくわくすることをして」「馬鹿話を思いっきりする」のが最大の理由になっていたのは、間違いのない事実なのであります。
人生シンプルにそゆことよね。
最後に
そんなわけで今回は「コンセプト&プロセス編」として、基本コンセプト、kintoniaの世界観の設定、私たち自身の設定。というこの3つのこんせぷととプロセスで進んできたことを纏めてみました。
TEAM K.F.Cは、みなさまからの感想やご意見をいつでもお待ちしております。TEAM K.F.Cのホームページに投稿欄がありますのでそこから書き込んでくださると、来年に向けての励みになりますので、よければ投稿してください。
次回はVol.3で「kintone hack.予選編」。予選にむけてのどんなことが起こっていたのかをお話したいと思います。
年内公開できますように!パンパン!(お祈り)
おまけのお写真たち
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「つうちのダンジョン」が、後に申請が来るとエンカウントする仕組みになったんだね。
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少し「Castlevania(悪魔城ドラキュラ)」のイメージ
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これがTEAM K.F.C.スタイルなのです。