エッジ回折波の観測実験(アイディア編)


最近、GTD(幾何光学的回折理論)を学ぶようにしていまして、そこでちょっとした実験と考察をする、と言うのが思い浮かんだので、まとめてみたいと思います。

基本的には、教科書を踏襲した内容ではありますが、「こうするとどうなるだろう?」と言うことを考えると、結構面白いことがあるかも?と思っています。

実験タイトル 「エッジ回折円錐の出力像」

【目的】

・回折光の放射の仕組みを可視的に理解できるような簡易光学系を構築する。

【疑問】

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 参考文献[1]に、GTDからエッジ回折波の完全導体による表現が与えられます。そして、その実験の例として、レーザーポインタ(点光源)とカッターナイフを使って回折円錐の形をしたエッジ回折波を描いてみる、と言う実験があります。まず、これが直感的でない部分もあり、その性質を確かめたり、高周波の成分が要因になっていることを理解すると言うのが今回の狙いになります。

 次に、この実験をやるに当たって、何か使えないかと思って、Amazonを見ていたのですが、この実験をする上で派生できるようなレーザがありました。

https://www.amazon.co.jp/-/en/gp/product/B086TWWR5W/ref=ppx_od_dt_b_asin_title_s00?ie=UTF8&psc=1スクリーンショット 2021-01-24 16.42.51

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なんと格安でラインレーザーモジュールが売っている!しかもクロスタイプまである。

 そして、教科書では、近軸近似に対応する2つの曲率半径R1, R2に対して、一つの焦線R1は回折点として良いと書かれているので、この原理を使うと、ラインレーザーモジュールやクロスタイプモジュールを使った時に、教科書に書いてあるような円錐波だけでなく、

 教科書の5.2の後半に書いてあるように、いわゆる円筒波のような形状の波を取り出すことも出来るのではないか・・・と思ったわけです。さらに、カッターナイフの形状を曲げたりすれば、球面波に近い形状も取り出せる?

 さらに、教科書によれば入射波と回折波は、その形状と回折係数にのみ依存するような簡易な形式になっているので、これを使うことで形状面の形を反映した面白い形のレーザービームを生成する、みたいなことが出来るのでは・・・?と思いました。なんか、ホログラムっぽい装置を別に実現するって意味合いにもなりそうでワクワクしますね。

 教科書を読んでいないとよくわからない説明ではありますが、少しずつ実験が進んだらこちらも更新しながらわかりやすく説明していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

【参考文献】

[1] 白井宏著, "幾何学的回折理論", コロナ社(2015)

 主に第5章に、GTDの議論が書いていて、初版のp.79に回折円錐の実験が簡易的に書いてあります。これをさらに拡大解釈するのが今回の実験です。

※この他、色々書籍を購入しましたが、内容の検証が必要な場合に提示、紹介したいと思います。

【どう進めるか】

・一旦光学定盤なしでやります。実験自体は簡単なはず。

・まずはポイントレーザーモジュールを使用して、同じような実験ができることを確認。これができないとスタート出来ない。

・そして、ポイントレーザーを使った場合に、光学系の配置等を色々変えて、どう見え方が変わるかを検討する。

・光学系を変えた時はどうなるかを検討する。

・形状面を変えた時はどうなるかを検討する。

・各検討事項の仕組みを考察し、どう活かせるかを考えてみる。

・シミュレーションでこの効果を出しやすい場合と出しにくい問題があると思われるので、それを各手段の方法で簡易的に検討したりする。


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