我は如何にして茶沼に入り頒布会でお茶を提供するに至ったのか
中国茶との出会いは3回あり、3回目でどっぷりと中国茶の世界に入りました。
中国茶を飲んで初めて感動したのは2007年のこと。
ツアーで中国に行き、杭州西湖区にある中国茶葉博物館で試飲をした清香の烏龍茶がとてもおいしかったのです。
それまでは烏龍茶というと茶色いお茶しか知らなかったのですが香り高く色も淡い緑なのに力強い香りで、中国茶に対するイメージがガラッと変わったのでした。
横浜に帰ってから中華街で茶葉を探すも、中国で感動したほどの茶葉には出会うことがありませんでした。
2回目の出会いは2019年12月のこと。
台湾の迪化街を歩いていてたまたまお洒落なお茶屋さんに入ったのです。Te Zao Ka(茶灶咖)さんというお店。
その頃は中国茶にはあまり興味がなかったのですが、店主さんが英語で熱心にお茶の話をしてくださいました。
金継ぎの教室もなさっているそうで、その時に初めて、金継ぎは割れた食器でなくても自由に絵を書いて良いのだと知りました。
ありがたいことに、Facebookを通じていまだに友達付き合いをしてくださっています。
その後すぐコロナ禍に入り台湾にはしばらく行けず。
2023年にアノマリーで台中に行った時に台北にも泊まり感動の再会を果たします。その方のお店に5日中3日行って遊んでました。
3回目の出会いは2021年。
11/26に吉祥寺のPlanet Kというライブハウスで「高野哲単独行動2021」というライブがあったのです。
その日は早くに吉祥寺に着いたので近くでお茶屋さんを探し、移転前の青蛾茶房さんを見つけます。怪しいビルの上の方の小さな一室にそのお店はありました。
階段下でお店に入ろうか散々迷いましたが、こういう時の正解は入る事。
お茶菓子付きの喫茶があり、ウェルカムで出された崑崙雪菊茶を買って帰りました。
青蛾さんで初めて買ったのは茶葉ではなく花茶なのです。
そして1ヶ月後の12/27に、同じくPlanet KでのTHE BLACK COMET CLUB BANDのライブを見るために吉祥寺に向かい、同じようにライブ前に青蛾さんに向かったのでした。
狭い室内に先客がいて、その方達が飲んでいるお茶をシェアしてくれるのです。意味が分かりません。しかも店主さんとお客さん達は親しそう。この時のお店の雰囲気がお茶の世界に入った後押しをしたのだと思います。
翌年の2022年1/16に初めて友人を連れて青蛾さんに行きます。
おそらくこの時に、店主さんに「覚えてるよ」と言われた気がします。
2回目か3回目の時に白茶を買ったのでした。
そこから数か月してから、青蛾さんでのお茶淹れ教室に参加し、中国茶の基礎知識の講座にも参加して今に至ります。
小田急相模原にあるお茶屋さんの盘点さんにも、イベントに参加させて貰ったりお茶会を開催させて頂いたりで本当にお世話になっています。お茶摘みも楽しい。
中国茶と本気で向き合うようになってすぐに、良い師となる方達に出会えた事が幸せだと思っています。
お茶友さん達も、一緒にお茶が飲めて嬉しいです。
やはり最初に衝撃を受けた清香の烏龍茶が1番好きですが、最近は違うお茶も飲むようになりました。岩茶も鳳凰単欉も美味しい。食べ物には陰陽があるそうで、烏龍茶には私の体が必要とする何かがあるのかもしれません。
せっかく読んでくださっているので中国茶について少し説明しましょう。
中国茶にはざっくりと6種類+1種類あります。
白茶、黄茶、緑茶、烏龍茶(青茶)、紅茶、黒茶と、花茶や茶外茶です。
チャと定義される飲み物はカメリアシネンシスの葉っぱや茎から抽出した飲み物です。
茶外茶は日本では麦茶などが分かりやすいですが、カメリアシネンシスが使われていないお茶です。
この六大茶分類というのは1970年代に確立したそうで、それまでは緑茶と紅茶の2種類しかなかったそうです。
お茶の種類の違いは発酵度の違いという説が有名ですがそれは間違いで、正しくは製法の違いです。作り方が違うので結果的に発酵度に違いが出るそうです。
バラにも色や種類があり育てる気候や土壌や農家によって違いが出るように、お茶にも大葉種、中葉種、小葉種に分けられ、土地や作り手により育ち方が違います。
日本で育っている茶樹は小葉種で、「やぶきた」という品種の茶樹がほとんどです。
挿し木で増やすと母樹と同じ性質なので美味しい味が引き継がれます。
中国ではお茶を作る時に釜炒りをするのが一般的で、日本では茶葉を蒸すのが一般的です。日本でも釜炒り製法の場所がありますが、今では九州の限られた地域のみです。
中国で生産量が多いのは緑茶です。紅茶は最近まで輸出のみで中国ではほぼ飲まれていなかったのだけど、金駿眉の製法が出来てからは人気が出てきたそうです。
緑茶用の新芽を使って作った紅茶が金駿眉で、中国で人気の紅茶は無糖でも甘くて渋みはないです。
お茶のために侵略をした歴史もあるほど政治と関わり合いが深いのがお茶の歴史ですが、紅茶は成立自体から政治の影響が強いです。
さて、Ingressの話にしましょう。
とあるXFのTGで沖縄で緑の頒布会PoCに立候補する人の募集がありました。
沖縄の方たちとはご縁があるので立候補をしたのですが、アノマリーのPoCとは違う大変さがありました。
沢山の方のご協力により、沖縄での頒布会は記憶に残る良い頒布会だったと思います。ありがとうございました。
沖縄に行く前にたまたま青エージェントさんから「青のコーヒー好きのエージェントさんが沖縄の頒布会でコーヒーを淹れる」と聞きます。面白そうだと思い自分もお茶淹れをすることにしました。
コンセントの都合で思ったほどお湯が手に入らずお茶を淹れていたことさえほぼ気づかれなかったのですが、告知していなくて良かったと思います。お茶目当てでいらして頂いていたとしても思うように提供出来なかったです。
EL MALOさんには素敵なお店をお借りしました。
ありがとうございました。タコス美味しかったです!
そのまま函館も頒布会のPoCを続けます。慣れもあり沖縄よりスムーズに進められたように思います。
函館市の方々にはIngressとエージェント達を歓迎して頂き大変嬉しく思っています。
ご縁があればまた訪れたいです。
頒布会にはイカも提供下さってありがとうございました。
函館市地域交流まちづくりセンターでは、お陰様でお湯が確保できたので沢山お茶を淹れられて沖縄のリベンジが出来ました。電源も近かったです。
中国茶の魅力を知ってもらいたい、美味しいお茶を飲んで欲しい。頒布会を少しでも盛り上げたい気持ちでお茶を淹れていましたが、函館では沖縄より目に付く場所に居たのでより多くの方にお茶を飲んで頂けたと思います。「何してるの?」と思った方も多かったと思います。当然ですよね。一般に告知していないし。 頒布会カタログの見取り図に「お茶」と書いてある程度でした。 実際にどうなるのか分からなかったので告知していませんでした。
寒かったので丁度良かった、美味しかったと言って頂いた時は嬉しかったです。
沖縄でも函館でも本当に多くの方の助けによりお茶をお出しする事が出来ました。
お水を買って貰ったり、ポットなどを貸して頂いたり、お店と交渉して頂いたりと1人では何も出来なかったです。またボランティアの方々のお力も大きいです。安心して託せました。
両陣営のPoCの方々にもお力をお貸し頂きました。
皆様ありがとうございました。
頒布会PoCの相方であるDragonJapanさんもお茶淹れを快諾してくださいましたし、長年頒布会で大きな役割をしてくださっています。彼のご尽力があってこそ遊んでいられました。いくら感謝しても足らないくらいです。
頒布会が出来るのはNiantic社のお陰様でもあります。ありがとうございます。
そして秘境に自ら出向いてお茶を買いに行く方達や、お茶を作る方達、製法を考案した方達、お茶について教えて下さった先生方、お茶が欲しいが為に侵略をしたイギリスなど多くの要因があり、目の前の美味しい一杯のお茶が飲めます。お茶を楽しむ時間は途方もない物語の上に成立しているものなのです。
お茶を飲んでただ美味しいと思って貰うだけでももちろん良いのですが、目の前にいらっしゃる方と一緒にお茶を飲んで物語を共有できたら嬉しい。ほっとする時間になれば嬉しい。感覚の共有ですね。
知識はなくても美味しいと感じる事は出来ます。
淹れる人の腕の違いというのは確実にあって、私はまだまだなのでお茶淹れが上手くなりたいと思っていて、そのためにも他の人と一緒にお茶を飲みたい。
新しい人が入ってこない所は衰退すると思ってるのだけど、お茶好きな人たちは若い人も多くてこれからが楽しみです。
自分も勉強中ではありますが、これから入って来る方を萎縮させないために知識を誇示しない事、しかし求められれば知っている事を伝える事、新しい方が話をしやすい雰囲気を作る事が出来ればなと思っています。
中国茶は敷居が高いイメージがありますが、もっとラフで良いと思ってます。
もしこの記事を読んで少しでも中国茶に興味を持った方がいらっしゃいましたら気軽にお声がけください。
さて、次のアノマリーの地の横須賀でもアノマリーの翌日の2/16(日)に頒布会開催が発表されました。
多くの方達が力を合わせてより良い頒布会開催を目指しておりますので楽しみにしていて欲しいです。
横須賀でお会いするのを心待ちにしております。
どうぞよろしくお願いします。
(横須賀の写真がリンクの下の方にすこしあるので見てね!)