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TV series 海に眠るダイヤモンド ~ Flowers of the Isolated Island ~

キラキラと桜
ガラス瓶に込められたpureでキラキラな初恋。

2話までいまいちピンとこなかった鉄平の魅力と、朝子が鉄平を好きな理由
3話のnostalgicな甘酸っぱい朝子の初恋episodeで得心した。
鉄平は朝子の心にキラキラをくれる存在。
鉄平は、人として全方位的に優しい
特に目の前の辛そうな女子を放って置けない無自覚に罪な奴だった。

拙者の名は、鞍馬天狗
お前が欲しかったのはこれであろう?
もう、涙が出るくらいキュンとなる。朝子が恋に落ちた瞬間


そして中ノ島に咲く桜は朝子のささやかな夢を叶え、
対岸に輝くキラキラな端島は傷ついた朝子を癒す鉄平の無自覚な優しさ。
好きになちゃうよね… 鉄平のヤツめ!

活況ではあるけど狭く小さな端島に、目に見えるかたちで存在する
職種によるカーストに近いヒエラルキー。現代社会に通じる縮図のようにも思える。
そこに生じる所得や生活環境の格差が幼馴染みの関係を切なくしている。
朝子は食堂の娘という立場から他の幼馴染みたちより貧しく、大学にも通えず、島からも出られない。小さな夢や憧れも諦めることが多い。
そんな環境下で生きる朝子を好きな賢将は、彼自身も他とは違うと思っている炭鉱長の息子。
賢将は住む世界の違う朝子が選ぶ相手としての選択肢に、自分は無いと思っているから、せめて幼馴染みの関係を壊さないように、手も触れず朝子の笑顔と幸せを願っているように見える。
裕福であっても手に入れられないものがあり、でも失いたくない賢将の気持ちが切ない…。
けど、あの場所に並べられた賢将からのガラス細工たちは
鞍馬天狗にもらったキラキラと同じくらい朝子にとって大切なキラキラなのだと思う。
そう、きっとそう。

この物語はあの時代の端島に生きた人々、幼馴染みたちの確執や変化していくであろう関係性を通して今を生きる私たちに何を伝え、もたらそうとしているのだろう。
続きがますます気になり待ち遠しい。


そして、杉咲花さんのお芝居が好き。

ある映画で彼女の芝居に心を撃ち抜かれて以来目が離せなくなり、
声優作品も含めて花さんが出演する作品はすべて観ないと気が済まないほど
彼女のお芝居の虜になってしまっている。
役柄になり切る。上手に演じる。そんな芝居ではなく
人の思いや痛みは他人にはわからない。でも知りたい、寄り添いたいと思う。
という姿勢で作品と向き合う杉咲花の芝居は唯一無二。
役を演じるというより、役を自身に投影して役を生きている。
だから、どんな役柄も杉咲花の持つ気品と美しさを損ねることはなく、
役を生きる彼女の芝居に惹き込まれて激しく心打たれる。
私の中では屈指の名作だった朝ドラ『おちょやん』なんて、お母ちゃん目線で千代に感情移入し過ぎて毎週泣いていた…ほんとうに


3話のとても好きなsceneの一つ

朝子の欲しかったワンピースを百合子が着ているのを見て悲しげに視線を落とす仕草。
百合子にキラキラなメダイを触らせてもらえなかったチビ朝子の悲しい表情とリンクしているのが秀逸で、胸を締め付けられるように切なかった。

もう一つ

鉄平に、小さな夢が叶ったこと、ちょっとだけ食堂の朝子じゃない人になりたかったのと話す朝子が美しかった。
朝子には幸せになって欲しいと願わずにいられないけど…
どうなるんだろう。

4話は百合子に心をもっていかれそう…楽しみ。

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