8月30日オンエア『Ole!FC東京U-23』
今週は、土曜日に行われたザスパクサツ群馬との試合を振り返ります。
FC東京U-23 1ー2 ザスパクサツ群馬(味の素フィールド西が丘)
得点:東京 78’ リッピ ヴェローゾ(PK)
群馬 35’ 51’ 風間宏希
◆試合後の安間監督に、矢島輝一選手・原大智選手といった背の高い選手を引き気味に、真ん中のトップに平岡翼選手を配した意図について訊いてみました。
安間U-23監督「どうしても今、トップと同じ4-4-2に配置すると、翼・輝一・大智のうち誰かがSHに入らなければいけなくなります。翼がSHになる確率が高いのですが、あのポジションってすごくサッカーセンスや運動量が求められ、先を見てプレーできる選手しかできないです。なのでトップでは(東)慶悟や(大森)晃太朗がやって、草民もできるようになってきて、今3人出来たことによって回るようになってきてます。ただ、沼津戦も出だしの20分、リッピと翼がSHをやってよかったんですが、どうしても量が足りなくなってきます。そうなったときに、翼とジャキットを右サイドに並べると、前回もそうだったんですが、後ろから相手の3番目が出てくるときにどうしてもついていけない場合があります。どうしてもこの試合を勝ちたかったので、健太さんにも相談したら『なるべく持ち味の出るポジションで使っていい、3枚並べてもいいよ』と言われたので、なるべく彼らが活躍できるポジションで配置しました。向こうの3枚に対して駆け引きするための施策として、翼がスペースに流れるのが好きなことを利用して、行って空けたところに2人が入ってこれるような状態を作りたかったのが狙いです。ただ、どうしてもまだまだ収まるテクニックはないので、チャンスはさほど多くなかったですけど。その中でよくやってくれたんじゃないかと思います。ただその分、復帰したてのリッピがリズムチェンジになりました。30分だけ使っていいと言われていたので、スピードからテクニックに変わったときにすごく逆にリッピが機能し、ゲームの中でリズムを変えられたのは、やっぱり輝一や大智が頑張ったからリッピが生きたのかなと思っています」
◆解説のFC東京OB近藤祐介さんが、90分フル出場となった高校3年生の芳賀陽日選手にお話を聞きました。
近藤「ホーム初ですよね、先発」
芳賀「はい。そうですね」
近藤「終わって、どんな感じでした?」
芳賀「ホームだったので、たくさんのファン・サポーターがいて。入場するときにすごくワクワクしました。だからこそ勝ちたかったですけど勝てなかったんで、次に向けて準備していきたいなと思います」
近藤「出だしはすごく良かったし、球際ガツガツ行ってたのでいい感じかなと思ったんですけれども。怜との関係とかは?」
芳賀「平川選手とは小学校6年生ぐらいから一緒にやっていて、お互いに良さもわかってると思います。後半は平川選手の良さも出しながら、自分もチャンスがあったら前に出て行くっていう感じでやっていました」
――PKに至ったターンが印象的でした。
芳賀「狙ってました(笑)」
近藤「あれは完全にPKだったからね」
――芳賀選手はテクニックの人だと思っていましたが、今日は球際の激しさが際立ちました。
芳賀「上手くても上には行けないと思ってるので。世界のどの選手をみても球際強いですし、その世界の基準に合わせてやっていかないと将来活躍できませんから。上手いだけじゃなくて戦える選手になりたいなと思っています。これをスタンダードにしてユースでも、どんな環境でもやっていくことが大事だと思います」
近藤「あれが90分常に出来たらすごくいいと思う。期待しています」
芳賀「ありがとうございます!」
◆同じく近藤さんが、GKの廣末陸選手にお話を聞きました。
近藤「後ろから見ていて、ゲームはどんな感じだった?」
廣末「耐えきれずに失点してしまい、いつもの悪いところが出ちゃいました。1失点目は相手が完全に有利な状況でしたけど、高橋亮が中途半端に寄せずにステイしちゃって。僕はファーを切るつもりでもう1回ファーにアクションしてるんです。相手がトラップして、あヤバい逆が空いてる…ってなって、亮が行くかなと思ったんですけどステイして、そっちで決められました。あと2失点目はDマークちょい手前ぐらいで。高橋亮が寄せていって。結局、ど真ん中に出すから僕もボールがブラインドになって」
近藤「人数は足りてるけど出来るんだけど、出し手のとこのプレッシャーがいけてなかったよね」
廣末「左右の位置でいったら、あそこの位置にいるんだったらもっとボールにアタックして欲しいですね」
近藤「GKとしては寄せてほしいよね」
廣末「最悪ボールに行けなくても、ニアサイドは切ってほしかった。特に右足で、最初ファーサイドに巻くような置き方をしたんです」
近藤「確かに」
廣末「俺もそっちだと思って、ニアに行ってくれてると思ったら、ちょうどぴったりのど真ん中で。GKと連携をしながら守ろうって話を前半にもしていたんだけど」
近藤「俺たち記者席から見ていて、コミュニケーションとれているのか気になってたよ」
廣末「打たれるのはしょうがないです。でも…」
近藤「打たれ方、だよね」
廣末「打たれ方。ハイGK任せた、みたいな感じに僕には思えたんですよ」
近藤「J3では陸のパフォーマンスが毎回すごくいいと思ってる。悪いときが余りない。自分のミスで失点、っていうのはほぼほぼないからね。俺としては陸の評価がとても高い。J1でも出られるレベルだと思う」
廣末「コミュニケーションも一つの特徴だと思ってるので、もっと話さないと。ユースはなかなか一緒に練習できないので難しいところもあるんですけど、そこはもっとしっりやっていかないといけない。今日は久しぶりのゲームだったんで、映像とかをしっかり確認して、コミュニケーションをとりながら次の試合の準備をしたいと思っています。攻撃の面では、決定機が少ないというのも課題だと思っています」
近藤「シュートが足らない。繋ぐのがメインになっている。10本繋いで1点で全然いいのに」
廣末「全然それでいいんですよ。数打って入れればいいんです。けど、数もないし点数もない」
近藤「結局、余っちゃって変なところで取られてカウンターみたいな感じで」
廣末「PKも、絶好のチャンスかといえば、別にそうでもない。取ってもらえてラッキーぐらいのところだったし」
近藤「だからやっぱりシュートを打ちにいかないと。打っとけシュートじゃないけど、相手のGKも打ってこない選手には準備しないからね」
廣末「打たないと怖くないですよね」
近藤「そう。やっぱりシュートは、前半で5~6本はアベレージ打たないと。下手したら10本ぐらい打たないと。そのうち1点取れれば。いまの陸なら2点取ってくれたら守れるよね」
廣末「守備陣はとりあえずゼロで終わらせることだけ考えないと。もうずっと失点していて…」
近藤「先制点取られるとキツイね」
廣末「ここ6試合で何失点してるかわからない。これはチーム全体としての課題であり、僕の最大の課題でもあるので。しっかりそこは反省します!」
FC東京U-23の次の試合は、アウェーのカターレ富山戦です。9月1日土曜日午後6時30分キックオフです。そして次のホームゲームは9月16日(日)、江東区夢の島競技場でSC相模原を迎えての一戦、午後2じキックオフです。
この試合では、クラブサポートメンバー等の会員の方を対象に、ストレッチャーパーソンを募集しています。公式サイトの募集要項をよく読んでご応募下さい。
なかなか勝てないFC東京U-23ですが、選手一人一人は着実に成長して、トップチームや年代別代表で活躍しています。その成長の過程をぜひ、お見逃しなく。
8月25日(土)のザスパクサツ戦のボールパーソンは、クラブサポートメンバー等の会員の皆様。20周年記念特別企画として募集されました。