【4】「貯金」より「返済」が先!<宇宙貯金で徳を積む?>
最近、何故かよく他人の落とし物を拾うんです。
どれもよく似たシチュエーションで、私の横をすり抜けて走っていく人が、目の前で何かを落とすのだけれど、それに気づかずに走り去ろうとする…というもの。
しかも、だいたいが高価そうなものや大事そうなもの。取材後のデータが入ったUSBメモリ? とか、お財布とか、スマートフォンとか…。
落としたのを目撃した私のほうが慌ててしまって、拾って必死にその人を走って追いかけるのです。
追いついて、ぜいぜい言いながら落とし物を渡すと、相手は最初まずすごくびっくりして、そのあと「あっ、すみません!」って言って受け取ってくれてそれで終わりなのですが。
2週間ほどの間に4回もそんなことがありました。
全部男性。いずれも素敵な人だったけれど、そこから恋が芽生えるような展開は一切なし(←誰もそこに期待していない)
で、そんなことを話したら「徳を積んでるねー」って言われました。
どうやら、他人を助けたり、喜ばれることをするなどいいことをすると、いつか何かの形で自分に良いこととして返ってくるらしいです。「宇宙の貯金通帳に幸せの貯金♡」なんて言う人もいるみたいです。
なるほど。
けど、私にしてみたら「はあ? 意味わかりません!」
「徳を積む」って、そういうことじゃないんじゃないのかなあ…。
じゃあ何? 返してもらうことが目的で喜ばれることをしているの?
いいことしたら気分がいい、と言うところまではわかるけど、なんでそれをわざわざ「貯金」?
いやいやいやいや、むしろ逆でしょう?
普通に生きているだけで誰かの力を借りているわけだし、いつだって助けられているはず。もしかしたら、自分が自覚していないだけで誰かにものすごく迷惑をかけてしまっているかもしれないし、誰かが自分のためにしてくれた善いことに、気付けずにいることだってあるかもしれない。
だから、どんどん積極的に「返して」いかなくちゃ!
貯金とか言ってる場合じゃないですよ。
それ以前に、目の前で誰かがお財布やらスマートフォンやら落としたら、拾ってあげるのは普通のことでしょ?
なに当たり前の行動に付加価値つけてるんですか。
精神的なもの、目に見えるもの以外の価値を大事にするのは素晴らしいことだけれど、「何か違うんじゃない?」って思うことが多すぎる…。