'21.4.7 SEPT×STU48「Selfish amity’s」有観客公演@船上劇場 所感 [2021年制作記事]
2021年4月7日水曜日。
今回もまた、僕は今住む北九州・小倉から広島へ向かいました。
※ちなみに2日前の5日に広島から帰ってきたばかり…
今日は船上劇場STU48号にて、SEPT×STU48「Selfish amity's」(以下セルアミ)の初めての有観客公演です!
【参考過去記事】
なお、僕がセルアミを見たのは昨年11月の配信で2期生版の1回のみで、1D3期のほうは全く見ておりません。
その前提でお話をさせていただきますので、あらかじめご了承くださいませ。
さて、まず今回のセルアミ公演においての特徴は、やはりこの2つでしょう。
①船上劇場で有観客公演
②1D3期と2期のメンバー混合
そして今回の出演メンバーは下記の通り。(敬称略)
1D3期:今村(アン)、沖(ニーナ)、門脇(チヨ)、瀧野(ノナ)
2期:池田(サラ)、尾崎(フォウ)、工藤(フユ)、田村(リウ/石田千穂代役)、南(ティオ)、立仙(スイ)
先日5日に石田千穂さんが活動休止を発表したため、2期版でリウ役を演じていた田村菜月さんが代役となりました。
というわけで、感想をつらつらと書いていきたいと思います。
2人のアン ~今村美月と原田清花~
今回のブログの主題です笑
先述の通り、今回初めて1D3期メンバーの出るセルアミを見たのですが、正直に言うとキャプテン・今村美月さんの役作りや演技が完璧でした。
劇中でもリーダーとしての役なのですが、当然役柄と彼女自身それぞれの消えゆく船への想いが交錯して、時折涙も見せるその姿は、もはや彼女自身と役そのものが融合したかのようでした。
それは当然、STU48に1期生として初期から参加し、昨年からはキャプテンとなり、STUをずっと引っ張ってきた彼女だからこそ為せる技なのでしょう。
「非の打ちどころがない」とはまさに彼女のためにある言葉。
僕はその彼女の演技を見ているほどに、2期生版で同じアン役を演じた推しメンこと原田清花さんのことを重ねてしまいました。
セリフはもちろん一緒なので、11月に見た原田さんの姿が目に浮かんで仕方がありませんでした。
そしてそれと同時に、「さやかりんはこんな大役を背負っていたのか…」と、原田さんが感じていただろうプレッシャーがどれほど強烈だったかを実感しました。
STU48号を待ち望む日々、STU48号でで過ごした日々が圧倒的に長い1D3期のほうが、もちろん船に対する想いも強いはず。
コロナ禍ということもあって2期生が船で過ごした時間も多くなく、どう考えても絶対的な年月の差がそこにはある。これは仕方のないこと。
そしてキャプテンという任に当たっている今村さんに対して、まだ研究生のひとりとして活動している原田さん。
キャリアという意味でも、同じく絶対的な差が存在している。
原田さんも、セルアミ初披露の前はずっと悩んでいる様子でしたし、プレッシャーもものすごかったと思います。
いや、むしろこれでケロっと演技できてしまうほうがたぶんどうかしてる。
だけど、僕が見た原田さんの演技は、想像を遥かに上回ったとても素敵なものでした。
むしろこのプレッシャーの中でよくぞここまでの演技をやり抜いたものだと、推しメンを誇らしく思うことができました。
このアンという役に対して今村さんが絶対的なポジションにいることは、おそらく誰もが認めるところかと思います。
正直なことを申しますと、僕もそう思います。
ただ、その今村さんに肉薄して、原田さんも素晴らしい演技でアン役を演じていたことだけは、ここに特筆したいのです。
推しメンというひいき目は少しあるかもしれませんが。(唯一の画像挿入があるぐらいなので笑)
観客を巻き込んだ「セルアミ」
今回は有観客でのセルアミ公演でした。
そして、SEPTさん側から事前に以下のようなツイートがありました。
演劇だと思っていたセルアミ公演にライブシーンを交えていたことに驚いたのは、前掲の記事でも書きました。
観客を入れるにあたり、演出側から「ライブシーンのみ応援グッズ使用可」ということで、それ以外の演劇パートでは使用できないように制限がありました。
僕個人としては、公演の雰囲気を壊したくないので「いっそライブシーンもグッズ無しでいいんじゃないの?」と思いました。
実際、ライブシーンの前後で観客席でペンライトのスイッチをオンオフするのは少し滑稽に思えましたし、タイミングが遅くて「まだ点けてるの?」と思うところも散見されました。
ライブパートは一番虚実入り乱れるところですし、とはいえ「STU48メンバー」を演じているとは言ってないので難しいのですが、まあどう考えても現実のSTU48号にまつわるお話だし…と以下無限ループです。
ただ、この世界観の中に観客が入り込むために、ライブシーンでグッズを使うのはアリなのかなと思いました。
グッズを使わなかったら本当に演劇を見るだけのものになりそうなので、そういう意味では観客の当事者化というか、巻き込み型の演劇にできるのは面白いのかなと。
混合メンバーならではの組み合わせと見所
今回は石田千穂さんが休演で田村さんが代わりに出演となりました。
それなので、1D3期と2期の比率が半々だったものが4:6となり、石田千穂さんの演技も見てみたかった僕としては少し残念なところがありました。
(元推しなので)
(元カノみたいに言うな)
しかしながら、僕は田村さんのリウはかなり好きだし、田村さん自身のキャラとすごくマッチしていて良い役だなと思います。
見てないので何とも言えないのですが、あのリウを石田千穂さんが演じるというのが正直あまり想像ができなくて…
そんな中、沖さんの演じたニーナはすごく印象深かったです。
先ほど石田千穂さんとリウのミスマッチさを取り上げましたが、それこそ沖さんの普段のキャラからするとニーナというのは割とミスマッチ側だったと思うんですよね。
ニーナはムードメーカーな感じで、場を盛り上げたり時に笑いを誘ったりという、一見すると沖さんには無縁そうなキャラですが(何気に失礼)、いざふたを開けてみれば全く違和感が無い演技でした。
これも沖さんの演技力かと思います。
それと、混合になることで先輩後輩の逆転現象が起こるのは、なんだか不思議でした。
特に尾崎さんは2期とはいえ年長側なので、先輩側での演技は真に迫るものがありました笑
尾崎さんの演技は2期初回でも見ましたが、今回は感情の抑揚というか乗せ方が少し変わって、より自然な感じになって良いなと思いました。
声のトーンもあってか大人びた雰囲気がしっかりあって、僕の中では尾崎さんかなり評価高いです。
それと個人的に好きだったのは、門脇さんと立仙さんのチヨスイコンビ。
基本的に2人1組で行動するコンビですが、門脇さん自身のキャラと同じく茶目っ気のあるチヨと、ただただかわいい立仙さんのスイのやりとりは、見ていて飽きることなくひたすらに微笑ましかったです。
特に立仙さん、1日にユニット公演で四国ガイドを見てからというものの、べるしぃさんランキングで上位に急上昇しているとかそうじゃないとか…
瀧野さんのノナについては、2期の田中さんのノナとはまた違って自然体で面白いなと思いました。
過去ずっとセンターだったというところで「売れっ子」と揶揄されるノナ役に抜擢された…かどうかは知りませんが笑、何事にもストイックな感じは瀧野さん自身から溢れてくるものもあったかもしれません。
また、一人で練習をするシーンではまさかのサックスを持っての登場で、ちょっとゴゴリバ思い出してエモくなりました…
工藤さんのフユは相変わらず面白かったですが、甲斐さんもキャラ的に似た感じかなと思うので、甲斐さんのフユも一度見てみたかったなと思いました。
また池田さんのサラはセリフが少ないものの、池田さんはやはりその抜群の歌唱力がライブパートの屋台骨になり、生歌に厚みが増してよかったです。
南さんも同じくセリフは少なかったものの、要所要所で存在感を表していて、喋らないからこその演技でしっかりと場を作っていました。
それと、これまでにもあったのかもしれませんが、現実のメンバーの小ネタをちょこちょこアドリブ?で入れ込んでくるあたり、笑いを誘っていて良かったですね。コンプライアンスとか笑
船を降りてから始まる、新しい未来
前掲の以前の記事でも書きましたが、「STU48号の退役」というリアルとの交錯が、このセルアミの見どころというべきものかと思います。
そのSTU48号を舞台にした公演をSTU48号で見ることができた。それはこの上ない幸せでした。
やはりこの広島港で公演を見る機会が多かったのですが、僕としてはおそらく広島港ではこれが最後になるものと思います。
この港に当たり前のように停泊していて、来ればだいたいその姿があった。
船に乗るのが楽しみだった。ここに来れば楽しい時間だけが過ぎていった。
そんな当たり前だった場所が、当たり前ではなくなってしまう。
STU48号のそばを去るとき、この寂しさや喪失感をふと懐かしく感じました。
その感覚は何なのだろうと考えた時、ああ、これは学校を卒業するときに似ているな、と思いました。
この船を卒業するのは、メンバーだけではない。
関わったスタッフさんや、何より僕たちファンもこの船を卒業する。
ここはまるで学校のような場所でした。
青春時代というやつを過ぎてしまった僕たちも、いっときの青春を味わえる場所でした。
僕らの未来も、卒業したってまだ先にずっと続いていく。
そこに年齢なんて関係がない。
この船に関わった全ての人が、また新しい未来へと足を進めていくのです。
僕の広島でのSTU48号の最後が、セルアミ公演で良かったです。
この思い出を胸に抱えながら、新しく未来へ進むSTU48を見届けていきたいと思います。
(了)
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