五島市を揺るがす問題と地域の信頼回復への道
ここ最近、五島市の抱える課題が表面化しています。2018年からの移住ブームの影響で「移住者が幸せになれる島」としてメディアで積極的にアピールされている一方、島内には多くの問題が残っているのが現実です。
1.五島市消防局のパワハラ問題
特に注目を集めているのがパワハラ問題です。五島市消防局のパワハラ問題がNHKで全国ニュースとして取り上げられ、パワハラ行為を告発しようとした人への人間関係の切り離しといった問題も明るみに出ました。
パワハラには暴力行為も含まれており、これは刑法208条(暴行罪)に該当します。罰則は2年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金、または拘留・科料です。
しかし、五島市は暴力行為を行った者に対して刑事告訴を行っていないようです。この件について、市長に宛てた手紙の返答はありましたが、内容は公表されていません。法治国家としての対応が問われる事案であり、不安を感じざるを得ません。
また、暴力行為の犯人を隠匿した場合には、刑法第103条の犯人隠匿罪に該当し、3年以下の懲役が科せられる場合もあります。
2.五島市出身の政治家による問題点
さらに、五島市出身の政治家にも複数の問題が見受けられます。
自民党の裏金問題で注目された谷川弥一氏は、政治資金規正法違反(虚偽記載)で東京地検特捜部により略式起訴され、罰金100万円と公民権停止3年の略式命令を受けました。
また、現長崎県知事の大西賢吾氏も五島市出身で、公職選挙法の買収などの疑いで刑事告発されましたが、10月8日に嫌疑不十分で不起訴となりました。このように、なぜ五島市出身の政治家が刑事告発を受ける事態が相次ぐのか、不思議に感じます。
一方で、前長崎市長の田上富久氏も五島市出身です。2007年4月17日に伊藤一長 前長崎市長が暴力団に射殺された後、後任として4期16年間務めました。
しかし長崎市の人口減少は止まらず、2010年に約44万人いた人口が約38万人まで減少し、全国的にも人口減少率がワーストクラスとなりました。田上氏は前述の2人とは異なり、刑事告発されるような問題は起こしていませんが、市政については賛否が分かれています。
まとめ
離島特有の課題として、少数派が「一括り」にされてしまう問題が挙げられます。五島市には誠実で信頼できる人々も多くいますが、五島出身の有名人が問題を起こすと、「五島の人は信用できない」といった偏見が生まれるリスクがあります。
地域課題の適切な認識と透明性のある対応が、五島市の信頼回復には不可欠ではないでしょうか。
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