[Dr. Izzy Report] 行き着いた先に、何もなくても
まえがき
はじめまして、べるという者です。
本稿は、ナツ様(@unfinisheddaisy)主催の企画「Dr. Izzy Report」の参加記事となります。
お声掛けいただきありがとうございます。
企画の概要、他の執筆者様の記事はこちらのトレイラーから。
さて、今回私が担当するのはDr. Izzyの掉尾を飾る『Cheap Cheap Endroll』である。
2022年に行われた“kaleido proud fiesta”、“fiesta in chaos”両ツアーでアンコール1曲目として披露され爆笑を掻っ攫ったことも記憶に新しい。
この曲がもたらす、チープな結末とは。
エンディング
午前3時。
12時を過ぎ、魔法が解けた我々は日常の世界へと帰る。
ライブ中は”共犯関係”として存在していたが、そこに絆なんかはないのである。
UNISON SQUARE GARDENは「苦しんでいる君が前を向けるように願っているよ。僕たちは歌っているだけだけどね。」というスタンスを徹底している。
Dr. Izzyというアルバムにおいてもそれは同じだ。
『8月、昼中の流れ星と飛行機雲』『フライデイノベルス』の2曲で「君」が大切な存在であることを感じさせ、続く『mix juiceのいうとおり』では聴く者を勇気づけるような温かい歌詞が歌われている、というこの一連の流れ。
このままで終わってしまうと、ユニゾンと我々との距離が近づきすぎている状態になる。
そこで差し込まれるのがこの『Cheap Cheap Endroll』という曲。
12時を過ぎても帰って眠らなかった、距離感を保たないやつらに対しての線引きを始めるのである。
というのも、この頃のユニゾンは『シュガーソングとビターステップ』が大ヒットし、一躍知名度が上がった時期だ。
知名度が上がれば、色んな考えを持つ人たちが現れる。
この曲ではそれを様々な文化に喩えている。
様々な考え方を持つ人々がいれば、中にはユニゾンのスタンスにそぐわないような「偉そうなやつ」や「勘違いなやつ」も現れるだろう。
そんなやつらの名前を除外した結果、空っぽのエンドロールが出来上がる。
距離感を保つためのこの線引きこそがUNISON SQUARE GARDEN。
どこまで行っても我々は他人なのだから、エンドロールに載る名前は無い。
近づき過ぎず、ちょうどいい温度感でいられる人たちはどんどんハマっていくのだ。
こうして迎えるチープな結末。
けれど我々にとってこれほど心地良いものはない。
おまけ
いつもの手癖で妄想セットリストを。
Cheap Cheap Endrollの世界観の拡大。
解釈、演出の妄想等 as you like…
お読みいただきありがとうございましたっ!!
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