投資主体別株式売買状況を見て狂乱の8月前半を振り返る
東証プライム 誰が買って、誰が売った(売らされた)のか
売買動向は、データを拾うのが面倒な上、結果がはっきりしないことも多いため、敬遠されがちです。
ですが歴史に残る大暴落と大暴騰の際、誰がどう動いたかを知っておかなければと思い、このたび資料を漁ってみました。
8月5日から8月9日までのプライム市場の投資主体別売買高
海外投資家 495,397百万円 かなり買越し。(今年4番目)
法人 794,225百万円 買越し
うち信託銀行(年金) 217,101百万円 かなり買越し。(今年4番目)
個人現金買い 302,797百万円 買越し
個人信用買い -358,132百万円 売越し
参考 日経平均株価 前週比 −704円(−2.6%)
資料によって微妙に数値が異なるのでざっくり考えることにします。
日経平均が下がっている時、やはり海外投資家(機関)や年金機構は買ってきていました。クジラが動く通りに動きたいですが、なかなか難しいです。基本的には、この週はみな買っています。
ただし個人の信用買いが焼かれていることが確認されました。この週は値動きが激しすぎて、結局、週足で見たら704円しかマイナスでなかった事に改めて驚きました。
8月13日から8月16日までのプライム市場の投資主体別売買高
海外投資家 187,207百万円 買越し。(バカンスか?)
法人 294,618百万円 買越し
うち信託銀行(年金) 29,107百万円 買越し。
個人現金買い -311,250百万円 売越し
個人信用買い -92,856百万円 売越し
参考 日経平均株価 前週比 +3,037円(8.67%)
海外投資家も年金も買い越していることが解りました。しかしながら個人は売越し…。利益確定もあると思いますが、典型的な「機関が買って個人が売らされる」展開になっていました。
ところで前週の週末に買い、この週末に売るだけで8.67パーセントも利幅が取れていたんですね。お盆ですが勝負どころだったのか…。2番底警戒してた。(涙)
総括ですが、3週前、2週前と機関は買越していました。先週も302円騰がってますし、先週、今週も機関は買い優勢ではないかと思います。(先週の売買動向の統計は木曜日以降にならないと判りません。個人投資家はこの点が不利です。
追加 先週は売越しでした。空売り比率で売越しを分析した記事があるので参考になればと思います。
しかしやはり目線は上で良いのでないでしょうか。