【前編】スコープ3とは?15のカテゴリを解説
「スコープ3とはどういうもの?」
「スコープ3の15のカテゴリって?」
とお悩みではありませんか。
スコープ3とは、企業の事業活動において関わる一連の流れのうち、自社以外における温室効果ガス(GHG)排出量のことです。
今回はスコープ3について前編・後編に分けて解説します。前編ではスコープ3の概要とおすすめの算定方法、後編ではスコープ3の削減方法をまとめました。
スコープ3の理解を深める参考にしてください。それでは見ていきましょう。
スコープ3とは「サプライチェーン排出量」のうちスコープ1、2以外の間接排出量
スコープ3とは、「サプライチェーン排出量」のうちスコープ1、2以外の間接排出量を指します。
サプライチェーン排出量とは、企業の事業活動における原料調達・製造・物流・販売・廃棄などの一連の流れ(サプライチェーン)で排出される温室効果ガス(GHG)の量です。自社だけでなく取引先や消費者まで含んだ排出量を意味しています。
スコープ3は自社以外の上流、下流の工程で排出される温室効果ガス(GHG)量を指します。上流における原材料の調達や製品の輸送・配送、従業員の通勤などに伴う排出、下流における製品の使用や廃棄などによる排出が含まれます。
スコープ3の15のカテゴリ
スコープ3には以下、15のカテゴリがあります。
スコープ3の算定が難しい理由
スコープ3はサプライチェーン排出量のなかでも算定が難しいと言われています。下記の2つの理由をまとめました。
計算に必要な情報を用意しにくい
自社で決めなければならないことが多い
1.計算に必要な情報を用意しにくい
スコープ3の算定が難しい大きな理由として、計算に必要な情報を用意しにくいことが挙げられます。
スコープ3は自社以外の上流・下流における排出量であるため、計算に必要な情報の多くが社外にあるのです。より精度の高い排出量を算出する場合、サプライチェーンの各事業者に情報提供を依頼しなければなりません。
しかし、企業によっては社内にどのような情報があるのかを把握していないことも多いです。そもそもを持っていないケースもあります。情報の収集には各関連部署の協力を仰ぐ必要があり、提供までコストがかかるため、断られる可能性もあるでしょう。
このようにスコープ3が自社以外の排出量である以上、算出に必要な情報が用意しにくい状況となっています。
なお、取引の物量や金額をもとに、業界の平均値である「排出係数」を参照して簡易的に算出することは可能です。ただし実際の排出量とは異なる可能性があります。
2.自社で決めなければならないことが多い
スコープ3の算定が難しいもう1つの理由は、自社で決めなければならないことが多いためです。具体的には以下のことを決める必要があります
どの程度の精度を求めるのか
どのような式で計算するのか
どのようなデータが必要なのか
どのような算定範囲(=データ収集範囲)なのか
データの加工方法はどうするのか
たとえば、スコープ3についてどの程度の精度を求めるのかは、算定目的によります。「排出量の実態把握のため」「削減活動のモニタリングのため」「第三者検証を受けるため」など、算定目的により必要な精度が変わるでしょう。
自社で決めなければならないことが多いということは、社内にスコープ3に関する専門的な知識が必要であることを意味します。しかし、社内でスコープ3の知識を持つ人材を確保することは容易ではありません。
スコープ3は算定が難しいためコンサルティングサービスの利用がおすすめ
スコープ3は情報収集の難しさや計算が複雑であることから、自社で算定するハードルが高いです。スコープ3の算定はコンサルティングサービスを利用することをおすすめします。
企業がスコープ1、2、3を合計したサプライチェーン排出量を算定する方法には、下記の3つがあります。
自社で算定する
ソフトウェアを利用する
コンサルティングサービスを利用する
このうち「自社で算定する」「ソフトウェアを利用する」は、必要な情報を自力で用意しなければならず、大変です。
コンサルティングサービスなら、「そもそもどのような情報が必要なの?」「情報収集の具体的な方法は?」「取引先や各部署の理解を得て情報提供の協力を仰ぐには?」などの悩みを幅広くサポートしてくれます。
「スコープ3の算定をサポートしてほしい」「サプライチェーン排出量の算定を一貫して支援してほしい」という方は、コンサルティングサービスを利用してみてはいかがでしょうか。
Believe Technology株式会社は企業の温室効果ガス(GHG)排出量算定をサポートするコンサルティングサービスを提供しています。「自社の温室効果ガス(GHG)排出量算定・削減について相談したい」という方はぜひお気軽にお問い合わせください。
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