
ベルギー|特別ではない長〜い政治空白
先月までニュースを見るたびに、ベルギーの首相のことを
“outgoing prime minister”
とよんでおり、何のこっちゃと思っていたんですが、
よくよく読んでみると
”既に退くことが決まっている首相“
のことを表現していたようです。
2024年6月の選挙で惨敗し、退陣することが決まっていたのに、長〜い議論を経て、昨日(25年2月3日)に首相Bart De Weverおよび内閣的なものが確定したようです。約7か月もの政治空白期間。
それにはベルギー特有の問題が関係していそうです。
例えば、
オランダ語圏とフランス語圏一方に優遇した政策にしないように、閣僚(14名)は両語圏から7名ずつ同数出す必要があり。
オランダ語圏の政党とフランス語圏の政党(ドイツ語圏も多少あり。)と分かれているので、政党数が多い。
なので、今回も5党連立政権で、ようやく下院150議席(12政党)のうち81議席を確保できたよう。
前回は7党連立!!
またベルギーは連邦制をしいていて、連邦政府のほか、各地域(フランデレン、ワロン、ブリュッセル)や共同体(オランダ語共同体、フランス語共同体、ドイツ語共同体)に権限を分けているので、それは複雑。。
頭がこんがらがってくる。
一言で言うと、性格も方向性も違う12人を無理矢理同じ家に住ませるのだから、そりゃお互いの合意に時間がかかる。
2010-11年には541日、前回の2019-2020年の政権発足には494日もの空白期間があったみたい。
なので、時間がかかるのはベルギーでは当たり前。誰も驚かない!
今回ベルギーも右寄りの首相らしく、移民問題へは厳しく対応するのと、社会保障や年金などを改革(国民にとっては改悪)していくそう。
また過去にフランドル地方の独立を叫んでいた人、さあ今後もベルギーはどうなるのやら。