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チーム《ザーメンステルク2020》の記録

昨日、宿敵クラブ・ブルージュに全部持って行かれて腰砕けになってしまったKAAゲント渾身のチャリティ・イベント《ザーメンステルク2020》であるが、

各方面に「通好み」なお遊びがいろいろあり、それはそれで面白かったし、だからクラブ・ブルージュが余計なことせんかったら、そうでなくてもネタに乏しい現況のベルギースポーツメディアがカバーしてくれたんじゃないかな?と思うと、まあ、不運というか間の悪さを思わずにはいられないのでもあるが。

その独特の面白さは、このコロナ禍下という現況にも非常に強く結びついているので、やっぱ書いとくべきだろうと判断した。

チーム《ザーメンステルク2020》のスタメン表&フォーメーションを以下に引く。

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背番号26 GK マギー・デ・ブロック(Maggie De Block)
彼女は内科医であり現在の健康保険大臣(Open VLD:フランダース自由党所属)、というプロフィールで、アンゲラ・メルケルと一脈通じるところもあると思う。マスクの効用については一貫して懐疑的。というか市民がマスクを買いに走るのを最小限に抑えて、医療現場に最優先で回すべきであると考えており、それは現在に至っても1ミリも変わってないらしい。

背番号14 右SB ワウテル・ベーケ(Wouter Beke)
現在フランダース政府福祉大臣(前政権では連邦政府経済労働大臣)、キリスト教民主党(CD&V)所属。

背番号32 右CB ステーヴェン・ファン・フフト(Steven Van Gucht)
ベルギー国立科学者会議Sciensano代表。コロナ関連の毎日の記者会見において、オランダ語圏の専門家の筆頭を務める。本稿では親愛の情を込めて「オレたちのファン・フフト」と言及している。そしてこれからもそのように言及し続けるつもりである。

背番号17 左CB ヤン・ヤンボン(Jan Janbon)
現フランダース政府首相、新フランダース同盟(N-VA)所属。
2016年3月にブリュッセルで同時多発テロが発生した時は、連邦政府の内務大臣だった。N-VAなのでフランス語圏には嫌われているようだが、実務家として優秀だし党首バルト・デ・ウェーヴェル(Bart De Wever)ほど、共和制主義を前面に出さないところも含め、実は結構な現実派&穏健派じゃねえの?と思わせるに十分。

背番号25 左SB ピエール・ファン・ダム(Pierre Van Damme)
アントワープ大学教授(伝染病・疫学専攻)。国家安全保障会議のアドバイザリーの一人。

背番号22 右ボランチ ヒェールト・メイフロイト(Geert Meyfroidt)
ルーヴェン大学教授(ICU専攻)。重症者受け入れのICU対応やトリアージュについて、コロナ禍初期からメディア露出が多い。

背番号19 左ボランチ ヘルマン・フーセンス(Herman Goosens)
アントワープ大学教授(細菌学専攻)。彼は民放への露出の方がやや多い。どちらかと言うと悲観的な側に寄ったコメントが多い(当社比)。

背番号9 トップ下 エリカ・フリーゲ(Erika Vlieghe)
アントワープ大学教授(感染学・熱帯医学専攻)。彼女も国家安全保障会議のアドバイザリーの一人で、フランダース圏メディアにあっては、後述するマルク・ファン・ランスト教授と拮抗する露出度を誇る(たぶん)。

背番号15 右WG ベン・ウェイツ(Ben Weyts)
フランダース政府副首相、教育・スポーツ・動物福祉大臣兼任。彼もN-VAなので基本的にフランス語圏から嫌われているので、施策を出してもいちいちやりづらそうだなあという印象はある。

背番号13 CF マルク・ファン・ランスト(Marc Van Ranst)
ルーヴェン大学教授(細菌学・疫学専攻)。国家安全保障会議の代表。

背番号5 左WG フィリップ・デ・バッケル(Philippe De Backer)
フランダース政府デジタルアジェンダ・郵政及びテレコミュニケーション関連事業担当大臣、Open VLD所属。

要するに、ここんとこコロナ禍絡みでフランダース語圏のニュース番組に露出が多い人らがスタメンに配されており、その人らの社会的な役割が、そこそこ反映されたポジショニングでありフォーメーションであり、ということになっている。

これは、ある程度のサッカー基礎知識を前提しているのは明らかである。で、それを踏まえてなぜこの人がこのポジションでスタメンなんすか?というのをもうちょっと掘り下げると、通常運行のサッカーを理解する一助にもなりそうな気がして来た。

…ということで分析は続く。続けても誰も着いて来ない感は満載であるが、
そもそも本稿は備忘録だから気にしなくても良いと思う(^^;

2020/05/18(月)公表のデータ

感染が判明し入院している人の数: 1.614(前日比+43)
のべ感染者数:55.559
新規感染者数:279
ICU収容患者数:342(前日比+3)
のべ退院者数:14.657(前日比+27)
のべ死亡者数: 9.080(+26が病院、+12がWZC(うち陽性確定は75%):計+28)

 「週末効果」(Weekend-effect)という英語外来語が、フランダースのオランダ語報道でも定着してしまった感がある。
要するに、月曜のデータは低めに出て来るけど安心して良いわけじゃないんだからね!というのも、前提認識として共有されて来たのかなあ、ということだ。

…けど、例えば明日、数値がいきなり全部爆上がりしてたら、専門家の皆さんはうろたえるだろうし、オレらも良い気はしないよねそれはね。


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