桜坂しずくについて、ただ語りたい
こんにちは、ベヒと申します。
アニメで桜坂しずくのお話が描かれる前に、スクスタでの彼女に魅せられている身として彼女について改めて考えてみたいと思い本記事を書くことにしました。
よければお付き合いください。
1.はじめに
本記事では「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS(スクスタ)」で描かれている桜坂しずくの描写について、自分なりの考察や彼女の魅力を書いていきます。
そのため、他媒体での描写とは矛盾する部分や解釈違い等があるかもしれませんがご容赦ください。
それでは始めていきたいと思います~
2.桜坂しずくにとって「演じること」とは
桜坂しずくを語る上でまず欠かせないのが「演じること」ですね。しずくは演劇部として練習をしている時はもちろん、幼い頃から物語を読んでいるときに登場人物を頭の中で演じ、果てには自分自身が登場人物となっていました。
話を読んでいくうちに感情移入だけではなく、物語の世界に自らが入り込んでいこうとする。この事は純粋に楽しいからやっていることだと、後にはっきりと彼女は言葉にしています。
幼少期から無意識に考えてしまう、行ってしまう楽しいことってそんなあるのかな?と疑問に思っていましたが人間一つくらいあるんじゃないかなと。
僕自身は考えてみて、ゲームが該当しました。幼少期に初めてテレビゲームに触れて衝撃を受けた日以降、TCGやボードゲーム、ソーシャルゲームなど他のゲームも触れていきゲームに関して考えなかった日はおそらく数える程しかありません。
そして自分ではない誰かの話や空想の世界、物語が大好きな彼女。そんな彼女が楽しいものにより深く触れようとするために無意識で行う事は「考えること」ではなく、感情移入の果てに「演じること」でした。
桜坂しずくにとって他のものを「演じること」はありのまま、自然な姿である。そういう風に感じています。
大好き、というのは勿論として彼女にとって「演じること」は明日の献立を考えるのと同じくらいしずくにとって自然。生きていく上で衣食住以外にも芯がある所はとても人間味を感じますし、僕自身強い共感があります。
3.「しっかり者の優等生」桜坂しずく
「しっかり者の優等生」というカードがあるように、彼女は基本的には真面目な娘です。勉強も数学以外は平均以上にでき、団体スポーツには苦手な球技であってもしっかり取り組む。人付き合いも真面目で、誰に対しても丁寧口調で接して待ち合わせの時間などはしっかり守ります。
かすみを叱ったり宥めたりしてる印象は特にあるかと思います。
ただ、そんな優等生の自分を忘れてしまうものが多々あります。その一つが「物語」ですね。
物語そのものや登場人物について話すときの彼女はとてもノリノリで、相手の話を聞いてないことは日常茶飯事。普段の彼女ならまず気づくかすみの嘘にも気付かず一緒にマクベスの公演を見に行かないかと誘うほどです。
他にも練習の休憩時間を過ぎても自分の考えたおままごとの設定について話し込んでしまうこともあったり、人が変わったかのような印象を受けるシーンが多々あります。
また、「あなた」にしずくちゃん節とも言われているポエムも印象的です。
このポエムは物語や演じることについての魅力を語る時に留まらず、内浦の風景を語るときや花丸のライブを見た感想などでも素晴らしい!の一言で終わらせず彼女の独特な表現でその魅力について語ってきます。
また、苦手な球技である卓球の練習を千歌としたときも、千歌のアドバイスのおかげでラリーが上手くできるようになったことに感動したと思えば突然スポ根キャラを演じていた時もあります。
燃えたぎる魂をピンポン玉にこめて届ける、というのもしずくちゃん節を感じさせますね…
こういった風に好きなことや感動したものについて話す時は「しっかり者の優等生」ではなくなり、熱く語るようになる桜坂しずく。
では、彼女の本性は「しっかり者の優等生」ではないのか。そう考えていたときもありましたが今ではこう思っています。
「しっかり物の優等生」を演じているが、強い衝撃を受けたものには一言だけで終わらせず、如何に素晴らしいかを伝える。その際には物語を見た、演じたことで生まれた様々な「桜坂しずく」が自然と出てきてしまう。
「しっかり者の優等生」を演じているのであれば、本当の自分ではないのではないか、確かにそう捉えられてもおかしくありません。
しかし、彼女はこの世界を「演劇そのもの」として考えています。
自分が「しっかり者の優等生」を演じようとして動き、他の人から真面目な人だと思われれば人生という舞台の上では間違いなく「しっかり者の優等生」ではないでしょうか。
実際かすみを始めに周囲からは真面目と思われていますしね。
また、後にも触れますが彼女はスクールアイドルとして様々な理想のスクールアイドルを創り出し演じています。その様々な自分を演じることを日常生活では無意識にやっている。普段とは違う桜坂しずくが出てきた時、千歌からは変なスイッチが入ってるとも言われていました。
優等生とはまた別のしずくちゃん節を筆頭に、強い衝撃を語るのに一言で終わらず様々な表現方法を用いる彼女が出てくる。そうさせるのは幼い頃から様々な物語を見て、登場人物を演じたことにより感受性が人一倍豊かになっているからと見ています。
「演じること」は彼女の性格を形成する上でもやはり大切なものであるなあと感じますね。彼女そのものと言っていいかもしれません。
ただ、「演じること」だけではない桜坂しずくもいます。
特に描かれているのは自分への自信の無さです。
自分以外のどこか魅力ある登場人物を演じ続けており、空想の世界を愛する彼女。それゆえ自分自身の事について深く考えたことはなかった。
考えたことが無いものに自信を持てる人というのはそうはいないと思います。そんな彼女が個々の個性を表現する場であるスクールアイドルになろうとしたのは一種のあこがれがあったのかもしれません。
ただ、そんなスクールアイドルの場でも彼女は自分の個性を表現するのではなく「演じること」を自然と選んでいました。どうしてそうなったのか、紐解いていきたいと思います。
4.理想のスクールアイドルを「演じること」
桜坂しずくにとってスクールアイドルとは個性を表現する場であり、自分が将来女優になるために必要不可欠な場所として考えています。
みんなを感動させるスクールアイドルは見たものを感動させる演劇に近しい部分があると感じたのでしょう。
また、それぞれ違う目的があるがスクールアイドルとして上を目指す夢を持ち切磋琢磨する仲間、ライバルがいることも彼女にとっては刺激的なんでしょうね。
演劇部には全員で同じ舞台を完成させる仲間はいてもライバルはいないのかもしれません。将来女優として大成するため、他の人よりも自分を舞台の上で輝いて見せる必要がある彼女にはスクールアイドルの活動が必要であるのかなと。
そして彼女はスクールアイドルの舞台でも「演じること」を自然と選んでいました。しかし、理想のスクールアイドルを演じていた彼女の観客からの評価は他の同好会メンバーと比べて低かったです。
そこで彼女は自分自身や「演じること」について初めて向き合い、「演じること」に自分が見せたいものを込めることが如何に大切であるか気づきました。
今までの自分が間違っていたことに真っ向から向き合い、答えを出す。自分に自信がない彼女ですがそんな中で折れない強さも持っていることがわかりますね。
そして、自分自身ではなく理想のスクールアイドルを見せていたこと。最初は自信の無さから無意識に自分を隠すように他の人を参考にした理想のスクールアイドルを演じていたように感じました。
後に「演じること」こそが自分らしさであり、何よりも大好きなことに彼女は気付きます。
そして自分が考える理想のスクールアイドルがどんな娘なのか、表面だけでなく内面をより深く考え1人の人間として創り出し、演じるようになりました。
創作というものは少なからず自分がこうありたい、こういうのを見てみたいという感情が入ってできるものだと思います。ですので、自分が内面まで考えた理想のスクールアイドルを演じることは彼女自身の感情も内包するようになったのかと。間接的ではありますが、スクールアイドルとして「演じること」だけに留まらず自分の感情を表現できるようになったといえるのではないでしょうか。
また、そもそもとして理想のスクールアイドルを「演じること」について向き合う前、当初から舞台を見ている人にスクールアイドルをしていく上で無意識に「演じること」を通して伝えたいものがあったと思っています。それは何かになりきる、「演じること」が楽しいという気持ちです。
優木せつ菜のように大好きという感情をありったけに叫ぶスクールアイドルも身近にいます。しかし、しずくちゃん節を始めに彼女は文学的表現、ポエムを用いて好きなものについて語る一面を持っています。
桜坂しずくにとって、理想のスクールアイドルは舞台上での最高の表現。だからこそ理想のスクールアイドルを通して、演じることが楽しい、心から大好きという気持ちを無意識に伝えようとしているのかなと。
そして彼女の舞台を見て何かを演じることは楽しそうだな、やってみたいと思う人が現れたら、それは桜坂しずくにとってこれ以上なく嬉しい事なのではないでしょうか。
5.桜坂しずくと「あなた」との関係
スクスタの主人公でもあり、分身でもある「あなた」。そんな「あなた」との関係も桜坂しずくにとってとても重要なものです。
桜坂しずくにとって「あなた」が大きな存在になった転換点、それは大きく3つあると思っています。
まず、1つ目は彼女自身が「私の人生、二度目のスタート」と称していた「あなた」がスクールアイドル同好会に再び桜坂しずくを連れ戻した事です。
自分の実力が足りないと思い、演劇部で武者修行をしていたという彼女。1人同好会に残っていたかすみと一緒に練習しなかったのは、自分への自信の無さだけでなくギクシャクしていた同好会メンバーへの気まずさもあったのかもしれません。
しかし、ひとり迷いこんだ桜坂しずくを照らす一筋の光、それが「あなた」でした。
スクールアイドルを好き、一番近くで応援したい!という気持ちだけで同好会を復活させようとする「あなた」。何度も彼女の参加する演劇を見に来てくれて最終的に同好会へ連れ戻してくれた「あなた」の姿は桜坂しずくにとって正にヒーローのように見えたのではないでしょうか。
そして、2つ目は彼女が幼い頃から設定を考え、今でも大好きだったおままごと。その設定を心から面白いと思ってもらえたときです。
彼女にとって物語は読んで「演じること」はもちろんですが、創って「演じる」ことも大好きでした。しかし、考えるのが楽しくて他の友達には難解すぎる設定にいつしかなっていました。
しかし、「あなた」はそんな設定を面白そうだと素直に告げ、また一緒に遊びたいと言ってくれる人でした。
誰とも遊んでくれなかった不安な気持ちも含めて、彼女にとって自分の物語を初めて肯定された瞬間、桜坂しずくにとって「あなた」は自分の感性を分かってくれる、そして自分を肯定してくれる存在だと思うようになったのではないでしょうか。
そして3つ目は彼女のステージが桜坂しずくではない別のスクールアイドルを「演じていること」に「あなた」が言及したときです。
最終的には「演じること」こそが自分らしさであることに気付けたのですが、何故理想のスクールアイドルを演じていたのかを「あなた」に言われるまでは疑問に思ってもいませんでした。
これによって、桜坂しずくは初めて自分と向き合うことになり、彼女なりの答えを得ることができました。そしてその道中、共に悩んでくれた「あなた」の事を自身よりも自分の魅力を理解してくれてる存在だと思うようになったのではないでしょうか。
また、彼女のダンスや歌などの技術に対する努力は認め、技術を磨くレッスンだけではなく考えることについての大切さも間接的に教えていました。
おままごとの役としてあげていましたが、桜坂しずくにとって「あなた」は「主人公=自分を導く魔法使い」と思っているのではないかと感じます。
また、桜坂しずくといえば「あなた」にナデナデしてもらったりと随分甘えている印象があります。
「あなた」とデートのプランを練ったときも彼女の大好きな舞台などではなく、スイーツやショッピングを楽しもうとしていました。
予定は潰れちゃいましたが、「あなた」から「しずくちゃんと一緒にいることが楽しい」と言ってもらえたり彼女のお気に入りのスポットには行けたりと演劇やスクールアイドルの事は忘れて随分と満喫していますね。
しかし、他の同好会メンバーに対しては、一緒に遊ぶときも演劇やスクールアイドルに関わるものを選ぼうとしているようです。
どうして「あなた」と遊んでるときとまでは行かないにしても、純粋に演劇やスクールアイドル関連以外で自分が行ってみたい場所を同好会メンバーには一緒に行こうと提案しないのか。
それは、同じ舞台に立つ仲間、ライバルでもある同好会メンバーの前では自分が「しっかり者の優等生」であろうとしており、甘えた所は見せないようにしているのではないのかなと思っています。
また、舞台の練習で上手く言えなかったセリフの練習相手を演劇部の仲間ではなく「あなた」に頼んでいました。
「ちょっと、恥ずかしくて」の部分、「あなた」は顔見知りの演劇部相手だからと考えていました。しかし、桜坂しずくにとっては出来ない部分を見せ続けるのは仲間の演劇部相手でも避けたいことだったのかなと。
将来、女優として活躍するためには同じ舞台に立つ人に弱い部分ではなく強い部分をなるべく見せたい、「しっかり者の優等生」であろうとしているのはそういう部分もあるのかなと捉えています。
そして、「あなた」は同じ舞台の上に立たないが、桜坂しずくを最も理解している存在。だから弱音も吐き、甘えさせてもらうが舞台の上で輝く、桜坂しずくと理想のスクールアイドルを誰よりも近くで見てほしい。
この、桜坂しずくと「あなた」の関係は美しい物語の女優とマネージャーのような関係であるように感じています。やがてひとつの物語、キズナエピソード20話「starting」を始めに、そんな一言では表せないかもしれませんね。そして僕はこの関係が何よりも好きなので今後もスクスタでどんな彼女との関係が描かれるか、楽しみです。
6.おわりに
ここまで長かったですが、お付き合いありがとうございました!
少し雑な面もあったかもしれませんが、自分の想いをかけたかな、と思っています。
記事内では桜坂しずくの心情面に関して、自分が好きな点について考察込みで書きました。
(見た目はまず茶髪テールが大好きだし、すぐムスっとなる所や目を輝かせたりする所、前田佳織里さんの演技も合わせて声も好きだったりもう色々大好きなのですが。)
あと、本筋とは外れるのですがもう一つ書きたかった好きだなあと思うところがあります。
それは桜坂しずくが自分と近いと感じる部分があるのかなと。
彼女のエピソード内で出てくるファンなのですが、ライブの感想の手紙が文字びっしりでした。
これ、彼女自身が童話作家に対する感想が当初長すぎるとしていた部分と似ていて、エピソードの全体を通してどこかファンと好きな人物は似るところがあると書かれているような気もします。
僕も桜坂しずく程ではないですがアニメキャラのモノマネや長文感想、謎ポエムなどをついしてしまう事もあるのでそういった部分が微妙に似てるのかもなあと。そんな中身の無さそうな話です。
それでは改めてここまでお読みいただき、ありがとうございました!
今後も桜坂しずくちゃんを見守っていければなあと思います。
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