【エッセイというのもおこがましい雑文】唐揚げについて考える#唐揚げ祭り
唐揚げとは何か。
そう問われた時、思い浮かべるものはたいてい皆同じだ。鶏もも肉に下味をつけ、厚めの衣をまとわせきつね色になるまで揚げたもの。
小学校の頃は、冷凍食品の唐揚げがお弁当に入ると一気にテンションが上がり、大学生になるとコンビニのレジ横チキンを頬張るようになった。
唐揚げの魅力は何といってもあの味とカリッとした食感だ。しょうゆベースで濃い味付けのカリッとザクッとした食感だ。
肉はもも肉が良いが、むね肉でも悪くはない。というか、正直カエルの肉でも大豆ミートでも、唐揚げになっていたらわからないかもしれない。それくらい味と食感のイメージが強い。
ということは、もはや肉でなくても良いのではないか。いや、衣をつけるための芯になれば何でも良い、そこは問題ではないのかもしれない。
親世代は健康に気をつかって、天ぷらやフライの衣を剥ぎ中身を食べていたが、唐揚げはそうはしなかった。そう。唐揚げの本体は中身ではない。外側だ。ゆるキャラと一緒である。中の人は誰でもよい、そこは問題ではない(というか触れてはいけない)。
唐揚げの旨味部分を抽出すれば、片栗粉と小麦粉、しゅうゆベースの味付けだ。つまり、しょうゆ味の炭水化物を油で揚げればよい。となると揚げ煎餅で良いのではないか。
さあ、揚一番を食べてみよう。もちろん歌舞伎揚でもぼんち揚げでも良い。唐揚げだと言われれば、そんな気がしてきませんか?
……いや、どうでしょう。と思った方、同感です。夜のテンションで書き連ねたものの、揚げ煎餅は揚げ煎餅であり、唐揚げではない。
🍗 🍗 🍗
改めてウェブで検索したら、日本唐揚協会なるものがあった。
唐揚協会によれば、唐揚げの定義は以下の通りだ。
協会と私との間に認識の相違が認められる。
「食材に小麦粉や片栗粉などを薄くまぶして油で揚げたもの」らしい。薄く? なんか、私の知ってる唐揚げと違う。
そう思いながら、唐揚げを作ることにした。
材料は鶏むね肉、大葉、塩、丸鶏がらスープ(粉末)、しょうが、にんにく、若干の酒。
塩ベースである。協会の定義にはしょうゆの文字が無かったからだ。
袋に入れて、軽く混ぜて、やる気が出るまで冷蔵庫にて休ませる。
(揚げ物は後の油の処理と周囲に飛び散った油の掃除とかを考えるなかなか踏ん切りがつかないのだ。)
バットに片栗粉を出し、揚げる直前に”薄く”まぶして油で揚げたのがこちら。
鶏むね肉の唐揚げである。大葉が海苔みたいに絡んで見た目がアレだが、唐揚げだ。
味は、青じそと塩味の鶏むね肉に油が合わさって食べやすくなった感じ。
つまりは鶏肉の味だ。
日本唐揚協会としては、あくまで唐揚げは中身なのだということだろう。唐揚げは外側ではない、ゆるキャラではないと。なんか、不服だ。
薄い衣の方が油を吸わず、健康には良いかもしれないが、だったら蒸し鶏に大葉とポン酢をかけて食べた方がヘルシーで良かったかもしれない。
……やはり、薄い衣なんて認めない。
どうしても薄い衣と定義するなら、今度から「揚げ出し豆腐」を「豆腐の唐揚げ(出汁付)」と呼ぶぞ。いいのか、本当に呼んでやるからな。
😤 😤 😤
ちなみに、以前作ってみて感動したのが、人気ブロガー、山本ゆりさんのレシピである。
片栗粉と小麦粉を2回に分けてつけることで、レジ横チキンのあのザックリと衣の感じを出している。私の好きな厚めの衣である。是非皆様に作ってみていただきたい。
🐓 🐓 🐓
……あれ、そういえばフライドチキンと鶏の唐揚げって何か違うのだろうか?
そんな疑問が出てきた方には、素敵な記事を見つけたのでこちらも紹介しておく。
これを読めば、唐揚げ、フライドチキン、竜田揚げ、チキン南蛮、ザンギ、揚げ鶏の違いが即答できるようになります。まあ私には覚えられないけれど。
唐揚げ祭りに参加していたら優秀賞を取っていそうな素敵な記事なので、是非ご覧ください。
数学専門の国語教師オニギリ様の企画に乗っかっています。
りみっと様のつぶやきで知りました。
おにぎり🍙さんが唐揚げを募集するこの企画。
(イメージすると運動会みたいですね。
運動会でおにぎりと唐揚げを食べるのか、運動会でおにぎりと唐揚げが競うのか……)
ひよこ🐤🍗としては参加しないとその名がすたります。
参加賞として、勝手に揚一番を買いに行ってきます。