2021/08/11浅草ロック座

この日初めてストリップというものを目の当たりにした。

きっかけ

きっかけは川上奈々美さん。
気づいた時には画面越しで作品を見ていて、instagramやTwitterなどの各種SNSも時折チェックしていました。
とある夏の日。いつものようにSNSを見ていたら、 #川上奈々美ストリッパー引退 のハッシュタグを見つける。

「引退」って言葉見た瞬間、
「あ、これ観に行かないと後悔する」と脳内で容易に変換することコンマ何秒?
すぐにどこで開催されるのか等もろもろの詳細を調べ始め、5月から #ファイナルストリップツアー として川崎にある劇場から公演していたことや、ストリップの劇場はいくつかあることを知りました。

またこのツアーにはペンライトやTシャツといったグッズがあることを知り、グッズに目がない私は『やはり行かねば(真顔)』と行くことを決意(グッズにペンライト見つけたときはアイドルライブみたいやなと心の中でツッコミ入れました)。

この時、ストリップに対して偏見は念頭にありませんでした。
どんなお客様がいて、どういった空気感なのかということは正直あまり頭にはよぎることはなく(正確に言うとそういった想像力が欠如していたのかなと思います)、ただただ川上奈々美ちゃんをこの目で一目見てみたいという想いしかありませんでした。

初めてストリップを観に行く

そうこうしている時は経ち、初観劇日を迎えることとなります。といっても「この日に行く!」と決めていたわけではなく、たまたま仕事がスムーズに終わり、行ける時間が確保できたのが一番の要因でした(このころほぼテレワークだった確か)。行くきっかけとしてこの日しか行けないかも、というのが大きかったです。

まずは浅草ロック座に向かう

浅草はたまに遊びに行く程度で、すべてを熟知しているわけではなかったため、浅草ロック座が浅草のどこに位置しているのかすら把握していませんでした(事前に住所見てもどこにあるとか全く分からなかった)。
スマートフォンの地図アプリに住所を入力し、浅草ROXの近くにあることを確認し、そそくさと向かいます。古き良きな建物が立ち並ぶ浅草寺周辺のような建物もあれば、専門店が入った新しい建物もあり、時代が入り混じっていて面白いなぁ、とか考えながら目的地に向かうと目の前にドン・キホーテ浅草店を確認。

「え、この周辺に浅草ロック座があるの?」

めっちゃ身近なところにストリップってあるんだな、そう感じました。
ドン・キホーテから1分ほどで目的地である浅草ロック座に到着。看板からは歴史を感じ、レトロな印象。

入場

壁に飾ってある出演者方のポスターを眺めつつゆっくりと階段をトコトコ上ると、そこには受付がありました。 初めて来場する旨を伝えると、入場料4000円ですと受付の人が教えてくれたので、支払いし入場します。
※時間帯や、男性の場合だと料金はまた変わってくると思います。カップル割なんかもあるようです。 詳しくは公式サイトを確認すると確実かと。

ロビーにて

「お姉さん、消毒してね。あと携帯は必ずカバンの中にしまってくださいね(語気強め)」

受付の方に強めに言われたのでちょっとビビりつつ、辺りを見回すと
「マスク着用」「携帯電話使用禁止」「撮影禁止」的なものが結構貼ってあった気がします。(ちょっとうろ覚え)
ロビーではスマートフォンを取り出している方はそれなりにいらっしゃいましたが、劇場内では一切使っている人はいません。スマホ文化の現代なので、はじめはちょっと慣れないかもしれないですね。
余談ですが、よく映画館などで上映間際または上映中に座席で携帯を操作する方がいますが、あれマナー的にはあまり良くないと思うんです。意外と目立つし。盗撮と勘違いされてもおかしくないし。
ストリップを観に来る方々はそういったグレーゾーンなことは一切せず、盗撮防止に皆さんめちゃくちゃ協力的なのだなと安心(感心?)した瞬間でもありました。
公演中、何かをメモする人はちらほらいたのですが、皆さん紙とペンを使っていました。今思うと演目の感想とかをつづっていたのかなと。とても熱心。まぁ、すぐにメモらないと細かい部分とかって忘れちゃいますもんね。
また皆さんマスクもしっかりと着用していて感染対策も万全で安心して楽しめるなとも感じました。

女性の姿を発見

入ってすぐグッズ販売エリアがあり、ほしかったグッズを購入したのですが、そこには女性スタッフの姿がありました。スタッフさんであれ女性の方がいるのは少し心強かったです。
なんだかんだ行く目前まで偏見ない~と思っていたものの、いざ足を踏み入れるとなると一人で初めての場所にいるという不安と、風俗店であること、また男性の割合が極端に多い事実に少し怯んだこともあり、より一層心強く感じたのだと思います。
またお客様の中にも女性の方はちらほらとおり、意外と女性の方も観に来るのだな、と感じました。記憶の限りだと友人ときている方や一人っぽい人、男性と仲良く話をしている人など様々でした。

場内

劇場内は広々としており、いわゆるコンサートホールのようでした。
真正面に舞台、場内中央には花道があり、花道の先には丸い舞台があります。面白い形だな、そんな稚拙なことしか思い浮かばなかったのですが、始まるとこの舞台すげえええええとなります。彼女はこの後そうなるだなんてまだ知る由もありません。

当日は一日4公演ある中の最終公演を観に来たので席は結構埋まっていて、適当に空いている席を確保し待機しました。聞くところによると入れ替えはなく、1回目から座れば4回目までずっとその席で見ることも可能なようです。自由席ですね。良い席確保のため開場前の早い時間から並ぶ方もいるみたいです。

公演開始

その日の細かい演目の感想は割愛しますが(なんでやねん)、端的に表現するとすれば

「エロだけじゃない、美しすぎる。」

カトちゃんを彷彿とさせる「ちょっとだけヨォ」とかほとんどない。格好良い曲にキュートな曲様々ではありますが新旧様々な楽曲が使用され、キレのあるダンス、創作性の高い演出、そして中央丸い舞台を使ったポーズ・・・。

私が個人的に一番感動したのが、丸い舞台上での決めポーズ。
丸い舞台のことを俗にベッドというそうで、ベッド上で彼女たちは生まれたままに近い姿で全身を使ってポーズをとります。もちろん全裸に近い(全裸の方もいます)ので、胸とか陰部(と表現すればいいものか・・)とか余裕で見えるし、画面ごし特有のモザイクなんかも一切ありません。生身の人間が目の前で全裸でポーズをとるのです。それがエロだけでなくどこかカッコよさをも感じる美しさ。ヌードが芸術になるのもうなずけちゃうな~と。

また、お客様が有志でやっているのか、ポーズをとるたびにベッドに向かってリボンを投げる方がいました。踊り子さんの演目に華を加えるような意味合いなのでしょうか。リボンが投げられている踊り子さんのベッドはより華やかに見えました。
後に分かったのですが、投げている方々のことをリボン隊といって、お客様が有志でやられていることだそうです。踊り子さんと事前に打ち合わせなどしてると聞きました。リボンが好きな踊り子さんもいればあまり好まない踊り子さんもいるようで様々ですね。
いろいろなことがかけ合わさって一つの演目が完成する、それ自体にも感動しました。まったく同じ公演って何一つないなって。ストリップって生物だ、と。

お客様もその生物を集中して観ており、食い入るようにというよりかは、瞬く間に姿を変えていくそれを一瞬たりとも見逃さないように真剣な眼差しで観ていたように感じました。

あのサイリウム

そういえばグッズにあったサイリウム、公演中に川上奈々美ちゃんの特定の演目の際に使用しました。ずっと光らせておいていいものではないようでしたが、どこで使用してよいのかタイミングなどがまるで分らなかったので、周りの様子をうかがいながら光らせましたw
1公演は1景~7景(1景が1演目ですね)で構成されます。確かその時は5景だったかな、で使用しました。声は出せなかったのですが、サイリウムがあるだけでめちゃくちゃ楽しかったと記憶しています。でももう使う機会ないな・・・。なんとなく思い出すと切ない気持ちになります。楽しかった分ね。

公演終了

まるまる全てに釘付けになった私は、川上奈々美さんをそしてストリップを観に来て本当によかったと心の底から思いました。私とストリップをめぐり合わせてくれてありがとう、と。
公演が終了するとそそくさと流れるように退場。お疲れさまでした。

あ~次いつ観に来られるかな、あと何回観られるかな、と考えている私がいましたとさ。

次回

結局浅草のこの公演はこの日しか観に行けなかったのですが、次に私は何と大阪までストリップ遠征をすることになります・・・。
完全にハマってしまいましたね・・・。

また不定期に書き綴っていきますね。
ではまた。

sora.

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