prediaのライブに初めて行って全く悔いがなかった(ウルトラ長文)


注意:非常に長文

ライブ前:6月5日どうしよう


 6月5日がprediaのファイナルライブだという情報を見てからしばらく経ち、チケットが一般発売完売後に当日引換券が発売されていた。私は行こうか悩んでいた。

気にする必要ないのにおたくは悩む


 行ったことのないアーティストのライブに行くのは、他のライブに何度参加していても緊張する。チケット購入条件に、楽曲を何曲知っていることとか、メンバーのフルネーム言えることとか1ミリも書いていないのに悩んでしまう。これを一気に解消する方法は私の思いつく限り3つある。
 1つめは、そのアーティストに行っているリア友に連れてっていてもらうことだ。しかしこれは使えない。社会人になっても付き合いのある数少ないリア友が知っている音楽は、Adoさんとか米津さんとか坂道系とかだ。そもそも年に何度もライブやイベントに行くような人がそんないないし、家族がいるから急にはみたいな人も少なくない(アラサー独身側の友人誘いにくい問題)。
 2つめは、ツイッターのFF内でそのアーティストを日々推してる色々教えてもらうことだ。この典型例は連番者が急病で来れなくなったので誰かFF内で興味ある人きませんか!?である。しかしこれも使えない。私は最近までV系バンドや声優さんのイベントに行っており、ツイッター上で仲良い人の中に、アイドルという分野を追っている人も少ない。たまにprediaの楽曲について呟いている人はいたが、会ったこともない人をいきなり誘う方がどう考えてもハードルが高い。
 3つめは身近にいる関係者に頼ることだ。いるわけがない。

 そんなことモヤモヤ考えずにさっさと買えという意見は正論である。しかし、一人で行くには一定の勇気がいる(少なくとも私は)。上記のような他人の力によって、手を引っ張られて夜景スポット見に行ったらあら綺麗みたいな状態になるのとは心構えが違う。最初から最後まで自分のエネルギーで行く必要がある。

 そして、時間(と資金)の有限性である。ファイナルライブまでのどこかのリリイベに参加しようと思っていた。リリイベのほうが行くハードルが低いし、ミニライブありならパフォーマンスも体感できる。だから、その延長としてライブに行くというパターンもある。しかし、既に持っていたラルク等のチケットもあり、ただでさえ仕事の合間ぬっていたから、うまく調整できなかった。だから、自分には縁がなかったかもしれないが、彼女たちを前から追っている方々が一人でも多く行ければいいことだと解釈して過ごしていた。

セルフ会議


 ところで、数年前の疫病蔓延前に、ツイッターで仲良い人に誘われ、急遽V系バンドのライブを当日券で見に行ったことがあった。そのときは、時間もなかったので、公式Youtubeにあった直近のMVと再生回数の多い曲(3曲)を観て臨んだ。当然ながらほとんどの曲は知らなかったが、そのうちの2曲はこれは予習した曲だ!!と非常に高まったし、知らない曲でも楽しかった。
 だからその成功体験にあやかって、公式Youtubeに公開されているMV等をみて、3曲聴いてみたい曲があったらprediaのライブに行こうと自分で決めた。人はときに不合理な条件をあたかも自然かのように設定する。

 ということで、まずは一番最近出たのを聴く。

https://youtu.be/lAVREdb-d0I

 はいアルティメットウルトラこの上なく好き~~~~~~。なんですかこれは全員歌うまいし歌うまカラーがあるなら全員違う色じゃん~~~~~~~。なんで周りのだれもすすめてくれなかったんですか~~~。ほんま大人ビューティーって感じじゃん~~~~。サビの振り覚えた~~~~。

というわけで一瞬で1曲決まった。ここからは慎重に決めたい。ちょっと前のを見てみよう。

なんですかこのギャップかっこいいは~~~~~~~~~。は~~~そんなことしちゃうんですか~~~。曲調の中毒性が高い、これこそ大人アイドルでしか歌えないような感じじゃないですか~~~。てか海外コメント多くないこれ???

最後の1曲が見つかるとは限らない、とりあえず再生回数が多いのを観る。

こんなん絶対イントロシンセから爆上げ必須のキラーチューンじゃん・・・。湊さんの絶唱のところで絶対高まるじゃん・・・。MVだと人数多いときのみたいだけど、今のメンバーで歌割りとか迫力とかどういう感じか見てみたいね・・・。

 ということで、自分が行く理由を自分で後押しする手続を踏んだ私は、この日に当日引換券を購入した。prediaのライブに最初で最後の参加が決定した。

回想:prediaを知った経緯

 これまで現場とかには行ってなかったものの、prediaというグループを認識していたのは大きく2つの理由がある。
 1つは沢口さんがハロオタだったゆえだ。2019年頃にハロオタになりしばらくしてから、関連動画に沢口さんが出演していた。自分もアイドルをしている的な話をしており、どういうグループか調べた。
 もう1つはタワレコ錦糸町だ。改装前も改装後も錦糸町にあるタワレコには時折寄っていた。好きな激うまラーメン屋があったり、武道館がある九段下にいくときに途中下車したり、錦糸町は寄り道コースである。とりあえず開いている時間ならタワレコ錦糸町を散策する。そんな私にとってよく目につく店舗がよく推している?アイドルがprediaであると、店内ポスターやツ
イッターで知っていた。

https://twitter.com/lovelessmy1/status/1534981808970145792?s=20&t=bf-e5M38WdO21KcM5drRfw

 そしてこれに加え、漠然とどこかで「prediaはいわゆる歌メン好きにも勧められる」みたいなのを見聞きした。私がいわゆるアイドル(※最初の契機としてハロプロ)を意識的に見るようになったのは、生歌が迫力抜群な人たちがいると知ったからだ。そういう経緯から、私にとっては、歌がうまいアイドルには圧倒的信頼を生じやすい。
 実際上「歌メン」と呼ばれる人が歌唱の難易度の高い部分や決めフレーズを担うことはあるが、それを公式に「メインボーカル」と名打っているのは新鮮だった。2人は動画からも確かにウルトラ上手いと思った。ただ、メインの2人以外も、桜子さんの歌割が結構ある。どうやら実力向上させて2人に食い入るようにゲットしたようだ。こういうのアツいので好き(ハロプロでもよくある)。

6月5日当日


 私は絶賛転職活動中で、午後にその予定があったため、立川にはダッシュで向かった。立川ガーデンステージは、実際に来るのは初めての箱。できたばかりゆえかとても綺麗で、当日引換券でゲットした後方の席でもかなり見やすい。構造的にはミニさいたまスーパーアリーナ(か幕張メッセイベントホール)っぽいが、近いと感じる程度は東京ドームシティホールのようなイメージ。
 なお、解散やそれに近いライブ自体はいままでも経験があった。数年前に氷室京介LAST GIGSに行ったり、RaphaelというV系バンドの解散ライブに行ったりした。しかし、これらはそれ以前に非常に曲を聴きこんでライブにも行ったことがあるアーティストだった。だからこそ、自分が解散ライブという場にいる意味を十分に理解していた。
 一方、今日は初めてだが最後であることが確定しているという不思議な時間だ。でもライブの1回であることに違いはないだろうから、初見として純粋に楽しんでいこうと思った。
 前日にメンバーやファンのツイッターをみていたら、ペンライトがあった方がよさげだった。これまでのおた活でたくさん所持しているため、とりあえず数本持ってきたが、前方の人が点けてるし役に立ちそう。

本編


 スタート前の演出から、DRESSではじまった。いきなり知っている曲だ。上記で予習済み振りコピ完璧ノリノリで楽しめる。そして前半にBAD HABITが披露された。もうすでに悔いはない。あとは全部ボーナスステージ。
 もちろん聴いたことがない曲もあった。しかし、彼女たちの素敵パフォーマンスを観たり、日々通っているであろう観客の方々の適切な手拍子やペンライトの動きが視界の片隅に入ってきて、2サビ目からはノリノリで参戦できる。これは他のアーティストのライブに通って現場対応力が鍛えられたのが功を奏した。覚えやすいし楽しい。

 本編では、全体として、これが解散ライブであることを感じさせない、純粋に楽しさMAXのライブだった。なんだかんだ前日に夜な夜なYoutube公式チャンネルにあるMVとライブ映像は1回みたから、その中で聴いたClose to you・NAKED・BOROBORO・東京マドンナ・禁断のマスカレードとかは曲の途中であれだー!!とわかったし、クレオパトラのライブ映像は真っ赤なイメージで観客のペンライトや照明が真っ赤になったらからこれは!?となった。入門~初心者クラスの私でも十分楽しめる構成だったし、おそらく往年のファンにも同様なんだろう。
 これは私個人の感覚だが、これくらいの規模になるとどのライブにも初参加の人がいる。今回もMC中にはじめてきたひと~!?って場面でそこそこ手やペンライト振っている人がいたから、私以外にも結構いたようだった。初見でも、色んな人がいると思う。音源今まで全部揃えてたけど現場は初って人もいれば、親友に連れてきてもらってガチ1曲もわからん初見って人もいると思う。往年ファンだけでなく、そのような人にも楽しめる優しい設計になっているライブは良いライブと確信している。

 そして改めて言うが私は歌がうまいアーティストが好きだ(完全に好き嫌いの領域の話)。歌がうまいことの副作用としては曲がすんなり耳に入ってくることもある。みんな生歌うまい。メインボーカルの役割の2人はウルトラうまい。
 また、歌だけでなく、ダンスやMCについても、初見の短い時間でも各々の個性を感じた。ファイナルライブでなければ次また来たいと思わせるには十分なほどだ。

 私は、だいたいのアーティストやグループで一般に『推し』と呼ばれる存在がいる。箱推ししつつ個別いくような人はこの人というイメージだ。prediaでも、何度か通えば推しを決めたかもしれない。でも今日限りであるということは、最初からわかっていた。だから、グループ全体を観ようと思った。誰かを定点観測はせず、ペンライトも時折転換のときとかに色を変えていた。たぶん私は今『グループの中にいる○○』を熱狂的に好きになることに臆病になって回避的な行動をしていたんだと思う。終わりが近くに見えているときにその勇気までは持ち合わせていなかった。具体的なシチュエーションは違うけど、『君の膵臓をたべたい』の主人公が『君』呼ぶ気持ちがちょっとわかった。

アンコール


 アンコールは合間の映像もあってか、このような経緯できた私でも感動の波が押し寄せてきた。通い続けているファンであればその程度はさらに強かったんだと思う。私は長い期間支えてきたファンではないかもしれないが、この場に立ち会って、共有できることをありがたく思った。
 ファンに向けた曲、最後のMC、そこからラストに向けた明るさも伴う流れ。今日はじめてきたから、直感だしうまく言葉にできないが、こういうのがこのグループらしさなのかなと思った。
 MCや最後に出たメッセージを観て、prediaファンとしての私は始まったばかりだなと実感した。活動が終了しても音楽は残って聴くことができるし、場合によってはセルフカバーや他の方のカバーで歌い継がれる。そういう意味では、まだまだファンはやめられないと思った。



今後

 彼女たちのファイナルライブは終わった。でもほとんどのアーティストは解散や引退してからの期間の方が長い。解散したアーティストの公式Youtubeや卒業等を経て長く続くグループのYoutubeコメントを時折見ると、「解散してから知りました・・・こんな良いグループ(や当時のメンバー)がいたなんて・・・」的なのをよく見かける。
 多分prediaにもそういうコメントが今後出てくるだろう。でも、そう思わせるほどの映像やパフォーマンスをしたからこそ、その類のコメントは生じるはずだ。誤解を招く表現かもしれないが、世間を今後も後悔させてほしい。東京ドームに立たせたい、立たせるべきグループだったと一人での多くの人に思わせてほしい。元prediaという経歴がブランドになってほしい。
 そしてこれは私の個人的な願いだが、実力も兼ね備えたアイドル(アーティスト)が売れる世の中になってほしい。

 私は11年追ってきたわけでもないし、いうならばグループをしっかり追ったのはここ数日レベルである。しかし、私のベクトルがprediaに向いたタイミングと彼女たちがライブをしている期間が少しでも重なったこと、さらには幸運なことにライブを観ることができたことは、純粋にうれしかったし、忘れられない貴重な体験になった。リアル電車で駆け込み乗車はNGだが、ライブなら最後の1本の駆け込みでも間に合えば段違いだ。
 私がprediaを最速で観ることができたのは結果的に6月5日だった。これは物理的な意味ではなく、私側の準備が整ったのがという意味でだ。だから、この日まで活動を続けてくださったメンバーの方々はもちろん、活動を支えてくださったスタッフや見ず知らずのファンの方々には感謝しかない。

 すでに述べたように、今回のライブで『推し』は決めなかった。でも、それは6月5日の話だ。具体的な活動は未定の部分も多いのかもしれないが、このような素敵なパフォーマンスができる彼女たちが、今後新たに活躍する場があれば、ぜひ注目したい。そのときは新たな『推し』を決めるかもしれない。そしてもし一夜限りでも復活することがあればカーテンコールが楽しみだ。


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