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暗黒界を組む 2023年2月号
こんにちは。暗黒界、組んでますか?
飛馬千車と申します。友人に唆されたので現代遊戯王でなんとか暗黒界を回していくために言語化、持論、デッキ案など色々投げていくnoteです。
純暗黒界の心得
「暗黒界を組む」第一回となる2月号では、友人(唆した友人ではない)の知り合いに聞かれた
「未界域を採用しない純暗黒界を組もうとしてるんですが、組む時に意識することとかってありますか?」
という問いに答えて行こうと思います。なお、私はマスターデュエルを機に復帰したプレイヤーです。
心得その1 純暗黒界の覚悟
暗黒界は初動が細く、かつ上級モンスターに依存していることによる手札事故が頻繁に起こるテーマです。
純暗黒界デッキを組む場合、デッキには少なくとも8枚の「捨てるカードが無ければ効果を発動できない上級モンスター」が加わるでしょう。
そこに、3枚の《暗黒界の門》という「墓地に悪魔族がいなければ捨てる効果が発動できないカード」が加わります。
さらに、1枚の「自分フィールドに暗黒界モンスターがいなければ捨てる効果を発動できない」《暗黒界の文殿》を加え、単体で動き出せない12枚のカードがデッキに加わりました。
40枚デッキとして、初手5枚でこれらのカードのみを引く確率は……
0.12%です
おや、案外なんとかなりそうです。
それでは、捨てる効果を持つカードをピックアップしていきましょう。
上述の《暗黒界の門》をサーチしつつ自身は墓地に送られる《暗黒界の門番 ゼンタ》を3枚と――――――――
なぜか単体で望む手札を捨てられるカードが思いつきません。
ひとまずカテゴリ内の捨てるカードを発売順に見てみましょう。遊戯王でデッキを組むならまずはカテゴリカードから見ないと行けませんからね
EEN: 暗黒界の雷 相手フィールドにセットカードが無いと虚無
〃狂王ブロン 戦闘ダメージ通さないといけない 虚無
STON: 〃 取引 相手にドローさせるので採用したくない
SD21: 〃 門 墓地に悪魔族いないとちょっと強いだけの《闇》
COTD: 〃 洗脳 永続罠 初動にはならないし発動条件が難しい
PHRA: 〃 援軍 墓地に下級悪魔必須 非1レベ下級暗黒界に対応するリンク1モンスターはいない(アルミラージ対応のゼンタはそもそも初動)
SR13:暗黒界の傀儡 墓地にカード必須
〃 懲罰 カウンター罠 初動にはならない
〃 登極 グラファ必須 暗黒界×2の融合を待っています
〃 文殿 フィールドに暗黒界モンスター必須
〃門番ゼンタ 最強初動
相手に手札交換の余地を与えること無く、盤面の状況に関わらず望む手札を捨てられる(=暗黒界を動かせる)カードは《暗黒界の門番 ゼンタ》に留まります。
暗黒界の初動が乏しいことがお分かりいただけたかと思います。
心得その2 暗黒界の強み
初動の細さを乗り越えた先に待っているのは現代に蘇った【リチュア】のような名称ターン1の存在しない大展開です。これについては、Youtubeなどに多くの展開が見られるでしょう。「6ハンデス/全ハンデス」とか「誘発貫通」とか色々動画あると思います。
3枚初動《アカシック・マジシャン》系のコンボは本noteでは省略いたします。
では、暗黒界の強みとはなんでしょう。
「名称ターン1が無いから手札誘発貫通できる強みがあるね」
真実でありつつも、現実的でない指摘です。
暗黒界の効果が発動する条件は、「効果で手札から墓地へ捨てられた場合」であり、これに際して「捨てる効果を持つカード」と「捨てられたカード」が使用されています。
手札誘発は基本的に1対1交換を行い、相手の展開を止めるカード。
そして、コストを支払った効果に対しては1対2交換ともなり得ます。
捨てられた暗黒界の効果が止められた際に起こるのは後者です。ここで残りの手札には何が起きるでしょうか。
先述の通り、暗黒界は初動が細く、かつ上級モンスターに依存していることによる手札事故が頻繁に起こるテーマであり、相手に手札交換の余地を与えること無く、盤面の状況に関わらず望む手札を捨てられる(=暗黒界を動かせる)カードは《暗黒界の門番 ゼンタ》に留まります。これにより……
「捨てるカード」あるいは「捨てられるカード」が枯渇するのです。
※「ゼンタの門サーチをうららで止めたのにそのまま動かれる」のはこれが理由の一つです。確かにゼンタは最強の初動ではありますが、墓地に送られた時点で仕事の半分はこなしており、「捨てるカード」を消費して誘発した《暗黒界の術師 スノウ》や《暗黒界の魔神王 レイン》のサーチを止められるより遥かにダメージが少ないのです。
改めて……暗黒界の強みとはなんでしょう。
私は、構築できるデッキの広さを挙げたいです。
【暗黒界】を組む
展開以外の活用方法として、「グラファとレインが何度も自己蘇生する」ことはもちろん、「属性・種族統一である」ことや、「セルリが相手フィールドに特殊召喚されてモンスター効果が発動する」ことを活かして、未界域を採用しない純暗黒界に限っても、牧歌的から超陰湿まで以下のような戦術が取れます。
・グラファ・レインによる継続的な上級モンスター補給
損失少なく《混沌の戦士 カオス・ソルジャー》を立てる
ウイルスカードを使う
《スキルドレイン》を使う
・《暗黒界の導師 セルリ》の特性を利用する
《三戦の才》、《三戦の号》をメインから採用する
《群雄割拠》あるいは《御前試合》を使う
・リソースとして《暗黒界の狩人 ブラウ》《暗黒界の術師 スノウ》を使用する
これは未界域暗黒界の領分じゃないかなぁ……
・アニメ再現でブロンの《邪心経典》からの《超融合》を再現する
!?
・フレーバーテキストに「暗黒界」とある《ジェノサイドキングサーモン》を使用する
!?
あるのです、そういうデッキも。本noteの趣旨「純暗黒界を組む」こととは外れてしまうためデッキ紹介はまた別noteにて……
まとめ
・純暗黒界は初動が細い
・名称ターン1が無いが、誘発貫通できるわけではない
・ビーステッドで全てが終わる
・ネクロバレーで全てが終わる
・次元の裂け目で全てが終わる
・マクロコスモスで全てが終わる
・クシャトリラ・アライズハートで全てが終わる
・純の中でもデッキタイプの幅が広い!
これだけ覚えておいて、皆さんのプレイグループに合わせて楽しみましょう!
本文では採用をおすすめしていない《暗黒界の取引》も、対戦相手の手札交換を促せるので仲間内での対戦にはもってこいですよ!
よき暗黒界ライフを!