松本ラガーとハヤシビール
どうも!ビアマイスターの林です!
店舗でビールを注いだり、イベントでビールを注いだり、YouTubeやSNSなどでも力の限りビールを発信しているビール変態のビアマイスターです。
明日から東京駅の構内にある「喫茶BAR DEPOT」で「ハヤシビール」というイベントが、毎週水曜日に行われます。
「ハヤシビール」というイベント名はお店の方が付けてくれたのですが、このイベント名を頂いた僕はひとつの夢が叶った瞬間でした。
今日はそんな話を残しておきたいと思ったので書かせて頂きます。
僕がまだアパレル店員だった頃、毎日の同じ日の繰り返しと、誰かと代替えできてしまいそうな時間の使い方にうんざりしていました。
「自分しかできないことをしたい」
そういう欲求が強いんです。
しかし、今回話したいことはビールに転身したきっかけよりも、その先の話をします。
ビール注ぎとして一流になることを決めた僕は、アパレルをすぐさま辞め、「キリンシティ」に入社しました。
キリンシティのビールに感動した僕は、どうせなら技術が高い人に教えてほしくてある人の元へ弟子入りしました。
#本人は弟子とは思っていないようですが
その方は松本宏という渋いオジサンです。
松本さんは三度注ぎの達人と呼ばれており、ビール業界ではとても有名な方でした。
「松本さんが注いだキリンラガーはガムシロップを入れたんじゃないかと思うほど甘くなる」
そう言われていました。
松本が注ぐキリンラガービールは「松本ラガー」と呼ばれ、雑誌やインターネット記事にも載っていました。
男で産まれた僕は、自分の名前が付いている「松本ラガー」に感動し、夢を見ました。
松本さんのような注ぎ手になりたい!と。
様々なことを松本さんの横で学び、ビールの技術や人生論など、様々なことをキリンラガーを2人で飲みながら語り合いました。
ここまで書いていれば、松本ラガーを継ぐのが林の役割だという人もいるかもしれませんが、僕がアパレルを辞めてビール注ぎを目指した究極目標は日本一のビアマイスター。
三度注ぎだけでは飽き足らず、キリンシティを掛け持ちしながらヱビスバーや、よなよなビアワークス、超神泡店などで他社の注ぎ方や姿勢、特性なども学んでいきました。
そして、自分が重きを置く場所として別の場所ができた時に、キリンシティを退職しました。
松本さんの下にずっといても、松本さんは追い越せないからです。
キリンシティで働いていなくとも、松本さんのビールへの姿勢や技術を忘れたことはありません。
キリンシティを辞めてからは、ようやく周りの応援もあり、自分にスポットライトが当たるようになりました。
ビール注ぎイベントやビール注ぎ講師などの仕事が少しづつ頂けるようになりました。
周りの出会いにも本当に感謝です。
(写真 木更津市 舵輪)
そして今回、「喫茶BAR DEPOT」で行ってくれるイベント企画名が「ハヤシビール」。
まだまだ松本さんには遠く及びませんが、あの憧れた「松本ラガー」のように、自分の名前がついたことが本当に嬉しくてたまりません。
僕が努力したという話ではありません。
僕はそれが憧れで叶えたいと心の底から本気で思い、声を上げたおかげで周りの人が後押しをしてくれている。そんな状態です。
まだまだ自立できていないようなビアマイスターですが、今後もこうやって夢が叶っていくんだと思います。
#夢は進みながら大きくなっていく
イベントでは、敬意を込めて三度注ぎをご注文されたお客様には「松本ラガー」を唯一の弟子が再現し、届けます。
松本さんは既に引退してしまいましたが、今後は林が三度注ぎ「松本ラガー」を届けていきます。
あの味わいを不滅にするのが僕の役割です。
「ビールでみんなを笑顔にする」
そう決めた日の、一つの前進です。
一度注ぎも二度注ぎも、他の注ぎ方にもそれぞれストーリーがありますが、今回は三度注ぎの達人、松本さんの話で終わります。
お時間が合えばぜひお越し下さい。
最高に酔い時間をビールで共有しましょう。
ビアマイスター林