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2011年3月11日 重富と3.11②

ビールを注ぎながらビールを継ぐ「麦酒伝道師」を目指している重富です。
これから少しの間「重富と3.11」について振り返ってみようと思います。「地震・津波」についての内容や映像が出てきます。

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今日のタイトルに使用した写真は、石巻に設置されていたボランティアセンターの運営事務局の掲示板に貼られていたモノです。

なにもできない虚無感

学生時代の4年間はほぼ全てボランティア活動だったといっても過言ではない重富です。阪神淡路大震災の時は、所属していた団体として支援活動をすることができました。それから何年も経過し、その所属団体は卒業しました。今回の3.11。街角で募金することくらいしか重富にはできませんでした。叶う事なら、すぐにでも駆けつけたい気持ちはありましたが、動く理由がみつかりませんでした。以前の重富であれば「理由」などなくても「行動」しながら理由を見つけていましたが…年齢や会社的な立場がそうさせたのか…動くことができない数日間を過ごします。

重富の4年間のボランティア活動生活?は ⇧ のラジオで数回に分けて紹介しています。

​FMちゅーピー

学生時代ラジオのアナウンサーになりたかった重富は、現在その夢が叶っています。広島の地域FM「FMちゅーピー」に月に1回ですが出演しています。かれこれ10年以上続いています。

重富が出演させてもらっているのは、第2月曜日の13時前後です

3.11から数日がたちました。何もできない虚無感が、イライラに変わってきていました。ラジオで話したことは、そのイライラを肯定する為でした。

当時(2011年3月21日)のラジオで話したことを文字おこししてみました

大震災の復興への道は「駅伝」に似ている

この度の大地震でお亡くなりになられた方々に、心より哀悼の意を表します。また、被災された方、そのご家族・関係者のみなさまには心よりお見舞い申し上げます。また、全国で頑張っておられるボランティアさんにもエールを送りたいと思います。

16年前の阪神淡路大震災のときに、広島からボランティアで炊き出しに行きました。その後、小学校や中学校のPTA会長として関わってきた経験の中から、今回の大震災について重富なりに「感じること」を2つお話したいと思います。

1つは、今回の大震災の復興への道のりは、言いかえると「駅伝」と似ているということです。

駅伝に例えてお話したいと思います。
そして2つめは「地域力」を見直しましょう。ということです。
日常的に笑顔で繋がっている地域での人間関係。

 おはよう!  こんにちは!

と声をかけあうことができる関係が、災害でのライフラインだということです。セーフティネットに直結しているという点です。

今日は「駅伝」についてお話して、来月は「地域力」についてお話したいと思います。

16年前の阪神淡路大震災の時は、一週間もしなかった時期に、広島から物資を集めて炊き出しに、神戸の長田区に出向きました。神戸と、わりと近い場所でもありましたし、知り合いも何人もいる地域で、他人事と思えなかったこともあります。

また若かったこともあります。当時自分の会社ではまた平社員でしたから、あまりスタッフのことなど考えずに行動に移せたことも事実ですね。

あれから、16年経って、守るべきものも多くなり
なかなか思って即行動に移せていない自分がいます。

今回の大震災に関しては、募金をする程度で、これといった動きはまだ始めていません。でも、交通手段が確保できて、民間ボランティアの受け入れ体制が整えば、全国に居る飲食店仲間と協力して、美味しい料理と広島の元気を届けたいと思っています。

そこで、重富なりに今回の大震災への復興について考えてみました。

復興には、5年も10年もかかると言われています。
この長い期間を、みんなで走り続けなければいけません。
真っ先に動き出す人たちが今、さまざまな活動をされています。

募金だったり、救援物資を集めたり、仕分けしたり、運んだり、情報を収集したり、現地に出向いて活動している人も沢山います。

これを例えると「駅伝」に似ているのではないかと思います。

今、スタートダッシュの得意な人たちが第一走者として走り始めました。

駅伝で大切な事は、スタートからゴールまで「たすき」をつなぐ!ということです。スタートダッシュの得意な人、長距離を走れる人もいるでしょう、それとは違って短い距離が得意な人もいます。坂道が得意なランナーもいるでしょう。

第二走者の人は、そろそろウォーミングアップを始めている頃だと思いますが、ゴール近くを担当する人は今からウォーミングアップをしていては、たすきが手元に来るまでに疲れてしまいすよね。

それぞれのランナーの、走る場所、走る時期が違っているということです。

でも駅伝には、そのランナーと同じくらい大切な人たちがいます。 

だれだか分かりますか?

そうです応援団です。駅伝でも、路上で多くの人たちが旗を振って応援・声援していますよね。その声援があるから、ランナーたちは最後まで頑張って走れるのだと思います。

ちょっとここで考えてみてください。 ランナー達が、声援している人たちに向かって

なんで君たちは走らないの?」とは言いませんよね?

今、もしかするとそういう現象が起こっているように感じます。
大震災に関して、行動に移している人たちが、まだ具体的な行動をおこしていない人たちに「なんで行動しないの」 とか・・・

その逆で、「どう行動してよいかわからない人たちが」 すでに行動している人たちを見て、自分は役に立たない、ダメな人間なのでは・・・

などど感じている人も少なくないと思っています。

でも、大丈夫です。

「いつかあなたの出番が必ずやってきます」

今回の復興は、駅伝です。今まさに走っている人には「声援」を送りましょう。そして、自分が走れる場所と、時期を探しましょう。

その時が来たら走りましょう。それは、明日かもしれません、

1年後や2年後かもしれません・・・もしかすると最終ランナーかもしれません。今、なにをしてよいかわからないからといって

「自分を否定したり、ダメだなんて思わないでください」

いつか、きっと、あなたにしか出来ない事がやってきます。

その時を待ちましょう。そして、今は、走っている人たちを応援しましょう。また今、走っている人たちは声援を送っている人たちに対して、またなにもできていない人に対しても

「今は、俺達が走る、このたすきをつなぐ準備を進めてくれ!いつの日か頼むぞ!」 

という気持ちでまだ動けていない人たちに声援を送ってあげてください。
そして、その皆さんの行動や、思いを・・・子ども達に、みせていってほしいと思います。

5年後10年後に、今のたすきを持って走る始めるのは子ども達です。

大人達が、日本の復興、再生のために、

それぞれの場所・立場で走り、声援を送るその背中を、子ども達に見せていきましょう。

非難や中傷をする姿を子ども達にみせることは、将来に希望をもてない子ども達をつくってしまうと思います。

子ども達が、いつか走り始める時を信じて!

「日本は大丈夫! 俺たち大人たちに着いてこい!」

そう伝えたいと思っています。

でも、いちばん人も、物資もお金も必要なのは、今の時期ですよね。広島にいて、自分が出来る部分を担っていきたいと思います。