赤いランプ(連休明けモード)
連休はあっという間に終わってしまった。連休明けの体と気は重いから、心を奮い立たせないととても出社できない。だから、ちいかわに出てくる「労働の鎧さん」のように心の中で鐘をがらんがらんさせている(労働の鎧さんは下のツイートの右上の人です)。
それはともかく、久々に会社に出社したらなんか違和感があった。最初は単に連休からの社会復帰に時間がかかっているだけなのかと思った。でも、連休中に溜まったメールを整理し終わっても、部署のミーティングが終わってもその違和感は消えなかった。
その日の夜の帰りの電車、僕はモヤモヤしたものを抱えながらも、いつも通りaikoの曲をシャッフル再生しながら帰っていた。「赤いランプ」がかかる。
そうだ、消火栓だ。赤いランプのフレーズを聞いて、僕の頭には消火栓が浮かんだ。
職場の僕の席の斜め後ろの壁には消火栓が設置されている。消火栓は何かあった時に「ここを強く押す」という部分があって、大抵その周りは赤い丸型の縁取りがされていると思う。僕の席の近くにある消火栓はまさにそういうタイプの消火栓だ。
連休が明けたら、赤い縁取り部分のランプが光るようになっていた。違和感の正体はこれだった。
でもどうしたものか。訓練されたaikoファンにとって赤く光るランプの意味は決まっている。
消火栓の電池切れたんだ。
何かあったらいけないので、庶務の人に伝えたら設備担当の人に聞いてくれて原因がわかった。
「ゴールデンウィーク中に消火栓設備の更新をしました。これからは、通常時はランプが光るようになりました」
僕の予想は外れた。そもそも、消火栓とゲームボーイを同列に扱ってはいけなかったのだ。
僕は調べてくださった年配の庶務の方にお礼を言いつつ、「赤いランプといえば、そういう名前のaikoの名曲があるんですよね。電池切れのシンボルなんで念のため調べていただいたんです」と伝える。
「aiko?あ、あのてんとう虫の人ですね!」
うん、これはよくある間違いだ。「てんとう虫はサンバですよ」とお決まりの返しをして僕は自席に戻った。赤い光に誘われたあたしはてんとう虫。
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