『Beep21』「パンツァードラグーン」を創った男 -クリエイター・リユニオン・ファイル Vol.1- 二木幸生インタビュー
今回から『Beep21』で新たに
始まったリレーインタビュー
「クリエイター・リユニオン・ファイルズ」。
「リユニオン」の名の通り、ある意味
「同窓会」的な感覚で、当時の誌面を飾った
数々の名作とそれを生み出したクリエイターを
つないでいくメモリアルインタビューです。
記念すべき第1回は、
「パンツァードラグーン」を入社まもなくして
ゼロから創り出した二木幸生氏。
「バーチャファイター」「サクラ大戦」
「グランディア」「NiGHTS into dreams...」
数あるセガサターンを代表するタイトルの中で
忘れられない存在である
「パンツァードラグーン」シリーズ。
本作を手がけた二木幸生氏は1992年にセガ入社後、
すぐにセガサターン準備室へ配属となり、
セガサターンのローンチタイトルとして
「パンツァードラグーン」を企画。
という、その当時の上司からの指示のもと、
文字通りゼロから企画を立ち上げ
2年あまりで本作を完成させました。
まったくの新人がなぜあれほどの
世界観を築き上げ、後世に語り継がれる
ほどの名作を創り上げることができたのか?
そのルーツは、
幼少期や学生時代のゲーム体験に
基づくものがあったということが
今回の取材を通して見えてきます。
当時の企画制作段階の貴重な資料や企画書や
最初に社内デモとして制作された映像も
本邦初公開します!
ぜひご覧ください。
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©SEGA
幼少期にアメリカ現地で観た「スター・ウォーズ」の影響
──セガサターンを印象付けるタイトルとして、「パンツァードラグーン」のインパクトは絶大なものがありました。アーケードゲームからきた「バーチャファイター」というフラグシップ的なタイトルはあったものの、CS(セガの家庭用ゲームチーム)タイトルとしてあの当時、ここまで独自の世界観を発揮した「パンツァードラグーン」という作品が、いったいどのような経緯で生まれてきたのか。今回は二木さんのルーツをお伺いしながら、そのへんに迫っていきたいと思っていますが、二木さんはお子さんの頃にアメリカにもいたそうで?
二木 生まれは兵庫県の高砂という、ちょっと姫路よりの工業地帯でしたが、父親が大学教授だったので、父親の仕事関係でサンフランシスコに1年ほど住んでいたんです。子供の頃の記憶もそこから始まっているものが多いので、たぶんその頃の影響は大きかったんだと思います。映画好きなのは父親の影響だと思いますが、子供のころはインドア派で、本を読むのが大好きでした。将来は研究者になりたかったようでして。SF小説とかが好きで、子供向けのシリーズ小説が学校の図書室に置いてあって、それをたくさん読んでいましたね。「怪奇植物トリフィドの侵略」とかはいまだに覚えています。よほど衝撃だったんでしょうね。
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