秋暗く 寒さに合わせて 息を吐く
2021.11.16(火曜日) late in autumn
秋の暗さと寒さを感じる。
早朝5時15分、遠くから救急車のサイレンの音が聞こえる。それは次第に近くなり止まる。しばらくするとまた遠くから聞こえてきてまた近くで止まる。大きな病院が多いこの地域では救急車のサイレンの音は珍しくもないのだが、寒くなると早朝にその音が頻繁に聞こえるようになる。
以前は、その度に「うるさいな、もう」と眠りを妨げられたことにイラついていたのだけど、最近はいつ私が当事者になるかもしれないと大目に見ている。冬になるとひっきりなしに生命の瀬戸際の音が聞こえる。
いつもなら二度寝をするのだけど、今朝は眠れなかった。起き上がってトイレに行ってその後『そういえば、今日は猫が来なかったな』と思い、どこで寝ているのだろうとリビングに行ってみたら、リビングのテーブルの下で寝ていた。床暖房を消すのを忘れていたようだ。気持ちよく寝ているのでそのままにして寝室に戻る。まだ真夜中のように外は暗い。部屋の中も当然のように暗い。読書灯をつけて本を開く。
朝、夫を送り出しソファに座って新聞を読んでいたらぽかぽかの陽射しが気持ちよくて眠くなる。そのまま横になって朝寝する。顔に陽射しが直接当たり、日焼けするだろうなと思いながらもそのまま寝る。
必死に働いている人から見れば、「能天気でいいわね」と思われるかもしれない。でも、私だって人から見えないところで必死に働く時があるから後ろめたさは考えないことにしよう。人は見た目だけではその人の大変さはわからない。
35分ほど寝た。
起きたら上空を報道ヘリが行き交っている。何かあったのだろうか。下を見るとものすごい車の渋滞。これも何かの影響?
*
スーパーの帰り、少し疲れを感じてカフェに寄ってちょっと休憩。私が座った席の前の席の会社員らしき人がリモート会議を始めた。パソコンの画面表示に背景としてわずかに私や他のお客さんが映っているみたい。何となく嫌で席をずれる。本も読まず、スマホも見ず、ぼんやりとカフェの外を歩いている人を見るとはなしに見る。ぼんやりいろんなことを考えた。これからは丁寧に生きていこう。丁寧に生きるとは、世間でで流行っている『丁寧な暮らし』ではなく、「丁寧に本を読もう」とか「丁寧に文章を書こう」とか「丁寧に相手と向き合おう」「丁寧に映画を観よう」など、そういう感じ。流れで物事をやらないようにしたい。そんなふうなことを考えていた。
さっきの続きを考えながら帰宅。
車の渋滞はまだ続いている。