雪の中、愚痴を言うため立ち止まる
2021.2.17(水曜日) complain
雪が舞う。
朝ごはんを食べながら窓の外を見ると白い埃が扇風機の風に飛ばされるように雪が舞っていた。猫はそれが白い虫か何かだと思っているようで「にゃにゃ...」と、カラスを見たときと同じ鳴き声を出しながら目を見開いて窓の前を行ったり来たりしている。私は埃で猫は虫か...雪もかわいそうだ。夫は「雪だ、なんか綺麗だね」と言っていた。我が家では夫が一番素直で純粋な生き物だと思った。
雪の中、着膨れてダルマみたいになりながらスーパーに行く。
お爺さんがスーパーの入り口から少し離れた位置に立って「開けゴマ」と何度となく言っている。私はこのお爺さんに何度も会っている。いつもスーパーの前で「開けゴマ」と言ってから店内に入っていくのを習慣としているのを知っているし、夏になるとスーパーで買ったガリガリ君を店先のベンチに座って美味しそうに食べているのも知っている。時々ガリガリ君じゃなくてかき氷を食べている時もあった。みんな変な目でお爺ちゃんを見ているけど、私は微笑ましく見ている。だってあんなに幸せそうな顔をしているのだもの。今日も「開けゴマ」を3回行ってから店内に入っていった。「お爺ちゃん、今日も楽しいね」と心の中で声を掛ける。
スーパーに入ってすぐに手の消毒用のアルコールマシンが置いてあるが、手をかざすと自動で出てくるタイプと、足で下にあるレバーを踏むと出てくるタイプがある。私の前に入ったおばさんが足で踏むタイプの前で手をかざしてて出てこないから「何なのこれ」みたいなことを独り言で言っていた。「足で下のレバーを踏むと出てきますよ」と優しく教えてあげたら「えっ、ややこしいなぁ、統一したらええのに!」と怒った口調で私に言った。私が設置したわけでもないのになんで私が怒られる?せっかくお爺ちゃんに癒されたのに、このおばさんにズタズタにされた。
ムカつきながら買い物、ムカつきながら雪の中帰ってくる。
あまりにムカついていたので、スーパーの帰りにクリーニング屋に寄ることを忘れていた。再度出かけるか迷ってもう今日は出かけないことにした。どこの誰かわからない知らないおばさんひとりのためにこんなに心がかき乱されるなんて...私も了見が狭い。と、反省した。
私がいくら反省したところで、あのおばさんは1ミリも反省してないのだろうなと思った。
そう思うと、私も反省するのに飽きてしまった。