ギターの試奏するときのTips
どうも、一応プロのギタリストです。
時々TwitterやYouTubeで「ギターの試奏どうすればいい?」みたいなのが流れてきます。古くは天国への階段禁止というネットミームが生まれた頃から延々と語り継がれている謎な議論です。原則、好きなように弾けばいいのですから。
ともかく、ギターの試奏に迷うシャイなギターキッズがいるのは確かです。
試奏に際して大事なことをいくつか提案します。
1.重さを確認する
特にヘッドとボディとのバランスを確認しましょう。持っていてヘッドが極端に傾くギターは自分の体に合っていない可能性があります。
重過ぎるギターは長時間演奏するのが辛いので、相当サウンドや形が好みでない限りは選択肢から外した方が無難です。
2.抱き心地を確認する
ボディの形状に違和感がある場合は、ギターが自分の体に合っていないかもしれません。座って弾く、可能ならストラップをつけて弾かせてもらって弾き心地を確認しましょう。
弾き心地は持った時の快適さですから、何本かを比べてみましょう。
遠慮はいりません、楽器屋も弾いてもらった方がいいのですから。
弾き心地のどれが正解か分からないというナーバスなキッズは、とりあえず両腕でボディを抱えて抱いてみるといいでしょう。抱いてみて分かること、あります。
3.音色は最後のチョイス
ギターの試奏する場面を想像してもらうと分かると思いますが、アンプもペダルも自分が普段使っている状況と同じはずがありません。
なので、試奏は弾き心地・抱き心地を確認する場面であり、音色については一番最後に気にすることだと考えた方がいいでしょう。
ギターはどれをとっても同じではありません。同じ機種やメーカーでも個体差があり、それぞれ微妙に違います。いきなり音色で選ぼうとしないことです。
弾きやすいギターは、おのずと自分らしい音になってくれます。
4.コントロールを確認する
ボリューム、トーン、セレクターやスイッチを確認しましょう。アコースティックギターは関係ないですが、エレアコの場合は操作しやすい位置にコントロールがあるかを確認します。
一番気をつけなきゃいけないのは弾いていて邪魔にならないかどうかです。
これはどういう機能があるかよりもはるかに重要です。
普段の弾き方で、コードストローク、アルペジオ、シングルノート、ボリューム奏法、トレモロアームがあるならどういう使い心地かを確認します。試奏で確認すべきことは、まさにここです。
ただし、ボリュームやトーンの重さ(硬さ)はパーツ交換で対処できることは覚えておきましょう。チューニングペグも硬さ調節、パーツ交換できます。
5.何を弾けばいいのか?
ギターの試奏は次の4つを弾けばいいでしょう。
・チューニング・・・・・チューニングしやすかどうか、安定するかどうか
・コードストローク・・・・・コントロールが邪魔にならないかどうか
・シングルノート・・・・・・弾き心地、抱き心地の確認
・ミュート奏法・・・・・ブリッジが痛いと感じるかどうか
チューニングは店員にやってもらうだけでなく、できるだけ自分でやりましょう。チューニングペグ(あるいはフロイドローズ)の操作感はギターにとって重要で、毎回弾くときに触るパーツです。硬さは変更できるものがほとんどですが、位置は変えられません。
コードストロークでじゃかじゃか弾くことで、ボリュームやコントロールが邪魔にならないかを確認します。ブリッジが当たって痛い場合は、弾き方が悪い場合もありますが、痛くないようなブリッジもあるので弾き比べたらいいでしょう。
シングルノートでピロピロするといいでしょう。あと気にして欲しいのは音の伸びです。シングルノートを弾いて減衰して消えるまでジーッと振動を感じてみましょう。ネック、ボディの鳴りを確認したい場合はガシガシ弾くよりも静かに弾く方が感じ取りやすいと思います。
ミュート奏法、あるいはミュートのしやすさを確認してブリッジとの相性を確認します。特にエレキギターの場合はずっとブリッジに手がのっかる状態になるので、ブリッジの快適さは重要です。
なんにせよ、弾いていて心地よい、好きな感じがあれば相性がいいのです。
5.NAMMの試奏動画を参考にする
上手すぎて参考にならない!!!
以上です。
店員さんもギターがどういう音なのかとか、感想を求めている場合がほとんどです。店員といい関係で試奏できるといいですね。